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032 棋


爆弾が爆発した。


それだけは覚えている。


次に気がついたら大きく揺さぶられてた。


「お兄さま!お兄さま!お兄さま!」


可愛い声。


既視感がある。


槍が折れてる。


せっかく作ったのにな。


ヒグマらしき肉片が木端微塵になっている。


今回の熊死亡確認は激しいな。


「起きましたか。お兄さま」


モヨコがいる。


大阪猫もいる。


無事だったんだ。


良かった良かった。


「ドグラはマグラ寸前やったで」


どういう事だ?


「説明してくれるか」


「時間が無いで。大地震忘れたか。まず竹林行こ」


手榴弾を追加で首の竹紐に装備する。


あれ。


手榴弾3つ全部使ってある。


ヒグマの今回の死亡確認の激しさはそういう事か。


槍の先端側半分だけを持っていく。


何故か槍にヒグマの血がついていない。


ヒグマに刺さる予定だったのに。


上手くいかないもんだな。


折れた断面がギザギザしているので短剣で平らにする。


長さ約1m。


剣の長さだ。


悪くない。


竹林に走る。


走りながら余分なワニの歯を抜いて捨てて行く。


竹林に到着した。


持ち手部分が両手で持てる感じに仕上がった。


この武器を何と呼べばいいんだろう。


とりあえず刀的な物でいいか。



竹林に到着してまたでかい地震が来た。


地鳴りが凄い。


これ最大級だ。


地球割れるのかな。



地震が落ち着いた。


すぐ大阪猫が高い木に登っていく。


その間に出来る事を探す。


そうだ。


竹をどんどん切っていく。


津波による海面上昇対策。


要は浮き輪だ。


刀的な物が大活躍して俺は気分が良い。


筏まで組めればいいが短時間で作れる筏案が閃かない。


火山の噴火で高温煙系が来たら詰むな。


大阪猫の力を借りて高所に上がるか。


噴石なら竹林より森の方が安全か。


大阪猫が戻ってきた。


「津波は無い。噴火は有るかも」


「もふもふちゃん。どういう事ですか」


「神樹や。正邪の森かもしれん。こっからでも見えるで」


大阪猫が右手を上げる。


「やばいで。あっちや」


大阪猫の指し示した先に変な物が有った。


さっきまで無かった筈なんだけど。


ジャックと豆の木かな。


雲を余裕で貫いている。


茶色と緑色の巨大な木的な物が有った。


巨大過ぎて距離感が掴めない。


これ登ったのかよ。


ジャックすげえ。


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