第8話 「ダンジョン」
神々の時代。
いや、神々の時代は今も続くが、
今よりもさらに、大地のマナが強く、
神の力が強かった時代。
世界は3つの勢力に分かれていた。
陰と陽
月と太陽
主に、2つの大きな勢力と、特殊な勢力。
中庸
中庸、または調和の勢力とは
常に混沌を好み、常に天秤が均等になることを好む。
光と闇と中庸
この3つの勢力が常に世界の均衡を保っていた。
しかし、
近郊は崩れる。
中庸の中心を担う、一神が、
均衡に不信を持ち、
自分の力に不信を抱いた。
その神の能力の強みは、ダンジョン生成。
ダンジョンとは、強力なマナや強力な神々のアイテムを内包するもの。
ダンジョンの外には影響を及ばさないが。
中には強力なモンスターや神々のアイテムが眠る。
中庸の中心を担う、一神は、不信を抱く。
「なぜ均衡が必要なのか、なぜ争いを常に生むのか、全てが統一されれば平和になるのではないか。」
「大神のお心が分からぬ、自分は疲れた、眠りにつきたい。」
一神は、自ら世界の中心のマナの大樹にダンジョンをつくり、眠りにつく。
大樹は世界に根を張る。
その日から、世界にはランダムにダンジョンが生まれるようになった。
世界の均衡は崩れた。
ダンジョンが多く発生した勢力は、ダンジョン攻略により、
力を得る、
数々の勢力のバランスが崩れ、
それは光に傾いた。
光と闇
世界が均衡していたから、
世界にマナが溢れていた。
マナが薄まり、神々の力は弱まった。
光が世界を治め
闇は世界の片隅に追いやられ
神々の時代は終息へと向かう。
中庸の大神は、自らの勢力の一神の誤りに、怒りはしなかった。
驚き、悲しみ、最後は笑っていた。
「またいつか、調和は成される。」
「一時は、歪な正義が世界を支配するだろう。」
「またそれも、輪廻運命の意思なり。」
遥か昔の神々の時代の話
ダンジョンは、マナが弱まった現代では、ほとんど発生しない。
そして発生した場合は、国家案件として、早急に処理される
ダンジョンは、手を出すな
ダンジョンを走破するな
ダンジョンに入り過ちを犯すもの
神々の時代の悲しみに触れる
過去にダンジョンを制覇した冒険者は僅か
国の騎士団と、多くの冒険者が連携して制覇する
それが今の時代のダンジョン
「どう?!退屈な説明回よ!」
「はぁ…あの坊主はどうなるんだ??」
「ボスのいる部屋に入らないで戻ってきたらいいけど、入ったら最後...クリアするまで開かないの...」
心配ね...大扉を警戒して引き返すだろうけど...
「かえりたいのにーーーーーー、とびらがあかないよーーーーー」