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ステータスMAX勇者とエッちぃ魔王の異世界実況配信バトル〜俺と魔王のいちゃつき動画が流出しちゃって謝罪会見するハメに〜  作者: 綾野智章
第四章 ドラゴンには勝てたがオークに勝てない!視聴者数=パワーの【配信魔法】これが物語の鍵だ!エッチな魔王はここで出ます。
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8話 女戦士とラッキースケベ。エッチな魔王パレシア登場!

【前回までのあらすじ】

同時視聴者数が多いほどに強くなる配信魔法 《ライブ》を駆使しし、ドラゴンより強くなったオーク。しかし過去に収録した、もふもふの猫ツンツン虐待動画が発掘されて大炎上!視聴者数がどんどん離れてついには、視聴者数10ビューに!このチャンスに行きずりの女戦士からスキルを使えと、言われるが……!?オークは構わず襲い来る!

「来るぞ!」

 言うやいなや、弟ブタがハンマーを振り下ろす!


「たあっ!」

 兄ブタと同じように女戦士は盾で攻撃を弾く!


「ナイス!」

 ブタは体勢を大きく崩す。

 その隙をついて一閃!

 剣からは見たこともない眩い光が……!これがスキル?


 カッ!!!!


 あたりが眩い閃光に包まれ、豚を斬る。


 刹那、轟音とともに圧縮された空気は爆風となり衝撃波があたりを襲う。俺と女戦士は揉みくちゃにふっとばされた。


「痛てててて」

 なんだってんだ今のは。核でも落ちたのかよ…


 ズオオオオオオオォォォォォォォォ………


 聞いたこともない爆音は耳をつんざき、うるさすぎて無音にすら感じた。

 衝撃波が通り過ぎたあとに空気の重低音だけが、ようやく背中から聞こえてきた。

 周囲は草原だったがはずだが、薙ぎ払った軌跡に沿って、見渡す限りの植物が蒸発していた。


 「勝った……のか?」


「……おまえ、相変わらず凄い攻撃力だな。ああもあっさり《ライブ》中のオークを倒すなんて」

 聞こえてくるは口調は強気であったが、表情はどこか畏怖の念を抱いてるようだった。

 いや、そんな事よりも……

 目線が自ずと下へ行ってしまう。


「で、でけぇ……」

 しまった。思わず口走ってしまった。


 爆風の影響か、女戦士の鎧の胸部パーツがずれてしまっていたのだ。

 かなり際どい所まで脱げているが、肝心の所は惜しくも見えない。


 彼女の顔は、途端に真っ赤になり、手に持つ盾で上半身を隠し、同時にしゃがみこむ。


「あー!もう!!バカ、見るな!」

 いや、こればっかりはどうしても目が行ってしまうというか。

 ラッキースケベもつかの間、


「男よ、貴様が勇者か?」


 ――新たな敵!?


 振り返る間もなく声がした。慌て声の方向を見る。


 そこには禍々しいオーラが全身を覆い、それでいて肌は透けるように白く神々しさすら感じる女性が立っていた。


 頭には特大の角と、銀色の長い髪。身に纏うローブは、高貴さを漂わせるが、大きな胸の谷間を強調するかのように体の中心が大胆に開いている。丈の長いローブは、ミニスカートの隙間から見え隠れする絶対領域の神秘性を高める。


 嗚呼、なんというエチエチな格好をしているんだ。


「あ……あああぁ。お前は!!」

 今度は畏怖の表情ではない、これは完全なる恐怖の顔。

 女戦士は完全に戦意を喪失していた。


「者共!頭が高い。ここに有られるのは畏れ多くも、この世界の魔王。パレシア様であるぞ!控えおろう!」

 横に居た、いかにも「じいや」風のキャラが言い放つ。


 このえっちぃ格好した女が……魔王。


 俺は転生したてだからか、いまいち魔王というものに対して現実感がない。

 むしろ超絶好みであって、今すぐ薄い本が発売されないかと妄想してしまうほどだ。


「貴様が勇者かと聞いている。二度問わせるな、答えよ」

「は?」

「ふむ。勇者である自覚は無いようだな。レベル1にもかかわらず、火、水、木、闇、光。5つの属性のドラゴンをそれぞれ薙ぎ倒し。かつ《ライブ》の効果をもつオークをも打ち砕くその力は勇者そのものだ」


 レベル?属性?なるほど、この異世界は徹底的にRPGだな。

「さすが魔王様!世界の危険因子をいち早く察知できる能力、まさに全イチ!これがパレシア様!これこそが魔王様だ!」


 ……じじいのヨイショがうるさいが、さてはこいつも実況しているな。

 ブタ共とは違い本格的なカメラ風のアイテムに向かって喋っている。


「パレシア様、さあ、今のうちに危険因子は摘んでおきましょう。勇者はレベル1のときに潰すのです!聞け民よ、魔界はこれで安泰であるぞ!」

 なんだって、こいつらRPGのお作法を知らんのか……


 とはいえジジイの言っていることはある意味で正しい。

 誰もが思ったことがあるだろう。

 勇者をレベル1のときに潰しておけば、魔王は安泰じゃないかと。


「ペリオリよ」

 じじいとは逆側に居たもうひとりの男が口を開く。

 

「パレシア様が勇者ごときにやられると、そう、お思いか?」

「馬鹿を言え、あらゆる危険因子は早めに摘んでおくのが定石であろう。そうじゃな、なにもパレシア様が手を下さずとも、お前が自慢の隻腕で勇者を殺っても良いのだぞ?しっかりと《ライブ》してやるぞ」

 隻腕と呼ばれた男は、たしかに腕がひとつ無かった。全身を漆黒の鎧に身を包み、ただならぬオーラを感じる。頭からはフードをかぶり表情は伺えない。じじいとは違っていかにも強キャラ風だ。


­「取るに足らず、ここで男を殺す必要はない」

 魔王が口をひらく。

「疑わしきのみで粛清を行うならば、その手はこの男にとどまらない。世界中全てのレベル1の者がその対象となり得、規模は計り知れぬ。

 他方、レベル1とは裏返せば可能性そのものである。いずれこの世界は余のものとなる。

 清濁含め可能性も常に余の支配下に置く。

 余は過去も絶対であり、未来をもすら絶対であり続ける。

 可能性を潰すということはすなわち余の可能性をも潰すことに他ならん」


「お、おおおおお!……民よ聞いたか!パレシア様の声を!なんと懐が深い。またなんという尊い心の持ち主であろうか!レベル1のものは自身の可能性を開花させ、魔王パレシア様のために捧げるのだ!」

……とにかく、俺は助かりそうだ。

 

「男よ、まだ貴様が勇者である確証はない。だが同時に勇者でないという確証もない。故に貴様に希望と絶望を課す」


希望と絶望?


「1つ。我が魔王軍は伝説の聖剣エクスカリバーを探している。エクスカリバーは勇者にしか抜けぬと聞く、見事探し出し余の前で聖剣を抜いてみせよ。

 聖剣は、持つものに絶大な力を与えるという。聖剣をもってすれば余も無事ではいられまい。その時こそ貴様を勇者と認め、褒美も授けよう」


 何故だ、何故自分の弱点をベラベラ喋る?


「2つ」

 魔王が口を開くと同時に体が動かなくなった。

これは……金縛り!?

【次回予告】

女戦士のラッキースケベもつかの間、突如現れたエッチな魔王パレシア!魔王は金縛り主人公タカオにかけ、どんどん近づいてくる!「近い近い!」このままではぶつかってしまう!

次回、第9話:エッチな魔王パレシアとキス!俺の名前はイセキンだ!

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