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第3話 「初めての...」

「いてて...って一風変わったな。」


神に放り出されたそこは一面緑の平原だった。いかにも最初のマップって感じだ。ちょっとテンション上がってくる。


「さあ!やってやるぞ...ん?」


期待が高鳴る中、前方に異変を見つけた。がさごそ草むらが揺れている。


「これはもしや?」


近づいていくやはりそうだ、草むらの中にモンスターがいるようだ。やっとバトルか、どんな敵がでてくることやら。不安と期待が入り交じる中、敵が出てきた。


「ありきたりじゃん!」


思わず突っ込んでしまった。仕方ないだろ、いかにもなの出てきたんだから。ゼリー状の3匹のモンスターが現れた。拍子抜けだ、戦う前から勝った気になってしまう。


「さて、どうするかな。」


まだ剣すら持たない僕だが、こいつらなら大丈夫だろう。構えをとる。相手が先に仕掛けてきた。


「よっと。」


難なく体当たりをかわしていく。小学生のドッジボールくらいのスピード。


「これならやれるぞ!」


僕は自然と笑みを浮かべていた。そして3体の攻撃をよけ、次は僕のターン


「せいっ!」


空手の回し蹴りで3匹同時に吹っ飛ばした。相手の体力バーは一気に0に。流石に余裕だ。リアルでも結構強かったんだよ?


「ふうっ、こんなもんか。」


とりあえず一段落、初めてのバトルに勝利した。まあ当然のの結果と言えよう。


「おっと?」 


経験値を3獲得した、レベルアップにはもう少しかかりそうだ。まあ多少の敵ならどうってこと無さそうだ。少し安心した。


「こんなのももらえるのか。」


ゼリーの核と心を手に入れた。良く分からんがもらえるものは貰っておこう。


「んじゃぼちぼち進みますか...うっ、またか。」


辺りが光に包まれると見慣れたおじさんが現れた。


「初バトル、初勝利。おめでとう。」


「サンキュー、おじさん。」

「...」 


やはりおじさんは嫌らしい、まあ知ったこっちゃない。そんなことはいいんだ。聞きたいことがあったんだ。


「てかさ、僕ずっと物理攻撃しなくちゃいけないの?勇者の剣とか魔法の杖とかくれない?」


これにつきる。何で武器がないんだ。最初から強いのとは言わないがせめて何か装備くらいくれても良くないだろうか。


「いきなり手に入ってもつまらないだろう、進めてけば手には入るからさ」


世界を救うために転生して来たのにこの待遇、これでいいのだろうか。アンチがいたら燃やされてるぞ。


「にしてもなんかあるじゃん、初勝利のお祝いになんかちょうだいよ。」


頑張ったんだから報酬くらいあっても良いじゃないか。初めてのバトルだったんだしさ。


「まあそういわれるとお祝いくらいはあげたいよな、んー...」


おじさんは考え出した、いったい何をくれるのだろうか。少し期待が膨らむ。


「んー、じゃあこれやるよ!」


威勢の良い声とともにいつものように光に包まれる。剣のようなシルエット、いいもんくれるのかと思いきやこれは...


「...木...?」


明らかに木だ、そこら辺に落ちてそうなやつ。おじさんは言った。


「なんてこと言うんだ、立派な剣だろ!」


全くそうは見えないが剣らしい。天然由来100%の素朴な剣を貰った。


「まあ、ないよりはいいや、ありがとう。」


素手よりは幾分かましだ、そのうち代わりの武器も手には入るだろう。しばらくはこの初心者勇者セットで戦っていけば良い。


「喜んでもらえて何よりだ、しばらくはこの装備で頑張ってな!」


「はいよ。」


「あと、大事なこと教えてやるよ。」


大事なこと?何だろう。


「次の目的地は、付近にある川の川下にある。頑張って向かってくれ。」


川下にいくだけ?余裕じゃんか。思わず笑みを浮かべてしまった。


「じゃあ、頑張ってな~」 


光とともに神は消えていった。とりあえず次に進まないとな、新しい武器も欲しいし。


「じゃ、いきますか~」


僕は進んでいく...


「えい、やっ!」


道中にはゼリー状のモンスターやコウモリのようなモンスターが出てきた。ただ、こいつらに関しては大したことない。何体出ようがあまり変わらなかった。剣を一振りすればすぐにやられていく。


「こんなもんかよ、大したことない。」

気づいたら30匹ほど倒していた、さくさく進もうと思ったその時


「テッテレー!」


力がみなぎってきた、これはもしや...


「レベルアップだ!」


レベル2にあがった!能力値の上昇、体力の回復、魔力も上がった!魔法使ってないけど...


「魔法の使い方も覚えておかないとな...ん?」


新たな能力の中に「言語能力の向上」があった。この世界には魔属や亜人といった様々な種族が生活している。他の種族と話せるようになったようだ。


「これは便利だな、言語の壁さえ越えれば怖いものなんてない。」


言葉が使えれば無駄な争いを避けられるかもしれない。目指しているのは平和なのだから。


「とりあえずもう少し進もう、川下までまだあるからね。」


まさか道中であんなことがあるとは...このときは思いもしなかった...


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― 新着の感想 ―
[一言] 先の展開が読めないところが面白い!言語能力を獲得してどうなるんだろうか?
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