012 迎
◇
あと30分かな。
鳥は俯瞰中。
ボーイズトークを心理戦で進行していく。
切った竹を火の横の方角に置いていく。
武器用は直径3cmがいいな。
道具用に直径10cmもいくつか用意するか。
10本位でいいかな。
あー無理。
道具作成と筍は妹猫組にぶん投げ。
交代まであと20分かな。
火の近くに行く。
50cm。100cm。150cm。200cm。300cm。
斜め切りも真横凪もある。
適当に竹を色んな長さに刀で切る。
来るかもしれない襲撃者。
武器をどうするか。
折れた刀。
5mの竹も作って。
枝と葉を残したのも置いて。
武器チームの竹組と道具チームの竹組ができた。
2mの竹を持つ。
左手を前。
右手を後ろ。
ランは確か左回転筒中心。
竹縦軸を右手で回転させる。
左手は添えるだけ。
ナーは確か右回転筒中心。
竹縦軸を右手で回転させる。
チャーは突き。
右手を左手に衝突させる。
違ったっけ。
チャーとナーは混ぜるのかな。
チャーから大振り時計周りからの上段軌道からのチェスト。
んー速度死に過ぎ。
基本姿勢から回転。
んー変。
基本姿勢からの棒高跳びテスト。
んー悪くない。
結構大きな音がなった。
そろそろ交代時間だからな。
マスターキートンのやり投げマンのテスト数回。
安定しない。
やや削って安定させていく。
紐があれば弓テストが出来るけど。
猫と妹に投げて知識の有無の切り分けにするか。
竹槍の剛性テスト対岩。
突きは一回で先端が駄目になる。
上段打ちと横回転凪なら3回くらいなら余裕で大丈夫。
敢えて折れやすい細さを探す。
直径1~2cmで作戦の要が見つかる。
折れにくいがダメージが少ない。
振り回しただけでは折れない。
理想的。
武器というより釣竿か虫捕り網の棒だな。
竹槍先端テスト。
太竹。
熊皮ですら無理。
肉と骨付きで動かれたら無理無理か。
鹿か人間型ならいけるかな。
細竹。
んー人間型なら刺さるかな。
モヨコと猫が起きて来た。
切っ先の用途と道具竹と竹林と筍。
紐と弓。
話をして手作業と脳作業をぶん投げて寝る。
刀は俺が持つことになった。
「モヨコ。筍は朝の方がいい」
「はい。お兄さま」
「あんまり火から離れない方がいい。森は危ない」
「お兄さま。安心して寝てください。側にいますよ」
三角座りで乾燥させたヒグマの毛皮をかぶる。
足と足の間に刀を立て掛ける。
確かこんな感じだったはず。
大木が火の近くにあれば背中を持たれる絵を見た事がある。
焚き火を大木の近くでやるのって普通に考えると危ないな。
森の真っ只中だったのかな。
使える知識と使えない知識。
どこから来たかわからない情報。
火の熱と軽くなった刀と獣臭い熊の皮が妙に現実的だ。
鳥戦のシミュレーションを何度もイメージしながら眠る。
夢の中で鳥が火を投げる。
鳥が手榴弾を投げる。
鳥がモヨコを連れ去る。
鳥鳥鳥。
鳥の行動。
鳥の思考。
鳥の目的。
熊の日が終わり。
鳥の日が始まる。
◇