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Perfect World  作者: M78星雲人(光の戦士)
第1章
13/21

6-1

つづきです。


「話したくないです……」

「吉川君、そんなこと言わないでさ教えてよ……」

「……しつこいです……」

「頼むよぉ~~」

 

 最近、勝馬が全く相手にしたくない人物が勝馬に近寄ってきた。

 どうも勝馬から何らかの情報を聞きたいようだ。


「ねぇ、吉川君……」

「ストーカーで通報しますよ……(この人、通報しても意味あるかどうか分からないけどな……)」

「そりゃ困るなぁ……」

(勝手に困ってくれ……)

 勝馬は嫌いな人間に対しては容赦がないようだ……。


「んじゃ、俺帰りますから……」

 と言うのも近所のコンビニに行った帰りだった。

 それも勝手に近寄ってきたのだ。相手の方から……。


「また話そうね!」

「……」


 直接そうは言わないが勝馬は、あんまり話したくないはずだ。

 最近勝馬は変な人物(おそらく行政機関の人間)に付きまとわれることが多い。

(最近、ちょっと派手に動きすぎたかもだな……)



 まあ、これは2週間ほど前からのことだ……。

 勝馬がたまに外に出てる時のことだった。

「こんにちは!」

 全く見知らぬ人物だった。


 外見はスーツ姿で大体、180センチ程度の勝馬よりも1回り大きい背丈で、太ってもないし痩せてるわけでもない体格で、髪型は短髪でワックスのようなジェルのようなものを付けていて光沢が出て逆立っている大柄ないでたちの人物だった。


 全体的には、どうもエリートなサラリーマンと空手の上段者を足して割ったような感じだった。

「こんにちは……」


 勝馬はあんまり返事をしたくなかったのか下を向いて暗い挨拶を返した。

「きみ、吉川君かな?」

「……そうですけど……(誰かな……?)」

 勝馬にはどうでもよかった。別に誰でもいいのだ。

 あんまり自分から人と話したくないから……。


「初めまして、あの~芝辻って言うんだけど、僕、吉川君とどうしても友達になりたいんだけどね、それで~~とりあえず話がしたいなぁ~~……」

 ……あきらかに……あやしい……。

 どう考えても……。

 しかし勝馬は包容力のある上位の人間である。どう考えてもおかしいことや訳の分からないことでも無視はしない(無視したいと言う気持ちはあるが……)。


「では、話し、しましょう……」

「ホントに! ありがとう!」

 勝馬はやや渋々だった。勝馬としては面倒なことは避けたいのだ。

 そして、ここからだった、この芝辻と言う人物が近づいていろいろ話してきたのは……。

 そして次の日。

 

 朝起きた勝馬は、寝とぼけだったが、とりあえずパソコンの電源を付けた。いつもスリープ状態にしているのですぐに(前の状態のまま)起動できる。


 [おはよう!吉川君!]


(わざわざメールなんかしてこなくていいってのに……)

 芝辻からだ。なんでか、朝からメールがきていた。

 一応あまり気は乗らなかったが、勝馬は連絡先を交換したのだ。

 [ww]

 わざわざ言葉で返すのが面倒だったようだ……。

(この人、これからずっと付きまとってくるかな……)

 もしそうなら面倒なことになるだろう……。


 とりあえず勝馬は、この人のことは忘れてネットの授業を受けることにした。いつも通り……。


 この日の天気は晴れだった。外は非常にいい天気だった。

 しかし部屋はカーテンを閉めているため暗かった。これは反射を抑えるためであるが、良い天気が台無しになってしまう。勝馬は外にもあまり出ないから。

 毎日毎日、机の前に座って(冬は布団の中に入ってる時もあるが)パソコンの相手をする。ずっとそんな生活だ。

(極楽極楽……)


 どうやら本人はこの生活を何も気にしてないようだ。

 しかも極楽と思ってるようだ……。まあ、外に出なくていいことは雨に濡れることもないし風も関係ないので、そういった面では極楽でもあるかもしれない。

 しかし勝馬はハッキリ言ってただ意味もなくずっと家にいるわけでもない。

(省エネ、省エネ……)

 これは、節約生活の一環である……。

 つまり、“ずっと家ににいること”これはつまり、あまり金がかからない生活でもある。

 外に出かけるとどうしても金がかかることが多いだろう。しかしずっと家の中だとあまり掛からない。


 また、勝馬は、PCやその付属品以外の物は大して買わない。これも節約にもなる。

 アニメはネット、マンガもネット、テレビもネット……。ぜ~~んぶ、ネット(違法もあるが……)。道楽もネット頼りである(これはネット料金以外あまり金が掛からない、違法は特に……)。 

 オールネット生活とも言えるかもしれない(そして将来は家から一歩も出ずに全てネットで仕事がしたいと思っている)。


(ネット最高……)

 やはりそう思ってるようだ。

 そして、いつも通り友達から連絡がきた。

 [おう、勝馬おはよう!]

 永栄からだ。そして……。

 [吉川君! こんにちは!]

 水口……じゃなくて、芝辻からだった……。

(なんだ、あんたかよ……)

 

 [こん]……とこれだけ返した……。

 しかし……結局……食いついてきた……。

 そして……ここからしつこくなってきた……。芝辻は、なんかいろいろ聞いてきた……。


 [ところで吉川君って、趣味は何?]

 [いろいろ]

 [パソコン好きそうだよねぇ?]

 [まあ]

 

 そして、何もかも相手をするのはめんどくさいので、このように、てきと~~に相手をしている……。


 また、勝馬や永栄や水口の友達同士の連絡の手段は、メッセンジャーソフトでの文字チャットか、通話である(授業中は文字だが)。

 そして、調子のに乗っているのか、芝辻もメッセンジャーソフトから連絡を入れてきた。

「あんた学生かよ?」と言った感じだった。


 [ところで、一体あなた、何者かな?]

 勝馬は芝辻に聞いてみた。

 どう考えてもこの人物は何かを探っている……。それぐらいのことは分かる。

 [仕事は何をされてるんですか?]

 さらに連続で聞いてみた。

 [僕は公務員だよ]

(いや、あんた……公安の人だろ? どう考えても……)


 正直普通にバレていた……。最初一瞬見た時から、そんな雰囲気があったのだ。

 明らかに何かを探りに来たであろう、公安の人間であると……。

 見た感じでバレてしまうのだ。

 [そうですか…]

 しつこく追及してもよかったが、あまりどうでもいいことだったので、適当に流しておいた。

 勝馬の場合(誰でもそうかもしれないが)この人物が「なぜ自分に近づいてきたか?」など考えたら大体分かるのだ。


(どうせオヤジの作った物がほしいんだろうな……公的な機関なんか特にな)


何か間違いとかがあれば教えてほしいです。

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