表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

烏兎駆

作者: 槁木しかい

漢詩書き下し風の何かが出来上がってしまったのはご愛嬌。本文中の『』内は、本体だけでは字数が足りなかったため、無理やり付け加えた賑やかしです。

『(前略)...続いて示すは、七蔵帝(しちぞうてい)の時代、厭世の妖術師、丹翁(におう)の作と伝わる詩歌である。本作は長らく詠み人知らずとされて来たが、近年発見された我が国最古の私撰歌集『千撰口集(せんせんくしゅう)』に「炎老(えんろう)作」と紹介があり、炎老すなわち丹翁の作品であることが判明した。...(中略)本歌は、日と月、山と海、天と地、幼と老、生と死、喜と悲、朝と夜と言った種々の二極対比により、顕界を鮮明に描き出す。しかし、本歌の主題は...(後略)』


 金烏(きんう) 天道を駆け 絶巓(ぜってん)に隠る

 薄暮(はくぼ) 降りて (ろう) 逝く

 家人 哭哭(こくこく)たり


 玉兎(ぎょくと) 天河を跳び 絶海に消ゆ

 黎明 来りて () (うま)

 家人 欣欣(きんきん)たり


 烏兎は 逆旅(げきりょ)を知らず

 (ただ) 百代を駆くものなれば

 光陰は 人屋(じんおく)に宿らず

 (ただ) 百代を()くものなれば


 人よ 人よ 何ぞ (あした)に生れ ()に死ぬる

 人よ 人よ 何ぞ 朝に喜び 夜に嘆く

 嗚呼 浮生 一日(いちじつ)に終始す

 年年相似(ねんねんそうじ) 歳歳不同(さいさいふどう)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ