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027 灯


俺が爆弾だ。


手榴弾は駄目だ。


丸太作りと弾薬庫の調査後に理解した事だ。



最初の1つ目は閃光弾だった。


ベースの色は緑。


黄色のマークがある。


ピンを抜いて約10秒後に発動。


眩しい光を瞬間的に放つ。


至近距離で見れば失明するかも知れない。


小規模だが木に傷がつく程度には破裂する。



2つ目は煙幕弾。


ベースの色は緑。


灰色のマークがある。


ピンを抜いて約10秒後に発動。


半径約10mの範囲に煙を約10分間出し続ける。


これは破裂しない。


煙が有毒性の有無は要検証。


薬品臭は有る。



3つ目は爆発弾。


ベースの色は緑。


赤色のマークがある。


ピンを抜いて約10秒後に発動。


半径5m以内を木端微塵にする。


これで鉄扉を叩く槌を入手出来た。



4つ目は爆音弾。


ベースの色は黄色。


目立つマーク無し。


ピンを抜いて10秒後に発動。


小規模だが木に傷がつく程度には破裂する。


雷が落ちたかのような轟音がする。


野生動物向けに有効だと考えた。


彼らは耳を塞げ無い。


閃光弾なら顔の向き次第で無効化される危険性が有る。



5つ目な大爆発弾。


ベースの色は赤。


目立つマーク無し。


ピンを抜いて10秒後に発動。


半径20m以内を木端微塵にする。


5階建の大型建物を余裕で破壊出来る感じ。


ダイナマイトかよ。


全員50m離れた岩陰にいたが死ぬかと思った。



こんな手榴弾が建物の3階に何種類も何個も有った。


今日だけでテストしきれない。


俺は父親として自らの心身を鍛えていこうと考えている。


でも兵器の強さを目の当たりにすると駄目だ。


鍛えてどうにかなるレベルでは無い。


強い武器を持っている相手には勝てない。


どう生きていけばいいのか。


また分からなくなった。



弾薬庫の1階は銃弾類が有った。


2階は戦車用か航空機用かの大型弾が有った。


3階は手榴弾類。


昼を過ぎたので撤退の準備をする。


持っていくのは赤のマークの小型爆発弾12個。


持ってきた他の手榴弾は元の場所に戻した。


手榴弾には円形のピンがついている。


ちょうど指が入るサイズだ。


結構硬いタイプだ。


俺はそれを竹紐で首飾りのように3つ胸元にぶら下げた。


残りの9個の手榴弾を個別の袋に入れた。


これも俺が運ぶ。


手榴弾は沢山種類がある。


この赤いマークの手榴弾は『アップル』と名付けた。


アップルだけを選んだのには理由がある。



鳥は手榴弾で何とか出来る相手では無い。


これで対鳥戦に全手榴弾が消える。



次に俺たちは食料に困っていない。


狩りに使える爆音弾がこれで消える。



熊相手に目眩しをした後の決定打が無い。


これで閃光弾が消える。



熊相手に煙で効果有るかどうか。


これで煙幕弾が消える。



全身赤の手榴弾は爆破範囲が広過ぎ。


自滅する可能性が高い。


これで大爆発弾が消える。



熊相手に使えるのは今のところ1つ。


10秒後に半径2mを木端微塵にするアップルだけだ。



先頭中は思考力が削り取られる。


多種多様な武器を持てば思考のロスが大きい。


違う手榴弾を使ったら詰む。


どの手榴弾を使おうとしているか確認していたら詰む。


熊戦は迷ったら死ぬ。


そういう戦いだった。


故に汎用性の有るアップルを一択で使う事になった。


弾薬庫の中のアップルは数が多かった。


汎用性が高いので在庫を多く確保していたのだろう。



爆弾を首からぶら下げて生きるのは死んでる気がする。


手榴弾同士がぶつかる音がする。


その度に気力がガリガリ削られる


でもこれは父親をしている感じが得られる。


最優先モヨコにこれを持たせてはいけない。


投擲が駄目な大阪猫にこれを持たせてはいけない。


俺が父親だ。


俺が爆弾だ。


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