だけど、私の知っている10年前の出来事が起こらない!?
初投稿です。誤字とかあるかも。
「ごめんね、別れよう。」
18の春______当時付き合っていた彼氏がそういって別れを告げた。
10年経った今でも好きで、未練タラタラ過ぎてもはや気持ち悪い。
現在、彼は都内の大手企業で働いてるらしい。ハイスペックかよ。
そんな私は開発職に携わっている。彼とは正反対のド田舎の場所に、一人で。
一日、誰とも喋らないが最早日常である。
そんな私が開発しようと日々命を懸けているのが______タイムマシーンだ。
すべてはやり直すために。
「で、できた……!!!」
声がうれしいあまりうわずっていた。あ、久々に声出したわ。
10年、一日たりとも休まずにかけてできた待望のタイムマシーンと過去の自分と入れ替われる機会がついに完成した。ろくに眠れないことが多いせいか、安心したおかげもあり、喜びにつかるのもで30分くらいでねむりに落ちてしまった。
「…こんなとこで寝てたら風邪ひくよ…」
喜びのあまり、夢にまで彼____悠平が出てきてしまったようだ。
あ、ちょっと大人になっていてかっこいい。しかもスーツだ。
見た目だけじゃなく、声まで完全再現できるとか…自分でも流石に引く。
「やだ……」
「やだ、じゃなくて…もう、子供じゃないでしょ…」
頭をなでられた。懐かしいな、この感覚。落ち着くし…頭をなでられるのが好きだった。
せっかく夢にまで出てきたのに、眠たさが襲ってきている。まだ、彼を堪能したいのに…
水彩画みたいに視界がぼやけてきている。悠平が何言っているのかもわかんない。
「…か………た……」
「…いや……」
眠たすぎていや、しか言えない。いやいや期か。
…最後に悠平、なんて言ってたんだろう。
「わ、こんな時間!?」
目を覚ますと時計の針がちょうどてっぺんを指していた。辺りももう真っ暗だ。
私が寝たのが、朝の3時だから…21時間も寝ていたことになる。
寝れなかった日が多いからって…限度があるだろ…
目的も達成したことだし、久々に湯船につかろうかな。
そう思い、さっとクローゼットから着替えを取り出した。おんぼろのスウェットだ。
早速、明日タイムマシーン動かそうかな、なんて考えながら湯船につかった。
こんなに気分がいいのはいつぶりだろう。