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詩集「くらしいの歌」

通学電車の希望論

作者: くらきしい

電車が止まる音は嫌いじゃない

停止してドアが開くまでの沈黙

ゆっくりと動き出す外の景色を

昨日と違う僕が見ている


スクリーンに映し出される情報

メモも取らずに落書きをしてる

悪い子気取りの僕でさえ

きっと個性を地面に埋め込んで

この先、生きていく


希望も夢もない

死にたくても死ねない

怠惰に生きている自分が嫌になる

外に溢れる溜息の一つだけでも

消せる力があるのなら

少しはマシになるだろうに


枯れ果てた都会の街並みが

疲労の象徴であるかのような


ここを轟音とともに駆け抜ける

色鮮やかな電車は

面白いほど不似合い

本当に、現実を逃避してしまえそうだな


明日もあの電車が良い、と

改札を通りながら思ったのもつかの間

照りつける真夏の太陽に

僕は刺し殺されてしまった





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