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終乃刻  作者: コトノハ
13/14

1.OOO 10

「金平糖、欲しいものがあったら持って行っていいよ。後は捨てちゃって構わない。こういうのって売れる?」

「解った、お嬢。売れるかどうか解らないけど、捨てる位なら一応オークションにでも出してみようか? 落雁さんとか、アカウントあるだろうし」

「ある程度儲かったら、適当に皆でボーナスにしちゃっていいよ」


 ミニカーを弄びながら芹川は言う。解ったよ、とそれらを回収していく金平糖の左腕には、銀色の腕輪が見えた。芹川も同時に見たのか、サングラスを外して、銀色の腕輪をまじまじと見やる。


「……それ、どうしたの?」

「ん? ああ、明日からOOO――って、知らないか。まあちょっとゲームに参加しててね。明日からそのゲームの本番が始まるから、つけて過ごしてる。慣らしとかないと、違和感があったら面倒だし」

「OOO? ん? それって鬼ごっこじゃなかったのか?」


 昨晩赫利うつしから聞いた話がよみがえる。三分から五分逃げ回る、一対一の鬼ごっこ。詳しい話はその程度しか聞いていない。


「普段はね。攻撃側のレイダー、防御側のアンティに別れて一対一でやるんだよね。でもまあタッチとか曖昧だから、基本はこういった腕輪の奪い合いになる。これ、結構簡単に外れるんだよ」


 言いながら金平糖は軽く指を腕輪に引っ掛ける。そうすると腕輪は軽い音と共にあっさりと外れた。


「指をひっかける、手でしっかりつかんで引く、その程度でオッケー。レイダー側はこの腕輪を奪う、アンティ側は腕輪を守り抜く。十五m四方のフィールドで三分間、これが公式戦のルール。まあ若干ズレはあるけど」

「公式戦とかあるんだ、へぇ。それにしても、金平糖。君、そんな面白い催しものに参加してるなんて言ってなかったよね?」

「プライベートですから、お嬢。それに俺だってそんなに意気揚々、意気軒昂に参加してるわけじゃないですよ。友人に弓倉って奴がいて、そいつが参加してくれないかって言ってきただけなんです」


 嘆息して、軽く笑う金平糖。友人がいるとはいいことだ。そして友人の目も確かである。

 何せ怪談屋敷芹川邸。ここでアルバイトとはいえ働いているってだけで、頼るには十分に足る話だ。勿論頼り過ぎるとロクでもない話になる。怪談屋敷の主人は身内には優しくとも、容赦は無いのだから。


「まあそしたら本戦まで残っちゃいましてね。基本はこの銀の腕輪を今日までに得ていれば、明日からの予選に参加できるって話ですが……」

「落雁に言って、椅子もう一個持ってきてもらって。折角だし、詳しいルールを聞きたいな」

「ああ、立ってますよ。それに話のタネになるなら構いません。そうですね、では最初から。先ずは基本的に時邦さんが言っていた通り、鬼ごっこです。銀色の腕輪は前回優秀だった四十八人に配られます。予選への参加資格は、銀色の腕輪を持っている事」


 因みにその銀色の腕輪には番号が振られていて、偽造はできないようになっている。腕輪の総数は全部で四十八個。

 予選は銀色の腕輪持ち同士で行う。予選中は銀の腕輪を持っていない者は腕輪持ちには挑めないし、譲渡もできない。予選が開始されるまでは譲渡、奪い合いが基本だ。そして腕輪を失ったプレイヤーは予選落ち。

 互いの銀の腕輪を好きな個数賭けて攻撃手、レイダーと防御側、アンティに別れてゲーム開始。予選中に八個の銀の腕輪を手に入れると本戦への出場権を得る。本戦への出場者は六名。選ばれた六人、というフレーズは非情にいい響きだ。

 その六名は予選が終わり次第、銀の腕輪を持っている個数の多さによって選ばれる。腕輪八個は最大数。八個を六人が持っているという状況になるのはかなり珍しい。

 予選は好きにやっていいらしい。公式戦として開くことも勿論できるとのこと。本戦はフィールドを決められているらしいが、そこから先は金平糖も詳しく知らなかった。

 ところでそれだと銀の腕輪持ちは予選になるまでにゲームをする意味なくない? とも思ったが、逃げると噂になるし、面子は保てなくなる。そんなわけで、腕輪持ちは基本的に挑まれたら逃げない。ただしまあ、腕輪持ちは多少有利な条件を付けることくらいはできる。金賭けたりもする。……まあ賭博は犯罪だが、闇の中の話だ。目を瞑ろう。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

更新再開していきます。多分そこそこいけます。

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