涙の意味

このシステムの使い方を理解すべく！転載となりました。

※ホームページからの転載です。

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今、電車に乗っています。

隣に泣いている人がいます。

知らない人です。

でも、なんか周りの人から見たら、僕が泣かせたように見えるみたいで。

乗る人みんな、白い目で僕を見ます。

勘違いされているのは歴然で…。

でも、こんなところで弁解したところで、どうしようもないのです。

そう、逆に悪化しそうです。

だから、僕は少しだけ我慢するようにしました。

……でも、一向に彼女が降りる気配がありません。

電車はどんどん郊外に入っていきます。

僕は終点まで乗ります。

もしや彼女も……?!

コテッ。

ん？　なんか肩に重みが…。

と、彼女の頭が肩にかかってるではないですか！

……て、よく漫画にあるシチュエーションですよ。

あぁ、漫画だぁ。

と、苦悩（自問自答）していると、彼女の肩が揺れた。

必死で何かを耐えている様子。

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笑いを堪えている？

「なっ！！」

思わず声に出してしまった。

「だって、百面相……」

と彼女は反対側の窓を指して言った。

「ずっと、映ってましたよ」

クスクス笑いながら……。

居たたまれなくなって、想わず俯いてしまった。

「笑ってくれて良かったデス」

小声で呟いた。……彼女に届くか届かないか位の小声で。

「はい」

窓越しに見えた彼女は、とびっきりの笑顔だった。

ＥＮＤ