親衛隊長は〇〇〇!?
書きたいところだけかいた感じです。
かるーくお読みください。
明るいです。
ある金持ちばかり集まる全寮制の男子校の食堂に激震が走った。
転入してから一か月で謎のフェロモンでもでているのか生徒会などの校内有数のイケメンたちばかりを虜にし、愛をささやかれてもほほを染めて友達だもん俺も好きだよとずれた返答をするどう見ても頭より大きい鬘をかぶった少年鈴木 浩太に生徒会会計 紀野 結の親衛隊長の水緒瀬 晶が突撃したからだ。
紀野は薄茶の長めの髪と同じく薄茶の眼の優しげな美形で黒髪黒目の水緒瀬と並ぶと西洋人形と日本人形のようで眼福だ。彼は生徒会会計を務めるが、鈴木のハーレムには加わっていない。
なぜか鈴木の姿を見たとたんに紀野の親衛隊が彼を逃がすからだ。
関わりたくないのは紀野の本意でもあるらしく生徒会室に入り浸る鈴木を避けて別の部屋で仕事をするほどの避けっぷりだ。
そんな紀野が生徒会を味方にした鈴木を避け損ね生徒会室に来ないし、仕事しないなんてダメなんだぞと叱りながらなぜか、食堂に連れてきたのが15分前の出来事だった。
彼らが生徒会室で遊びほうけているから別室で一人真面目に仕事をしている紀野に彼らの分の仕事まで回ってきているため、疲労で逃げ切れなかったうえ、鈴木に反論もきいてもらえず生徒会の仲間だったはずの人々には紀野のくせに浩太にかまわれやがってと嫉妬で睨まれる不憫な紀野。
今にもしおれて枯れそうな葉のような紀野と楽しげにラブコメ中の鈴木浩太と愉快な仲間たち、紀野が大変なのをわかっていても生徒会から助けることができずハラハラ見ている一般生。
そんなさんすくみ?の状態を崩したのが水緒瀬の登場だ。
水緒瀬を見たとたんに水を与えられたかのようにイキイキした紀野。
愛する浩太を批判する親衛隊を快く思っていない生徒会は水緒瀬から浩太をかばうように立ちふさがった。
「こんにちは、生徒会の皆様、仕事が滞っていると報告を受けましたが・・・ずいぶんとご機嫌麗しいようですね。うちの紀野は誰かさんたちの仕事までやっていて疲れているので休ませたいので連れて行っても?」
「はん、好きにしろ。親衛隊風情がなめた口ききやがって、さっさと紀野連れてうせろ」
そう会長の桐生 丈が偉そうに紀野の襟元をつかんでズイっと水緒瀬に差し出した。
それをさえぎったのは鈴木だ。
「紀野は今から俺と飯食うんだから邪魔すんなよ!疲れてるなら飯食ってから休めばいいだろ!紀野だって親衛隊なんかより俺と一緒にいたいにきまってる!!」
プルプルと首を振る紀野、それを無視する鈴木、鈴木の理論が理解できず眉間にしわを寄せる水緒瀬。
「鈴木君は紀野と友達になりたいのかい?」
「もう友達だ!!でも・・・紀野とは…っこ恋人になりたいんだ!!!」
そう鬘でよくは見えないがほほを染めて爆弾発言を落とした鈴木。
衝撃に魂が口から出そうになる紀野。
嫉妬に狂う生徒会たち。
騒然とする周囲。
そんな中、なぜか冷静な水緒瀬は紀野に聞いた。
「ゆい、君はこの子が好きなの?」
「いや!!!好きじゃない!!!どっちかっていうと嫌いだから!!!」
「そっそんな・・・」
「てめー浩太を振るとは紀野の分際で!!!」
「浩太、僕の方が君を愛しているのに!!!」
などとカオスとなった。
「はいはい、鈴木君はこの子のこと諦めてね。ぼく、君みたいな恰好している子を結の恋人になんて絶対に認めないからもう追い掛け回さないでね。近づかないで」
「そんな!!!外見で判断するなんてやっぱり親衛隊は最低だな!!!」
「そうですよ!!本当の浩太のこともわからないくせに見た目だけで!
僕たちのことだって見た目しかみていないくせに!!!」
と鈴木を擁護するメガネ美人の副会長。
「はぁ、外見で判断するなっていってもね。
確かに外見から心はわからないけど。
顔と身だしなみは別問題です!
いくら顔がよくったってそれだけじゃだめなの!!!
顔から入ったって中身も好きになんないと親衛隊にも入れないの!!!
親衛対象者の色とか食べ物とか花とか、好きなもの50個答えられないと入隊もできないんだから幹部になるには100個知ってないとだめなんだからね!!
そして自分を磨いてTPOにあわせた格好をするのは生活をスムーズにする義務です!!!
みだしなみや清潔感は人に好印象を与えるのに大切なことなんだよ!
あんた達だって見るからにふけだらけの汚い格好をしてる人に素手で寿司握られてたべられるの!?
もうこの際だからはっきり言わせてもらうけど、そんないつ手入れしたんだかわかんないゴミだらけのかつら被って結に近づかないで!!
この子、喘息持ちのホコリアレルギーなんだから!!
僕は結の亡くなったお母さんから母親役を頼まれてるんだからね!!
そんなホコリまみれの子を恋人になんて認めないよ!!
結が好きなら清潔になって出直してくるんだね!!!」
言いきって紀野を連れて行く水緒瀬。
日本人形のような水緒瀬から飛び出たまさかのおかんトーク。
どこか愛を感じる母の説教を思い出す水緒瀬に彼らはもう黙り込むしかなかった。
その後、生徒会は迷惑をかけた人たち全員に謝り、実は自分たちより自分たちを理解していた親衛隊との関係も改善した。
なぜか、鈴木がカツラをはずしたら生徒会の恋愛感情が落ち着いたからだ。
転入生鈴木浩太もかわいらしい顔をだし身だしなみも整えるようになった。
カツラをしていた理由は初の転校に不安で町をうろうろしていたら怪しげな占い師に友達ができるお守りと言って渡されたらしかった。
ある意味、予言通りとはいえ彼らにとって黒歴史の原因となったカツラは魔性のカツラとして学園長が封印することとなった。
鈴木と生徒会は水緒瀬を母として慕い、実はニブニブな水緒瀬にラブだった紀野や生徒会顧問や風紀委員長におかんは渡さないとばかりに戦いを挑んだり・・・楽しく学園生活を送ることとなった。
いったい、水緒瀬は誰を選ぶのかそれはまだわからない・・
そして怪しげな占い師の行方は・・・
連載終わってないのですが・・・つい・・・
書きたくなっちゃったんだもん・・・おバカな感じが・・・
なーんてかわい子ぶってみましたが連載もちゃんと進めるのでご安心を!