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ステータスMAX勇者とエッちぃ魔王の異世界実況配信バトル〜俺と魔王のいちゃつき動画が流出しちゃって謝罪会見するハメに〜  作者: 綾野智章
第十一章 またまた魔王とイチャつくが、その様子が流出してしまう!
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36話 メーロン乱入

【前回までのあらすじ】

魔王パレシアと鍋を食べる主人公イセキン。強敵ティアマトをも配下につける魔王の力に感心する。「あ、魔王の偉大さ。解ってくれた?嬉しい!こうやってタカオ仲良く喧嘩して力をお互い保っていければいいな……」とパレシアが答える。


 パレシアの表情はにっこりと笑いながら、目線を下に落とし複雑な表情を浮かべた。視聴者や、支持者の魔族を欺いているようで、それでいて、今はこうするしか方法がないという、複雑な気持ちであることが伝わってくるようだ。


「あー、そういえば、気になるのは、祝福の件よ。呪いと祝福の違いはわかったけど。エクスカリバーはそもそも存在しないのに何故、俺に祝福をしたんだ?」

「え?」

 パレシアは一瞬、面食らったような顔をして、お椀をテーブルに置く。

 俺から顔をそらして口の中にまだ残っているのか、もぐもぐと咀嚼し全部を飲み込んだ。

「そ……そんなこと私から言わせる?」

 心なしか、顔が赤いように見える。


「キス……したかった……から」


「えー!?マジ?そんなことで!?」

「あーでもでも!祝福自体は本当に掛けたから!いいでしょ?あとついでに《アナライズ》で解析を少々……」

「いやいやいや!言うて、エクスカリバーがこの世界に無い以上、履行されないだろ?」

「もー!いいじゃん別に!!!」

 と言うと、魔王は俺の胸の中に顔を埋めて、両方の拳でポカポカと胸を叩いてくる。

 こういうところは女の子なんだな。パレシアは。

 戦いもこれぐらい手加減してくれればいいのに。


「じゃ、じゃあー。タカオ、あの赤髪のツァラとはどういう関係なのよ!?思いっきりタカオをたぶらかしていたわ!胸を押さえつけて!!!こんなふうに!」

そう言うとパレシアが胸を俺に押し付ける。

 あぁ、弾力が……パレシアの方がツァラより柔らかい。


「い……いや。あれはタダのパーティだよ。冒険者として知識も実力もある。良い戦士だ。だけど魔王には特別の思いがあるようで完全に敵視している。いや、まあそれは、人魔間の戦争中だから仕方ないことなんだけど」

 ギュッと押し付けらてれた胸の肉圧が少し緩くなった。

「そう。もしかしたら魔王軍が、あの子か……その関係者に酷い経験をさせたのかもしれないわね」

「少なくとも、前組んでいたツァラのパーティはドラゴンに全滅させられていたけどな」

 柔らかい胸は、俺から完全に離れた。パレシアはうつむき申し訳なさそうな顔をして黙り込んだ。

「そう落ち込むなよ。そういう悲しいことが起きないように、俺た頑張ってるんだろ。なんとか戦争を終わらせて、それでいて戦争を繰り返さないようにする方法はきっとあるよ」


「うん。あるかな……そんな方法。でも私頑張りたい。タカオと」

 俺を見つめるその目は少し潤んで居るように見えた。

「パレシア……」


 お互いの顔が近づく。

 彼女の息づかいが届きそうな距離のとき、パレシアはそっと目を閉じた。

 ゼロ距離……

 勢いに任せるか、あるいは強制的で息苦しいものではない。

 初めて俺から、パレシアにキスをした。


「……ん……」

 優しく唇を重ねる。

 バクバクと、相手に聞こえそうなぐらいの鼓動だと、使い古されたその表現は、まるで預言書のようにピッタリと俺に当てはまる。


「嘆かわしい……パレシア様、人間にうつつを抜かすとは」

 聞き慣れた男の声が耳に入った。パレシアは目を見開き、即座に俺との距離を離す。

「メーロン!!」

 いつの間に!そうかここは亜空間ではなかった!

 鍋の向こう。2人の眼の前に立つのは、隻腕の男メーロン。


 パレシアの顔は魔王に変わり。スっと立ち上がる。

「メーロンよ。余の前に立つな、退け」

 パレシアが黒いオーラを纏い始める。


「引きませぬ。魔王様。メーロンは此処で魔王様を討ちます。そういう計画なのです」

「貴様、何を言っているのか解っているのか?余にそのような言葉を放つとは。今更懺悔をしても遅いぞ」

「懺悔するのは、魔王様の方でございます。……全魔族に向かって謝罪する計画でも練っておけ!パレシア!」


 ギン!と剣を抜く。

 しかしその剣は、これまで持っていた刀ではなく、青白く輝く別のもの。

 蛇の彫刻が施され、持つことすら、躊躇(ためら)われる禍々しさを漂わせる。

 本来は両手剣であろう大きな刀身を、軽々と片腕で持ち上げる。


それを見てパレシアの目の色が変わる。

「お前……!」

「わかるよなぁ?そう、この剣はティアマトだ。そこの小僧がティアマトを倒してくれたんでな。俺の武器へと転生してもらった。俺のタレントスキルは、『リインカーネーション』死者を武器として転生させるものだ。ま、武器化したものはもう2度と魔界深部での復活はしないがな」


「……死ね。メーロン」

 パレシアの目は恐ろしく冷たく光る。

 魔界深部での復活がないということは魔界では完全な死を意味する。

 眼前の男を許せないという想いが溢れ出ている。


「笑止!死ぬのはお前だ!!!!」


【次回予告】

戦いたくはなかったメーロンとのバトルが始まってしまう。そこに突如ネコ子が乱入。今の様子ライブ配信中だという。それどころか魔王とのいちゃつき、キスまでも配信済みであると……。

次回、第37話:流出!俺と魔王のキス動画

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