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8,初めての暗殺

今後のストーリー展開上内容を一部変更させていただきました。

変更部分はのちに投稿する10話で行います。この度は突然の変更、大変申し訳ありませんでした。

『レベルが上がりました!』



 あっ、レベルアップしてる。まだウサギ一匹しか倒していないけど、さすがはLV1だね。


 クエスト画面を確認していたりしたため、レベルアップしていたことに気が付かなかったみたいだ。




 ――――――――――――――――


 チョコ Lv2 ↗


 種族:獣人(猫)

 HP:12/12 ↗

 MP:6/6 ↗


 力:5 ↗

 守:4 ↗

 速:9 ↗

 頭:3 ↗


 器用度:1


 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


「嗅覚」:Lv1  「聴覚」:Lv1


 ――――――――――――――――




 おぉ!「速さ」が3も上がっている!一気に1.5倍だよ!1.5倍!「力」も2上がっているし!やっぱりこうやって自分のステータスの伸びが目で見えるのは楽しいね!「頭」は相変わらずだけど。

 器用度は他のステータスとちょっと違う扱いなのかな?職人用というかなんというか。まあ、戦闘に器用度が影響したら、リアル格闘家とかが現実とのギャップでやり辛くなりそうだもんね。生産職にはその逆で、いきなり銃とか作られないようにするためかな?まぁ、問題が起きたら修正が入るでしょう。


 ちなみにステータスからもわかるように、このゲームには満腹度が存在していない。ゲーム内で頻繁に食事を摂り、現実世界で食事をしなかった人間が過去にいたからだ。そのためプレーヤーはNPCよりも圧倒的にお腹がすかない。これは、現実世界での1日がこちらの世界の4日であるからだ。


 職業にコックやら料理人はあるのかな?この仕様じゃ、NPC相手の商売になりそうだけど、どうなんだろう。そっちのほうが異世界感を味わえて楽しい!って人が出てくるのかも…?


 私はステータス画面の下部にある、スキルの欄に目を移す。


 やばい、スキルの存在を完全に忘れていた…森に入る前に一度見たんだから活用するべきだった…どんどん使っていかないとLvも上がらないだろうしね。

 手始めに、ウサギを辿ってみますか。一度嗅いだことのある匂いなら辿れるみたいだし。


 スキルの説明を見て、私は次の索敵の方法を思案する。


「嗅覚」の説明には、

『一度嗅いだことのある匂い(特定の行動によって自動的に記憶される。)を視界に表すことができる。効果の及ばすことのできる対象との距離はスキルLvによって決まる。』

 と書いてある。


 私の場合は「対敵」したことがトリガーになって記憶されたのかな?この辺りは検証班が調べてるだろうし、あとで掲示板を見てみようか。


 オッズにも、もちろん掲示板が存在しており、ゲーム内外問わず、プレーヤーが書き込み、閲覧をすることができる。


 私はまだ見たこと無いけど、街に帰ったらゆっくり見てみるのもいいかもしれない。

 よし!やりたいことがだんだん増えてきた!とっととうさちゃん狩って、ギルドに帰ろう!


 もちろん血なまぐさい方にね。




 ――――――――――――――――――――




「来ないなぁ…」



 私は現在、木の上にいる。ウサギが近寄ってきた際に、木の上から奇襲を仕掛けたいがために。

 しかし、目的のウサギはこちらに全然やってこない!一応、「嗅覚」スキルの効果範囲内だし(青白い光が伸びて行っているためわかった。)、登った木も周囲に草や何にかしらの実があるものを選んだ。


 もしかして、この実に毒があるのか!?


 武器や装備の鑑定はできるが、それ以外の、例えばさっき手に入れたウサギ肉などは鑑定することができない。スキルかアイテムが必要なのだろう。


 掲示板で「嗅覚」の効果範囲を調べようか、とも迷ったが、特に急ぎではないのでおとなしく待っていた。が、そろそろ我慢に限界が来そうである。


「せめて、見える範囲にウサギが来てくれればなぁ…」


 私は、隠れている木の都合上、自分のほぼ真下しか視界を確保することができていない。

「嗅覚」のスキルでウサギが近くにいて、移動を繰り返していることはわかるのだが、こちらに来る動き方ではない。


 はぁ…暗殺って大変なんだな………


 私はメニュー画面の電子時計を見てため息をつく。

 もうゲーム内時間で1時間は待っている。一時間で?と思われるかもしれないが、隠れていることがばれないように注意を払いながら待機しているのは結構疲れる。スキルも発動させているので尚更だ。



 もう、クエストのほうは明日でいいかなぁ………――――――――――




 とその時。


 ウサギの匂いに変化があった。



 きたぁぁ!!きた!きたぁ!!!わかる!わかるぞぉ!!段々色濃くなってゆく青い視界!匂い!

 貴様、こちらに向かっているな?

 いいぞ!いいぞ!そのままこっちに来い!おいしい草や木の実がいっぱいあるぞ!もちろん食べていい!おかわりもいいぞ!!


 ウサギの接近を知らせるようにスキルの線はより鮮やかになり、匂いも強くなっていく。


 ゲームだからか臭くないな。なんて小言が頭をよぎることがないほど私はこの時を待ち望んでいた。


 ウサギが寄ってくることがわかるほど私の集中は研ぎ澄まされていく。


 焦るな、視界にウサギが入ったとしてもすぐに飛び掛かってはだめだ、先ほどの狩りを思い出せ、お尻を刺しただけでは仕留められなかったではないか。狙うのは一撃かつ確実に殺すことのできる頭。頭だけだ。落下ダメージを食らってもいい、全体重を乗せた一撃を小さな頭蓋骨に叩き込んでやるんだ!

 飛び降りる際にも注意を払え!木を揺らしてはダメだ。あの畜生の聴覚は私よりも確実に上だ。勢いをつけようとするあまり飛び跳ねるなど言語道断。いっそ落下するぐらいの気持ちでいい。奴を殺した後ならいくらでも音を出していい。落ち葉のごとく舞い降り、致命の一撃をくらわす、これでいこう。


 殺り方は決まった、あとは機が熟すのを待つだけ。


 ウサギは先ほどよりさらに接近しており。スキルはウサギがもうすぐ視界に入ることを教えてくれている。


 できる、私ならできる。暗殺することができる………

 自己暗示でも何でもいい。もっと、よりもっと集中するんだ。




 ウサギが視界に入った。



 同時に私は呼吸を止めた。絶対に気取られてはいけない。奴らは狙われることに慣れている。周囲に少しでも違和感があったら辺りを警戒するだろう。その違和感になってはいけない。

 限りなく自然に、木に近づける。同化する。できることなら心臓さえ止めろ。木が揺れるのなら私も揺れ、葉擦れの音色に身を任せろ。花の匂いも、草の香りも、木の実の味も、全て己であると思い込め。大地も空も空気も世界の全てが私だ。そしてすべてをあの小さき命に注ぎ込め。確実に殺れるように。



 私はいつしか、これがゲームであることを忘れていた。




『スキル「集中」を取得しました。』

『スキル「本気」を取得しました。』




 雑音が脳内に響くと同時に、私の思考は深く沈んでいった。



 考えるとおりに体は動く、頭の中で反芻せずとも状況が理解できる。足が木に触れていることがはっきりとわかる。靴が、服が、肌に触れていることがはっきりわかる。

 私はもはや、暗殺をすることすら考えていない。


 ただ、ウサギを見つめている。

 眼下で生きる小さな命を見つめている。



 深度はさらに増していく。



 ただひたすらに。



 深く




 深く





 深く














「ぐおぉぉぉぉぉぉ!!!」




 次の瞬間、ウサギの体がかみ砕かれた。

 ウサギ苦しむことすらなく絶命、無残な死体となった。


 ウサギの元居た場所には目を血走らせた巨大な熊がいた。


 熊はウサギの肉を骨ごと食いちぎり、咀嚼している。


 熊は私に背を向けた状態で、その場に鎮座し、食事を摂っている。






 私はそれをただ見つめていた。









 次の瞬間。私は熊の首を切り落としていた。




『スキル「ジャイアントキリング」を取得しました。』


『クエスト:「初めての暗殺」をクリアしました。

 これにより、複合クエスト「暗殺者になるために」がクリアされました。』

『未発見クエスト:「暗殺」をクリアしました。

 報酬として「称号:暗殺者」を取得しました。

 未発見クエストをクリアしたことにより「スキル:才能」を取得しました。「才能」は「称号:暗殺者」の影響を受けました。「スキル:才能」は「スキル:暗殺の才能」に変化しました。』







(前書きと内容は同じです)

今後のストーリー展開上内容を一部変更させていただきました。

変更部分はのちに投稿する10話で行います。この度は突然の変更、大変申し訳ありませんでした。

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[気になる点] 初期装備、2レベル、ナイフ、スキルなしの状態でも熊の首を切り落とせるならダメージの倍率どうなってるんだろう…
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