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間章:ヴィントの想い

今回も皆様に読んでいただけることに感謝します。

 

間章:第一章から第二章へ

 

・・・・・・

 

馬の上で二人は仲良く会話を楽しみながら森を歩いていく

 

「そういえばリルっていくつなの?」

 

「16だよ!ヴィオは、17だったよね?」

「あぁ、一つ下だったか…」

 

「気になる?」

 

「ん、あまり気にしないかな?ただ呟いただけ」

 

「そっか…」

 

「なぁ、リル。薬ってどこで買うんだ?」

 

「えっと、アポテーケって街?」

 

「ハァァ?ちょっと待てっ、アポテーケってお前、シェントゥルム共和国を横断しなきゃダメじゃねぇか!ヴェステン国との国境近くにある街だぞ!」

 

「えっと…うん、そうだね…」

 

「ったく、よく行く気になったよな…あんな街まで。そういえば、リルはどこの出身?」

 

「ラント村だよ。」

 

「あぁ、この森の二つ手前にあったあの村ね…ならリルは、旅に出てからすぐってところか…」

 

「うん、昨日ラント村を出発して、隣村で一泊させてもらって今朝この森に入ったの。」

 

「けど、リルはやっぱり田舎の村出身だったか…」

 

「ムゥ、確かに田舎だけどいい村だよ!っていうか、私は田舎者に見えるっていうのっ?」

 

「何を当たり前のことを…お前は自分が王都にいる華やかな娘達に見えるとでも?」

 

「うっ、五月蝿いなぁ〜

わかってるよ、王都にいる綺麗な人達に見えないことなんて、そのぐらい私だって気づいてるよ…

自分の村が王国の中でも田舎の方にあって、その村の娘だってくらい…」

 

「いや、そんなことはないぞ。リルは王国内でもかなり美人の方だと思うぞ?

なんったて俺が見惚れるぐらいの笑顔だったからな!ただ服装が“村娘です。”みたいだからさ…」

 

「〜〜〜〜〜、恥ずかしいこと言わないでよっ、ヴィオ!

どうせ、貴族達の舞踏会で私よりも綺麗な人と会って踊り、その人達と楽しく話してたりするんでしょっ!

そして私の服装は、質素で小汚いですよ〜だっ」

 

「妬いてんのか?リル」

 

「誰がっ?いつ?誰にっ?」

 

「冗談だよ、冗談。

でもリルは、そこらの貴族の娘達よりもよっぽど綺麗で美人だよ。

リルが着飾ったらきっと王国一の美女になれるかもよ?そしたら俺の妃になる?」

 

「何バカみたいなこと言ってるのよ、私が王国一の美女になれると本気でヴィオは、思ってるの?」

 

「半分冗談、半分本気かな?両方とも」

 

「は、半分は本気で思ってるんだ…って、最後の両方ともって?王国一の美女だけじゃないの?

もう片方ってなに?」

 

「俺の妃」

 

「えっと…どう反応すればいい?この場合…本当に私がヴィオの妃に?」

 

「だから半分冗談、半分本気だって、さっきリルの寝顔を見ていると普段から荒んでいた気持ちが安らいだ。リルが笑顔を見せてくれた時は、もっとその笑顔が見たいって思った。男女逆だけど母さんもこんな風に親父に出逢って、こんな風に触れ合い、こんな想いだったのかなって思ってさ…」

 

「えっ?だってさっきまであんなに私のこと揶揄ってたのに…?」

 

「俺は気に入った人間しか相手にしない奴だよ。

もしリルのことが気に入らなければ助けてすぐにサヨナラだったよ、きっと」

 

「でも、意地悪い冗談ばっかし…」

 

「好意の裏返しだよ、ひねくれて生きてきたから素直になれないんだ、俺

リルの困った顔見ると、つい加虐心がこぉ出てきて」

 

「むっ」

 

「冗談だ。でも好きだよリルのこと」

 

「・・・」

 

「リルは、今まで逢った誰よりも、“リルがいい”って心が求めてるんだ…

こんなにも誰かを想ったことは今まで生きてきて一度も無いよ。

出来るなら今すぐ欲しいって思ってる。

でも、俺はまだまだ半人前で、王宮の中は敵だらけ。そして、いつも暗殺やら謀略と戦っていて、そんなところにリルを連れてったら、きっとリルに辛く大変な思いをさせる。

それにリルの気持ちもある。だから、半分冗談ってのは俺の夢というか願望を叶えることが出来たらいいなって意味かな…」

 

「・・・」

 

「長く話過ぎたかな?返事は…今すぐでなくても大丈夫だから…」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「私は…」

 

「うん?」

 

「私は田舎の村の娘で、ヴィオは王子様…それに、ヴィオのことをよく知らない…」

 

「あぁ、俺もリルのことほとんど知らないな…だけど、お互いに自分のことを話して理解するようにはできる、今はまだ心の距離は離れてるけれど少しずつ歩み寄っていけばいいと俺は、思ってる。立場の違いは、気にするな…なんとかなるだろ。」

 

「うん、そうだね…そうだよね、まだ進み始めたばっかりだもん!先は長いんだしね…ヴィオは意地悪だけどさ…

まだ私はヴィオのこと好きかわからないけどね、ヴィオに惹かれたところなら一つあるよ」

 

「どこ?それ?」

 

「ヴィオのね、紅い眼に見つめられると頭がぼぉとして、なんにも考えられなくなるの…でも心は満たされていく感じがして…それにヴィオと一緒にいると安心するよ。」 

「それって三下三人衆から助けたから?それとも餌付け?」

 

「最後は違うよっ!助けてもらったからかもしれない。でも、そうじゃないかもしれない。これから一緒に旅をする間にわかるよ!私の気持ちが、きっとさっ!」

 

「そっか、そうだな!とりあえず、しばらくは二人旅なんだしお互いに親睦を深めるとしようか!」

 

「賛成!あらためてよろしくね!ヴィオ!意地悪しないでよね?」

 

「あぁ!こちらこそよろしくな!必ず俺に惚れさせてやるよ、リル!最後のところに関しては、約束しかねるが…」

 

―――約束してくれないんだ…

でも、もう惚れさせられてるかもよ?ヴィオ

けど今は、このままでいいかも

とても居心地がいいしね…それにさっき散々意地悪されたし、すぐには伝えてあげないよ〜

意趣返しぃ〜♪

 

身分が全然違う、赤の他人だった二人は、こうして運命の出逢いを果たし、あっという間に知り合い以上から恋人未満の関係になっていったのである。

 


第二章へ


 



なんか展開が早いっ!?

気づいた時はこんなことに…

だが、後悔はしてない

 

・・・・・・

 

では第六回、登場人物の名前の由来は?

今回は登場人物でなくて地名ですけどね…

では、いきます。

アポテーケとラント村の二つの由来ですが

アポテーケは【薬局】って意味です。

次のラント村ですが由来は【田舎】です。

毎度そのままんですが、結構しっくりくる気がするんですよね…作者的に、

魔法名も割と様になっているような…

横文字だからそう感じるんですかね?

では、また次回にお会いしましょう!

感想お待ちしております。


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