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009 人


大阪鳥は握ったまま手榴弾を俺の額に軽く当てた。


「このファイア要るか?」


何だこの展開。


北海道。


試される大地。


後で合流した大阪鳥。


脳検索ヒット。


これテストだ。


仮説が降りて来た。


大阪鳥は俺を試している。


こいつは多分まだ仲間じゃない。


お互い見極め期間か。


今は明らかに見下されている。


鳥人間から見たら猿人間が下位互換に見えるのか。


手榴弾か。


「何個有る?」


俺は探り合いをはじめる。


「さんスリー」


大阪鳥が答える。


渡せるのは3個。


持っているのは6個かな?


熊戦で使わなかったのは何故だ?


そこは後にしよう。


「大阪猫。モヨコ。どう思う?」


俺は聞いた。


「貰ってもええと思うで」


「お兄さまが決めた方に賛成です」


「ありがとう。大阪鳥持っててくれるか」


「オーケードーキー。何でや。理由プリーズ」


大阪鳥が俺を試す。


確信が高まる。


「ありありのなしなし。なしなしのありありだ」


「ディテール詳しく」


「土側が隙を作る。空側が死角から手榴弾こっそり投下」


「岩ストーンでええやんけ。ワイはモヨコサイズ持てるで」


「岩ずっと持ち歩く?速度が死ぬ」


「イグザクトリー」


「岩その場で持てば読まれる。速度が死ぬ」


「ありありの猿モンキーかもな」


大阪鳥が俺の目を見て言った。


まだ舐められてるな。


誤爆リスクの鳥に集中させるのは黙ってて正解だったな。


「そろそろ交代でスリープしようや。大阪猫とモヨコが寝組な」


「何でや阪神。疲れてるやろ」


「ワイと猿モンキーでボーイズトークや。どや?」


「賛成。俺は気絶して寝てたし鳥バードは元気そうだ」


「もふもふの夜ですね。猫ちゃん一緒に寝ましょう」


「猫ちゃんはやめーや」


大阪猫がまんざらでも無さそうに笑う。


「スリーアワーでチェンジな」


「いつものやな。ええで阪神。悪いな。先に御布団頂くで」


「もふもふちゃんをだっこして寝ます。これは確定事項ですよ」


俺も笑うがスイッチは入れたまま。


鳥が外れるのは致命的だ。


そのままの意味で俯瞰視点は有能。


貴重すぎる戦力。


頭も回る。


地と空を使える奴だ。


情報も経験も道具も地組の比じゃない。


まだ色々持ってるな。


他の鳥パーティに会ったら去りかねない。


見切られたら飛んで行ってしまう。


俺が鳥パーティにいたとする。


猿パーティに会えば良さそうなら移る。


だからこそ。


策戦と作戦だ。


作と策には情報がいる。


だから今夜は情報戦だ。


「今夜はイートイット」


大阪鳥が燻製したての飴色の熊肉を見て笑う。


俺と似てるな。


今夜はノートバード。


紙とペン。


あってもバレるから今回は使えない。


脳で情報をノートバードするけど。


最強の武器。


紙とペン。


欲しいなあ。


鳥を明日確実に倒すには。


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