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ステータスMAX勇者とエッちぃ魔王の異世界実況配信バトル〜俺と魔王のいちゃつき動画が流出しちゃって謝罪会見するハメに〜  作者: 綾野智章
第九章 魔王とまたイチャつき。そして新たな提案「ドンとぶつかって後は流れで。」
23/48

23話 視聴者数アップの鍵はエロ!?魔王のミニスカートをめくれ!

【前回までのあらすじ】

聖騎士ツァラが持ってきた、いくつかの武具。それはクエスト依頼主でもあり、有力の武器商ホルドマンからのものだった。それらの武器は一癖あるものばかりの代物。スポンサーであるがゆえ、ディスり発言は禁止だ。ちょっとした制限をうけつつ主人公イセキンはリュスタ山を目指す。

 リュスタ山はヒュードル山脈のうち一番高い霊峰、隣国との境に位置する。

 霊峰は不思議な力で守られておりモンスターは寄り付かない。

 そのため、冒険者だけでなく商人や配達人といった一般人ですら、わざわざこの高い山を越え隣国へ移動していた。リュスタ山を越えるこの道は物流の要。人々は険しくとも聖なる山道をとても重宝していた。

 だがそれもヒポグリフが出現するまでの話。

 今ではその唯一の経路が使えない状態となっている。

 

「さあ皆さん!山道入り口に到着しましたニャ。みてください!たくさん冒険者が集まってるニャン。それだけこのクエストの注目度の高さが伺えるってもんだニャ!」

 山道入り口。ネコ子はすでに 《ライブ》を始めていて実況も軽快だ。

「だが、なんか様子がおかしいな。怪我人が多いぞ。クエストアタック前というより、退却後……といったところだな」

「んー、ツァラちゃんの名推理!そうだニャぁ。じゃあ、元気そうな冒険者に状況伺ってみるニャンね」


 早速ネコ子は怪我人を介抱している冒険者に声をかけた。

「すいませーん。ちょっとお時間いいですか?皆さん負傷しているようですけど、どうしたんニャ?」

 介抱していた冒険者から、「ちょっとだけなら」という条件で話が聞けることとなった。


「お前らもヒポグリフと戦うなら、気をつけた方がいいぞ。不思議なことにこの山では魔力が封じられているようだ。攻撃魔法や回復魔法はおろか、配信魔法も使えない。

 そのため皆、回復魔法が使えるようになる山道入口まで戻ってきているんだ。今までは我々人間を守ってくれていた聖なる山が、今度は逆に我々を拒絶しているように感じる」

「ちょっ、魔法がつかえないってマジニャの〜!?」

「ああ、本当だ。もうちょっと詳しくいうと、魔法を唱えたとしてもその効果のみがかき消される。例えば 《ライブ》を唱えても、アナチューブへの中継はできるものの、パーティへの付加効果(バフ)はかき消されるんだ。」

「えー!それじゃボク配信師として役に立たニャいじゃん。それどころか回復魔法も使えないってことはパーティのお荷物かも、トホホ……」

「ふ、そうなるかもな。実際俺たちのパーティでも魔法使いをあてにしていたがヒポグリフに返り討ちにされた。それにヤツは通常よりも強い個体のようだ。俺も攻撃は防ぎきれず。こいつを連れてここまで逃げ帰るのが精一杯だったよ。恥ずかしい話だがな」

 そう言って男は負傷した冒険者を見つめた。


 ん〜。しかしそうなると、俺たちは身体能力が高いヒポグリフに、腕力だけで挑まなければならないと言うことか。いやヒポグリフだけであれば倒せるだろうが、不測の事態に対応できないかも。これは不安だな。

「情報ありがとう!あ、そうだ。どうせ回復魔法使えなくなるんなら、ボクここで使っちゃおうかニャ!」

 そういうとネコ子は目を閉じ、お礼だと言わんばかりに介抱していた怪我人の上で手をかざす。

「その体を包むのは優しき深緑の木漏れ日。健全ニャる体へと傷を癒せ。 《ヒール》」

 そういうと、傷ついた冒険者は緑光に包まれ、みるみると傷が消える。

「おお!助かった。かたじけない」

 介抱人の冒険者はネコ子の手を握った。

「いいよいいよ〜。困った時はお互い様ニャンね。さて」

 と、こちらに体を向けるネコ子。

「それでもボクは、君たちに着いて行くニャン。今はイセキンTVの視聴者を稼がないとならニャいからね。たとえパーティへの付加効果(バフ)がなくても中継自体は続けるニャ。たくさん放送してファンを増やさニャきゃね」

 『そうだそうだ』と、イセキンTVのコメントは踊る。

 戦闘がまだ始まってないのに現在10万ビュー。駆け出しのチャンネルにしては上出来の数値か……

「ふむ。そうだな 《ライブ》には視聴習慣が必要だ。ネコ子の意見に私は賛成だぞ。現在10万ビューといっても、ランキング入りすらまだしていないからな。100万ビューでようやくTOP10入りといったところか……」

「理解してくれてありがとうニャ!ツァラちゃん!正直、お荷物になるかもしれニャいけどボクはツァラちゃんに守ってもらうことになると思うニャ。だってツァラちゃんの防御力、体力は一級品の聖騎士(パラディン)だからね」

「うむ。私は構わんが。イセキンはどうだ?」

「そうだな。わかった、このまま 《ライブ》は続けよう。ツァラ、ネコ子さんの援護よろしく!」

「ただなぁ。」ツァラは続ける。

「さっきも言ったが、そうは言ってもイセキンTVはまだ10万ビューそこそこだ。将来を見据えると、もっと爆発的に視聴者数を稼ぐ必要がある。なにかいい手はないものか……ネコ子なにか手っ取り早く視聴者数を稼ぐ術をしらないか?」

「うーん。そうだニャぁ。手っ取り早く視聴者を稼ぐかぁ。となると……」

 すっごい悪い顔と、口元がニヤリと歪むネコ子。今にも「キラーン」という音と共に鋭い眼光が見えそうだ。

「エロ……かニャ」

「ネコ子さん、今エ……エロって?」

「お。さっすが男の子ニャ。イセキン君エロは好きかニャ?」


『エロ最高!』

『そうだそうだ!エロを見せろ!』

『100万回チャンネル登録したwwwww』

 イセキンTVのコメントが異様に盛り上がる。


「ふむ。なるほどな。じゃあイセキンが、魔王のミニスカートでもめくって、どんなパンツを穿いているか確認するってのはどうだ?」

【次回予告】

リュスタ山をだいぶ登ったところだろうか、イセキン一行は休憩をとる。しかしそこに鳥影が!「避けろそいつは鳥じゃない!敵だ!」

次回、第24話:鷲馬ヒポグリフとの激戦!

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