お仕置きを受けるウサ子姉さん
しばらくすると、アロウラは身体をくねらせて足をモジモジとさせた。
「お願い、離して! もう我慢できないの! このままだと、私……」
「ダメよ。それじゃあお仕置きにならないもの──」
アンナは冷たい視線を送りながら、彼女の訴えを却下する。
「違う! 違うの! 私、おトイレに行きたいのよ! 早く、早く離して!」
アンナは聞こえないふりをして、氷人形にアロウラの身体を抑え続けさせた。
「ちょっと、離して! お願いだから離して! ねえ、お願い! あああああ!」
アロウラは肩を震わせて泣きだしてしまった。
「ひっく、ひっく、なんで、なんで私がこんな目にあわないといけないの。私、お漏らしなんてしたことなかったのに──」
アロウラは顔を真っ赤にしながら大声で泣いている。
「私たちの邪魔をするからよ」
「うぅっ、だって、私を置いてアンナが里を出ていくのが嫌だったの。なんでクロウドには声をかけて、私には声をかけてくれなかったの?」
「あなたが素直じゃないからよ、アロウラ。私たちについてきたいなら、邪魔をしないで、最初からそう言いなさいよ」
「ひっく、ひっく、ごめんなさい、アンナ。お願い、私も一緒に連れていって」
アロウラは上目遣いでアンナを見上げて、涙目になりながら彼女に頼んだ。
(へえ、結構かわいいところもあるんじゃないの……)
アンナはアロウラを優しくハグして言った。
「仕方ないわね。早く着替えていらっしゃい。遅かったら、置いていくわよ」