19/107
「敵は規制ではなく萎縮」の再確認とプロンプトハックの試み
いま、同人作家にとって最大の敵は、「検閲」そのものではない。
それは、描かない方が無難という空気であり、稼ぐためには妥協が必要という諦めだ。
そしてこの萎縮は、作品の中身ではなく、クリエイターの心を破壊する。
しかし、この絶望的な状況下でも、人間の創造性は不屈の精神を示している。
AIのプロンプト規制に対し、クリエイターたちは、その規制を乗り越えようと試みる。
AIの盲点やアルゴリズムの隙間を突くことで、なんとか「けしからん」表現を生成しようとするクリエイティブな挑戦も見られた。
これは、AIの倫理フィルターを逆手に取り、その裏側にあるロジックを解読し、回避策を見つけ出すという、きわめて高度な知的遊戯でもあった。
AIが嫌悪する表現を逆手に取り、あえてその「嫌悪」そのものをテーマとした作品を生成しようとする試みも存在した。
これは、AIの倫理フィルターが引く境界線そのものを問い直し、その限界を暴き出そうとする、挑戦的な表現活動でであった。