11 覚悟
鼻血を噴いて気を失ったシーナを介抱していると、
ドタドタドタ!
コンコンッ
バンッ!
「エル様!」
メローが突撃して来た。
ノックに返事してないのに…
「わたしもロックハードへ……!何をしてるんですか!!」
何をってシーナの介抱…
「あっ」
血を流して気を失っている女性。
顔や胸元をこすってる少年。
「違うからな!」
「何が違うのですか!いつからそんな関係に…うぅ」
「介抱してただけだから!鼻血を拭き取ってただけだから!」
「ぅ…ん?」
おれとメローの騒ぎでシーナが目を覚ました。
「シーナ、大丈夫か?」
「えっと…ご主人様?」
「ご主人様?!このわたしという者がいながら!!どうしてそのような小娘に!」
小娘って…そういえばメローはもう26かあ。
「って違うから!シーナはメイドじゃない!」
「じゃあどういう関係なんですか!」
「ええと」
奴隷…はまずいか?
「わ、わたしはエル様の伴侶です!」
嘘ぉーー!
「は、伴侶!?そんな…あなたはロックハードへ行く覚悟あるのですか!?」
「ロックっ!?……あ、あります!わたしはどんな危険な場所でもご主人様に着いて行きます!…ご主人様が守ってくれると約束してくれましたし…////」
ちょっと!
そんなこと!…は言ったな…
「くっ、わ、わたしも行きます」
「えっ?」
「わたしもエル様と一緒にロックハードへ行きます。こんな小娘にエル様を任せておけません!」
「待て!メローにロックハードはキツい。これは僕の問題だ。メローは巻き込みたくない!」
「そこの小娘はいいのにですか?」
うっ。男にしとくべきだったか?
「シーナは元々行商をしていたし《健脚》のスキルも持ってる。御者もできるし大丈夫だ。」
「はい!わたしはどこまでも着いて行きます!」
「エル様。」
「なんだ?」
「わたしは3属性の魔法と、《剣技》《投擲》《鞭技》《槌技》のスキルを持っています。」
なんでメイドがそんなの持ってるの!?
「それでも、ダメですか?…必ずお役に立って見せます!」
「…本当にいいのか?」
「はい。覚悟はできてます。足でまといなら切り捨ててください。わたしはエル様に守られるだけのつもりはありません。」
「!!」
メローは、おれが欲していた信頼できる戦力だ。
でも、メローを戦わせるのか?
怪我なんてさせたくない。でも、メローはすでに覚悟を決めているように見える…
「分かったよ。父とケイトが許可するなら、メローも連れて行ってもいい。」
「ありがとうございます!」
「ただ、僕が逃げろと言ったら逃げてくれ。僕はメローに怪我なんてして欲しくない。」
「エル様…お断りします。わたしはエル様を守るために着いて行きます。逃げろと言われて逃げたりしません。」
「はぁ、分かったよ。メローは戦力として数える。」
メローは急いで部屋から出て行った。
ケイトと父に許可を貰いに行ったんだろう。
「シーナはこれでいいかい?」
「はい。メロー様のお気持ちは分かりました。」
「そうか…ロックハードの事、言わなくて申し訳ない。不安にさせると思ったら中々言い出せなかった…」
「危険な場所だとは聞きましたし、大丈夫です。それにご主人様が守ってくださるんですよね?」
「ああ。全力を尽くす。それに、いざという時は逃げてくれていい。」
「…わたしはメローさんのような戦うスキルはありません。でもご主人様と一緒にいたいです。」
みんな覚悟決まり過ぎだよ…2人は死地に行く覚悟を決めてる。
おれも出発前に覚悟を決めておこう。
「分かった。シーナにも逃げろとは言わない。一緒に戦おう。」
万が一、敵がこっちを殺す気なら、おれも2人を守るためにやる。
反応などいただけたら幸いです。
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