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召喚聖女は運命の太陽に導かれて愛を知る  作者: ayame@キス係コミカライズ
第一章

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召喚

2025年4月27日、一章二章統合させる改稿を行いました。誤りなく行ったつもりですが、妙なところがありましたら感想欄でお知らせいただけると嬉しいです。


旧作品の第一章(聖女の章)と第二章(王女の章)を読書中だった方は、恐れ入りますが第一章「出会い」から読み直していただけると話がつながります。

旧作品の第三章は二章となり、変更はほぼありません。

 ———光。


 瞼の裏を、無数の星屑が焼きつけるように瞬いていた。


 耳に響くのは、ざわざわとした人々の気配。重い石床に触れる掌がひやりと冷たく、ここが自分の部屋でも学校でもないと、遅れて頭が理解する。


 「……目を覚ましたぞ」


 低い声に、恐る恐る顔を上げた。


 眩しさに涙が滲む。視界に飛び込んできたのは、輪になってこちらを見下ろす大勢の人影だった。絢爛な衣装、揺れる装飾、聖堂のように高い天井。


 (え……なに、ここ……?)


 身体が強張る。心臓が跳ねる。


 そのとき。


 「成功した! 聖女召喚に成功したぞ! 私の、このアウリクス大魔道士の御代で、大陸に安寧をもたらす聖女を召喚したのだ! これで我が名は永久にこのカーマイン聖王国の魔塔の歴史に刻まれることになるだろう! なんと素晴らしい……! さぁ聖女よ、私とともに王家に、民衆にその姿を誇示するのだ!」」


 白髪混じりの大柄な男が、杖を掲げて叫んだ。


 (聖女? ……私のこと?)


 困惑と恐怖で息が詰まる。


 そして次の瞬間———伸びてきた大きな手を目にした途端、頭の奥で記憶が弾けた。


 ———また捕まる。


 耳にこびりついた声が、鮮明に蘇る。


 「逃げても無駄だ」と吐き捨てるあの声と、目の前の現実が重なった瞬間、胸の奥から悲鳴がこみあげた。


 「いやあああああっ!」


 叫びとともに立ち上る鮮烈な光。突き上げられる衝撃に呑まれて、私は意識を手放した。



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