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7,初めての狩り

 受付さんからウサギがいる森の場所を教えてもらった私は、とりあえず何も持たずに森へ向かった。


 ウサギがいるあたりに魔物は出ないらしいけど、リアルなゲームだからね。何の気なしにふらふらとしている魔物がいてもおかしくない。死んでも惜しくないように、とりあえずはこのままでいってみよう。


 幸い、ゲーム内時間は現在、午前の10時半。森が街から徒歩10分だと言っていたので、失敗しても今日中にもう一度チャレンジすることができるだろう。




 ――――――――――――――――




 サーバーが分けられているであろうマップを10分ほど歩き、森に到着する。


 さあ、ここからウサギを狩るわけですけども、どうやって狩ろうかな…


 クリア方法として考えていたのは、普通に戦闘して依頼をクリアしてしまうっていうのと、暗殺することによって一石二鳥を狙うという方法。


 まぁ、今回は初めてなんだしウサギと戦闘してみますか。私がどれぐらい動けるのかも知りたいし。


 そう思いつつ、今の自分の能力を確認すべくステータスを見てみる。



 ――――――――――――――――


 チョコ Lv1


 種族:獣人(猫)

 HP:10/10

 MP:5/5


 力:3

 守:3

 速:6

 頭:2


 器用度:1


 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


「嗅覚」:Lv1  「聴覚」:Lv1


 ――――――――――――――――



 わぁ、貧相。というか頭2ってなに?バグ?早急な改善を求めて運営に報告しなきゃ…


 初期値も初期値の自分の能力に驚き、運営へのお問い合わせホームに手をかけかける


 あ、そうだ。ナイフのほうも見とかなきゃ…



 ――――――――――――――――


「初心者ナイフ」

 ゲーム開始時から装備しているナイフ。鍛冶屋にもっていくとお金だけで修理してくれる。

 その分威力はない。


 ――――――――――――――――



 完全な初心者用武器だねこれは。依頼の中には薬草摘みとか、道具のいらないものもあったからそのあたりでやり繰りしろってことだね。まぁ、ウサギ狩るぐらいの威力はあるでしょ。


 確認のために、ナイフを手に持ち指を少し切ってみると、抵抗もなくすっっと刃が入る。


 よ、よし!よし!出血がないことを確認!小生勝ちましたぞ!!!

 しかしこれだけでライフが1減ったなぁ、結構鋭いから急所に当てればいいダメージ入るかもしれない。

 ちなみに私は痛覚設定もゼロにしている。NOバイオレンスYESプリティ。



「ウサギを見つけて、近寄ってナイフで刺す。できれば頭に。これが一応のプランだね。」



 よし、やることは決まった!早速、森でウサギさんを探そうじゃないか。草食動物に肉食の恐ろしさを味合わせてやる!!



 ――――――――――――――――



「見つけたぁ……」



 森の中に入って約3分。私は目標のウサギを発見した。

 リアルゲー以外だったら結構遅めのエンカウントじゃないのかな?まぁ、リアルに比べたら絶対早いけど。


 現在、私は茂みの中にしゃがんでいて、ウサギが私の歩幅2歩分ぐらいに接近してくるのを待っている。

 標的のウサギのほうというと、尻尾のついた白いおしりをこちらに向けて、自生している草をむしゃむしゃと食べている。



「こっち来てくれよ~…たのむぞ~…」


 小声で祈りながら、食事の終わりを待つこと数分。願いが通じたのかウサギがこちらのほうに跳ねてきた。



 きた!きた!きたぁ!よし!よし!よし!ついてるよこれは!私ついてる!このまま後ちょ~っとだけ近くに寄ってきてくれたら…そう!その調子で!!まだだぁ…落ちつけぇ…確実にヤれる距離まで我慢だわた――――ここだぁあ!!!



 私は身を潜めていた茂みから目の前のウサギにとびかかった。

 ウサギはぎょっとした目でこちらを見るや否や白いおしりを向け一目散に逃げだそうとした。



「んが、甘ーーーーーい!!!」



 私のナイフはウサギちゃんの可愛いおしりを貫いた!その痛みにウサギちゃんが悲痛な声を上げた隙に、ナイフを引き抜きとどめの一撃を加える!へっっへっへ!私のステータスは素早さが一番高いんだよぉ!!!絶対に逃がさん!!



 ウサギの動きは止まったが、このままアイテムになるのか、解体しなければいけないのかわからなかったのでとりあえずは両手でウサギを押さえつける。

 正直、フィルター機能のせいで傷跡が真っ白に表示されていて肉なのか毛なのか区別がつかない。

 何とか区別する方法を見つけないと…と、思っていたらウサギの体が青い粒子となって消え去り、手元にはウサギの肉らしきものが落ちていた。解体が必要ないのはうれしいなぁ…ってげぇ!



「うっ!赤い…」



 私は手の中のウサギだったものをみて顔をしかめる。

 うげぇ…フィルター機能入れてるのに肉塊は赤いままなんだ…運営に相談したらアプデ入れてくれるかなぁ。我慢できなくはないけど正直きついよ…これ。早くインベントリに入れちゃお…



 私は御〇おじさんに教えてもらったインベントリへウサギの肉を放り込む。「インベントリに入れたいです」と念じればインベントリを使用することができる。現代にあったら超技術だね。インベントリを確認すると、きちんと「ウサギの肉×1」と表記されていた。



「よっし!何はともあれ初依頼半分成功!!あとはおやつ時まで暗殺チャレンジだ!」



 確認のため一応クエスト画面を見てみると、「初めての暗殺」にはチェックマークがついていなかった。

 やっぱりあれじゃ暗殺判定にならないのか。

 しかし冒険者ギルドでギルドカードを貰ったため「身分を確保しよう」にはちゃんと緑色のチェックがついていた。



 人間の暗殺っていうと周りの人にばれなきゃオッケーって感じだけど、動物は違うのかな?所属してる社会?によって暗殺の条件が違うとか?群れで生きるとか単独だとか……ナナさんに聞いてみよう。



 人間の暗殺条件がどうなっているかはわからないけど、ひとまずウサギの暗殺があれじゃだめだということはわかった。


 次は木の上から狙ってみようかな?



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