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第一章:第五話:噛む少女と意地悪王子

作者は、他の作家さんの作品を読ませてもらうときに(読了時間)を結構気にします。

作者も早く60分を超えたいです…

後何話かかるやら…

あと、作者に何か一言あったらお気軽にどうぞ!

 

 

第一章:第五話:噛む少女と意地悪王子

 

・・・・・・

 

 

「ヴィント王子って…あの《龍》のアザを持ってる…」

 

「そっ。よく知ってるな、俺はその《龍》のアザを左胸に持ったヴィント王子だ」

 

ヴィントは、左胸の《龍》のアザを見せながらそう言う。


 

―――嘘!?ヴィント王子っていったら次期国王継承最有力候補じゃないっ!!どうしてこんなトコにっ?


 

「“どうしてこんなトコにっ?”って顔してんな、お前?」


 

「!?!?」

 


「鏡覗いてみ?顔に書いてあるぞ。さて、揶揄うのは…もとい、虐めるじゃなくて巫山戯るのは、このぐらいにしてその質問に簡単に答えると、俺は父親探しの旅に出てるんだ。今は、その旅の途中。」


 

「そうなんですか…」


 

―――それにしてもなんかボロクソに言われてない?言い繕う気あるのかしら?いくら王子様でも酷い言い様じゃない?


 

「まだ俺は、王位を継ぐために必要な《調律》って言う儀式みたいなのが済んでないんだ。ちなみにその《調律》をすると、自分の持っているアザのモノ、《ヘルフェン・フロイント》(助けてくれる味方)を召喚出来る。

俺の従兄弟のザルツ王子が《獅子》で、ヴァッサー王子は《隼》だな。

二人はマール伯母様達に《調律》をしてもらってるから、《ヘルフェン・フロイント》(助けてくれる味方)を召喚出来るんだ。

そして、俺も《龍》を召喚する為に、その《調律》に父親のチカラが必要なんだ。その為に父親探しの旅ってこと」


 

―――へぇ、父親探しの旅かぁ…んっ、あれ?でも、ヴィント王子の父親って確か…


 

「あの、質問いいですか?」


 

「どうぞ、お嬢さん」


 

「ありがとうございます。ヴィント王子の父親でシエロ様の旦那様ってフェルシュング様じゃありませんでしたか?どんな方かみんな知らないけれど…」


 

「あぁそれは、違う。フェルシュング様ってのは、名前だけの夫。この世界に元々居ない人間だ。」


 

「えっ、どういう事ですか?

どうしてそんな国民を騙すようなことを…?」


 

「あぁ、俺の親父はな、なんか旅人だったらしいんだが…俺の母さんと昔に、数週間の短い間だけど愛し合っていてな、まぁ、なんていうか…その短い間に俺を見籠ったみたいなんだ。

母さんがその事に気付いたのは親父がとっくの昔に旅に出てた後だったんだ。

で、そんな不祥事が国民に知られたら王家の信用が落ちてしまう。って、ことで、フェルシュング様って架空の人物が出来上がり、そいつが俺の父親ってことになってるのさ。」


 

「だから、フェルシュング様を見たことある人が国民にいないんですね。」


 

「そういう事」


 

―――なるほど、だから王位を継ぐために“父親探しの旅に”か、んっ、そういえば…


 

「あのヴィント王子様、さっきから少し気になってたんですが、どうして家来が一人もついてないんでしゅか?」


 

「・・・」

「・・・」


 

「ふっ普通はっ、なっ何人も連れていきません?その方がきっとお父様も見つけやすそうなのに…」


 

「あぁ、俺の味方が二人しかいないってのがまぁ一番の理由かな。」


 

「味方が二人?」


 

「現国王ケーニヒ様とシエロ様。要は、俺の祖父ちゃんと母さんさ。さらに、二人とも現在政治的な権力がほとんどないから、実際は俺に味方する奴なんて皆無だな。」


 

自嘲気味に微笑みながらヴィントは語る。


 

―――そっか、王子様っていってもただ贅沢してるわけないよね…みんなきっと色んな苦しみを背負って生きてるんだろうな…


 

「辛気くさい話は、ここまで。さて、この後どうするかな?もう昼飯の時間だ。

昼には国境を越えて、シェントゥルムの街に入ってるつもりだったんだけどな…」


 

後半部分をヴィントは、非難めいたように呟くとアプリルは、ばつが悪そうな顔をして、うつむく。

 


―――うぐっ、何?何なの?この雰囲気、私のせいなの?そうなの?


 

「そう。原因はお前だな。」


 

―――ギクッ、また顔に出てたの?


「あぁ、腹空いたな…なんか美味いものが食いたいな…」

 

―――私だってお腹空いてるわよ!あぁっもうっ、謝ればいいんでしょっ謝ればっ


 

「失礼しました。なんとお詫びしゅれば…」


 

「・・・」

「・・・」


 

「アッハッハッハ、本当にお前最高だな。よく噛むわ、考えは顔にでるわで…冗談だから気にすんなって、ハァハァ、あぁ腹が痛い。」


 

ヴィントは、そう言うとまた笑い始める。


 

[アプリルの怒りゲージ:≫≫≫≫≫≫>>>MAX]


 

「こっ、コノ意地悪王子っ、そのまま笑い死んじゃえぇぇぇ〜〜〜〜」


 

バサッサッサッサ


 

小鳥たちがびっくりするほどの、アプリルの叫び声が森に響き渡ったのである。




第五回、登場人物の名前の由来は?

今回は、シェントゥルム共和国と偽パパのフェルシュングです!

まずシェントゥルム共和国の由来は【中心】です。ちなみに首都もシェントゥルムと言います。首都が大陸の中心にあるのがその由来ですね。

次にフェルシュングです。始めに偽パパとかいたように由来は【偽物】です。まぁ実在しない人物ですけど…

次回もどうか皆様に読んでいただけると幸いです。

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