第2話 「僕も普通の15歳」
不本意に死んだ、インフルエンサー「キメラゴン」
彼の前に現れた、おっさん…
いや神が告げる内容とは!
第2話開幕!
神を名乗る
髪がない
神は
黙ったまま僕を見つめていた
そして、5分ぐらいの沈黙後に、おっさんはしゃべり始めた
「自分のポテンシャル、気づいてる?」
突然告げられた。
何をいってるんだこのおっさん。
「ビジネスにおいてはパラメーター振りきってるよ。」
「それは元世界での君の能力だろ。その能力を元にこの世界でのステータスが決まってくるんだ。」
それはありがたい。そうなると僕は最初から最強ってことじゃん。
強くてニューゲーム的な。んなこと考えてるとおっさんが話し出す。
「じゃあ始めに、私からのギフトを授けよう。」
「さらに強くなること間違いなしじゃ」
これを受けとれば僕は最強になれるのか。
「神がキメラにくれたもの~」
「え、待って古い。」
やっぱおっさんだった。
知ってる僕も僕だが。
「人間界ではプレゼントあげる時これ歌うんだろ?」
偏った知識しかないのか、このおっさん。
「まあいいよ、ありがとう。受け取っとく。」
ギフトを受けとるといきなり力がみなぎってきた。実感できるほどに僕は強いらしい。
「いや、俺もびっくりなんだけど、キメラゴン。君相当に強いみたいよ。」
「特に元の世界では、タイピング相当速いみたいだね。これなら、その適正で魔法の詠唱速度はかなりのものじゃないのかな。」
まあ当たり前だ。僕ほどの男だ。そこらのやつと一緒にされたら困る。じゃあさくっとこの世界救って...
「まあ、レベルは1からなんだけどね」
「はぁ?!」
思わず声が出た。最強じゃないの?カンストしてる的なあれは?思ってることがばれたのか神が話し出す。
「いや、そうでしょ。最初から強いやついないし。」
愕然とした。まあそんなに甘くないか。
「ただ、スキルなんかはレベル1と思えないもの持ってるから、相当やりやすいはずだ。」
「それに創造性が豊かだから、ユニークなスキルや魔法を使いこなせるかもしれないな。」
ならいいか。
特性に、
成長率+
絶運
気功の素質等、
諸々の能力があり、
各初期値も高めらしい。
スキルと能力のバーゲンセール。
「分かったよ。これだけあればレベル上げつつやってけばいいもんね。」
「そういうこと。最初は魔物が弱くて経済も弱い地域に飛ばしスタートね。」
「そんなご都合主義な。」
何でもありかよ。まあ何でもありか。
「それじゃあ頑張ってくれな。この世界は課題山積みなんだ。救世主となってくれ。」
「アヲスケというやつも面白い能力だったが、それ以上だ」
そういうとおっさんは光とともに消えていく。そして気づいたら僕も飛ばされていた。
(アヲスケ…この世界にきてるのか…)
ふと家族のことが頭をよぎる...父さん、お母さん、心配してるだろうな...
帰ったら弟とゲームする約束してたのに、守れなかったな...
それに、この世界で姉貴に会えるのだろうか...
僕だって普通の15歳だ。不安にもなる...
ただ、それじゃあダメだ。気を強く持たないと...
目が覚めた。ああ、神様に飛ばされたんだった。
神曰くここがスタート地域らしいから色々調べつつ動かないと。
お金とか武器とか分からないこともたくさんある。
てか、私服のまんまで世界観合わないからとりあえず着替えたい。
なんか御都合主義みたいな目の前に、
ちょうど商店みたいなものがあるから入るか。
「いらっしゃいませー!時空堂へようこそ」
時空堂???
この世界の物価が分からない。
店員さんに聞きながら装備を揃えていくとしよう。
とりあえず服から変えたいが...
「げっ...意外とするのな」
神からもらった資金じゃ足りない物ばかりだ。
元世界なら高級焼肉奢るほど財力があったのに、
初期防具っぽいのを揃えたら剣すら買えないじゃんか。
どうしろってんだ、素手で戦えと?
「どうされますかー?」
どうもこうも仕方ない、防具だけ買っていくか。
魔法とか使えるだろ、知らんけど。
「ありがとうございましたー!」
とりあえず服はそれっぽくなった。旅を始めたばかりの勇者ってかんじだ。
うん、悪くない。
「ただ、どうするかな。」
お金もなくなっちゃったから回復アイテム何かも買えない。
体力無くなった時に、
宿で休憩できるくらいは、防具代から逆算して、お金を残してるけど...どうしたもんか。
そんなこと考えてるとぱっと目の前が光りだした。これやもしかして...
「うっ、びっくりさせないでよ、おっさん。」
「...もうわし突っ込まない。」
「...ふてくされないでよ。」
出た。おっさん。今度はなんだ、ていうか...
「おっさんのけち。お金もっとちょうだいよ。」
「何だ、月収1000万円のくせにまだお金がほしいってか?」
「それはリアルの話でしょ。こっちじゃ服だけ買って武器すら買えないじゃん。
どうやって戦えってのさ。」
本当に困る。
初手から摘んでるようなもんだ。
「お前リアルであんな稼ぐのにこっち来たらお金も稼げないなんて、情けない...」
「時空堂に飛ばして買い物させてやっただけありがたいと思いなさい。あれは時空の狭間の商店でまあまあ貴重なものも売ってただろ」
何をいってんだおじさん。
それを買う金がなかったんだよ。
時代が違うし勝手が違う。それにパソコンないんじゃ話にならないだろ。
「何もなしに稼げって言われてもな...」
そういうとおじさんは話し出す。
「まあ、いきなり大金渡すとだいたいの人間は堕落するのでな。
じゃあ、この世界でどうやってお金、稼ぐと思う?」
「人々の課題解決をして対価をもらう。」
なんだこの質問、舐めてるのか。こちとら1000万稼いだんだぞ。
「正解。じゃあこの世界の課題って何?」
「それは...」
多くの国が争い、魔物や亜人もいてカオスであるっていってたから...
「カオスを正して、世界平和!」
「正解。ならそのために、すぐ目先でできることって何?」
「暴れてるモンスターとか倒したりすればいいの?」
「わかってんじゃん。じゃあ、いってらっしゃい。」
「えっ、いってらっしゃいって、おいっ...」
また不思議な光に包まれてしまった。
どうなることやら。
さあ!
次回から冒険のはじまりはじまり!!