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078_先生との再会

「さて、ラビリさん。ここからは個人的な質問なんですけど、『ワード検索』って何に検索をお願いするんですか?」


僕はラビリさんが明かしてくれたスキルについて、結構食い気味に質問してみた。

だって気になるでしょう。もしかしてゴーグレ先生みたいな感じかも知れないし。

僕のワクテカを察してくれたのか、ラビリさんを営業スキルLv100の愛想笑いを浮かべながら親切丁寧に説明してくれた。


「その様子だと概要を説明する必要はなさそうですね。私のスキルの対象は世界ですわ。」


「えっと、それってつまり世界の知識とか記憶とかアカシックレコード的なやつって事ですか?」


「その『あかしっくれこーど』に関してはちょっと分かりかねますけど、おそらくご想像通りかと。」


「……ゴーグレ先生キターーーーーーァアアアアアアアアアア!!!!」


「うわっ!!!」×2


僕の奇行に驚く女性陣2人。でも仕方ないよね。もう二度と会えないと思ってたゴーグレ先生にこんなところで会えるなんて夢にも思ってなかったから。


「コンヨウさん!ここは宿屋さんなんですから、あんまり大声で騒いじゃいけませんよ!」


「あっ…はい、すみません。」


テンションフォルティッシモの僕をごくごく真っ当な理由で叱りつけるパフィさん。

これ以上怒られるのが嫌なので素直に謝るわけだけど、せっかくゴーグレ先生に出会えたんだから是非とも聞いておきたい事がある。


「あの~、ゴーグレ先生。ちょっとお訊ねしたい事があるのですが?」


「誰ですか!そのゴーグレ先生って!」


最高に打算に満ちた素敵な笑顔と全力揉み手でゴーグレ先生ことラビリさんにすり寄ってみたんだけど、なんだか先生はご機嫌斜めのようだ。


「はぁ~、また始まりましたね。ラビリさん、気にしないで下さい。この小者臭溢れる姿こそコンヨウさんの本性ですから。」


「パフィさん、酷い!僕はただちょっと知りたい事があるから先生にお願いしようとしてるだけなのに!」


「コンヨウさん、取り敢えずその先生って呼ぶのは止めて頂けますか。なんか生理的に受け付けませんの。」


「せん…じゃなかった。ラビリさんもそこまで言いますか。」


うわぁ~、完全に四面楚歌だ。二面しか囲まれてないけど。さておふざけはこの辺にして本題に入りますかね。


「あの寒天もしくはテングサについて調べて貰ってもいいですか?」


「カンテン?テングサ?なんですか?そのよく分からないものは?」


「えっと、お菓子や料理の材料です。寒天はテングサと言う海藻を加工した食材です。

ちなみに液状の食品を固めたり、食感を変えたりする時に使います。作り方は…」


「えっと、待って下さい。カンテンはヒットしなかったですけど、テングサは分かりましたわ。リンガの南海岸地方にあるみたいですわ。」


「よっしゃ!これで芋羊羹が作れる!次は小豆にもち米、それからそれから…」


「ストップ!スト~~ップ!!一度に言われても分かりませんわ!それにさっきから食べ物の事ばっかりですわ。」


おっと、申し訳ない。ちょっとテンションが上がり過ぎていたようですね。でもやっと和菓子開発の足掛かりを手に入れたんだから仕方ないよね。

慌てて止めに入るラビリさんの姿に何とかはやる気持ちを抑える僕。


「すみません、新しい食材の事になるとつい。後日リストを作って『芋文』で送りますので。」


「出来れば普通の紙で頂けますか。保存が利きませんので。」


「そっか、気づきませんでした。流石ゴーグ…ラビリさんですね。」


敬意を持って先生って呼ぼうとしても殺意全開の眼光を向けらるんだけど。

いけませんよ、ラビリさん。パフィさんが怖がってるじゃないですか。えっ?僕はどうなのかって?なんかラビリさんって背伸びした子供みたいで別に怖くないんだよね。

それより怒った時のパフィさんの方が…ごめんなさい、今のは無しでお願いします。後でお説教されるのは嫌ですから。

ではゴーグレ先生への相談はここまでにしますかね。では今後の話に移りますか。


「では取引については僕が全力で集落のみんなを説得するという事で。」


「そんなに気に入りましたか?私のスキル。」


「はい、僕の故郷にあった物の再現が色々できそうですので。

それはそうともう『ラビアンローズ』の護衛は必要ありませんよね。ズンダダの件は終わったわけですし。」


「そうですわね。パフィちゃんのお給金は口座に振り込んでおきますので。」


「こういう時に便利ですよね。預金口座って。」


「ぼく、預金の使い方分かりません。」


「……」×3


「よし、パフィさん。明日、預金口座の使い方教えるから一緒に商業ギルドに行こうか。

そのあと街中を観光するのもいいし。」


「はい!宜しくお願いします。」


「あらあら、良かったわね。パフィちゃん。」


僕の提案に満面の笑みで答えるパフィさんとなんかイラっとする笑みを浮かべるラビリさん。

なんかこの人、僕の中では女版ゼブラさんみたいになってるんだけど。

僕がそんな少しばかり失礼な事を考えていたところでこの日はお開きとなり、それぞれの寝床へと向かうのであった。

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