表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生貴族の荒れ地開拓日誌 魔力詰め込み放題って本当ですか?  作者: 雪
一章 実家脱出編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/18

8 シーナ

わたしの名前はシーナ。

将来の夢は大きな街で商店を持つこと…だったけど、今は奴隷をしている。


父は行商人だったけど、この街に来てギャンブルで破産して、次女のわたしは売られた。

たぶん姉も今頃…


出来る事と言えば、簡単な計算と、御者ぐらい。

計算も家事もこなせる本職のメイドさんや、力持ちの男の御者にはどうしても見劣りする。


見た目は普通だと思う。

中途半端にスキルを2つ持ってるせいで、貸し出し料金が高め。

頑張って計算なんてスキル取らなければ良かった…


前のわたしの貸し出し先は傭兵崩れ集団の荷物運びだった。

洗礼で《健脚》のスキルをもらってるわたしですら、運びきれない荷物を持たされ、地面に付けばムチで打たれる。

幸い荷物が違法な物で、連中の犯行がバレてわたしは死ぬ前に回収された。


でも、2度目も生き残れるとは限らない。


わたしの奴隷としての売りは《健脚》。

つまり重労働から逃れられない。

このまま一生貸し出され続け、やがて力尽きて死ぬんだ…


そんな事を考えていたら声がかかった。

男女ともにかなりの人数が連れ出されてる。

条件が緩いか…もしかして大貴族様!?

期待に胸を膨らまして、わたしは牢を出た。


がっかり…

ステージの前にいたのは古ぼけた服を着た可愛らしい男の子。

冒険者みたいな服着てるけど、どうみても15才以下。

どういうつもり?わたし達を笑いにでも来た?

思わず子供を睨みつけてしまう。


結局、何も言えずに下げられた。

アピール時間すら無い。

全員困惑。


ただ、わたしは一つだけ心当たりがあった。

それは、行商人の時に衛兵から聞かされた話。

ここの領主の3人の息子について。


上の子レオなんとかは、頭が悪くて乱暴者。剣を振るうことしか考えてない。手に負えず騎士学校に押し込まれたとか。


真ん中の子ヴィルトン様は思慮深く聡明。家族思いでいつも兄弟の後始末をしている。今は強力無比なユニークスキルを得て貴族学校に通っていて成績も優秀。いずれはここの領主になるお方。


下の子エルなんとかは最低最悪。可愛い顔して領主の地位を得るために次男を魔法で手にかけようとした。返り討ちにされて今は館に監禁されている。

家族だろうと平気で殺す悪魔の子。


確証はない。

だけど、一般の子はここに入れない。

奴隷を買えるお金があるのに、何かの事情でボロの服を着た可愛い顔をした子供。

まさかね…


わたしは買われたらしい。

明日の昼にあの子供が迎えに来る。

しかも、あの子供の名前はエル。

何でわたし!?

もしかして、睨んじゃったから拷問するため?

最悪だ…

でも奴隷に拒否権なんて無い。

買われてしまったら、体罰の規定も無くなっちゃう。

土下座でも何でもして、なるべく怒らせないようにしないと!

あ!でも冒険者らしい。

悪魔の三男とは違うのかな?そう祈ろう。


子供が来た。

子供のわりに話しがきちんとしてる。

やっぱり貴族なの?



本当に冒険者らしい。冒険者証も見せてくれた。

つまり、年齢的にあの悪魔のエルではないと言う事。

助かった…


ポーション屋に寄った。

冒険者らしく、ポーションを買うのかと思ったら、大量の魔力水を卸していた。

魔力水の瓶を出したのは、お手製のマジックボックスらしい。

普通の皮袋に、スキルで大量の魔力を込めたらマジックボックスになったらしい。

それ売るだけで一生暮らせそうって行商人の娘のわたしは思ったけど、売る気はないらしい。

ご主人様は指名依頼を受けるほど信頼されてるみたい。

奴隷のわたしにも、自分は年下だからって敬語を使ってくれるし、ポーションもくれたし、すごく出来たご主人様みたい。


服を買って貰った!

それも、貴族様が着るような良い服!

ご主人様のお父様に紹介するからって…

え?紹介?

そういう事?

この子の……えーーー!

玉の輿?!

ご主人様は、か、可愛い顔してるけど…

そんな…これって犯罪にならないよね?



ヤバい!

今、大通りをまっすぐ進んでる。

もうオーウェン伯爵家が見えてる。

どう考えてもこの子の足はそこに真っ直ぐ向かってる!

聞いてた話と年齢が違った?!

で、でもここまで話してみて、ご主人様は衛兵の噂よりずっと良い人そう。

ポーション屋からも、服屋からも信頼されてる。

そ、それに、わたしはこれからこの人の側に一生いる事になりそうだし…良い人だって信じようかな?


良い行商人は、噂なんかより実際に足を運んで、自分の目で見て集めた情報を信じるんだから!

反応などいただけたら幸いです。

誤字脱字、気になる点も遠慮なくどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ