第一章:第四話:泣いて、寝て、そして噛む少女
アクセス数が増えているのを見るとこんな小説でも見てくれる人達が居るんだ…と思う作者です。
独りよがりの自己満小説にならないように、頑張っていくので作者・小説共々どうかよろしくお願いします。
第一章:第四話:泣いて、寝て、そして噛む少女
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「さてと、いかにも三下らしい負け犬の遠吠えは忘れて、アンタ大丈夫か?間に合ったと思ったんだけど…」
ヴィントが少女のところへ近づいて尋ねると、緊張が解けたのか、少女は今まで瞳に溜めていた涙を堰が切れたかのように溢れ出させ、その場に座り込んだ。
ヴィントは、少女の姿をみて嘆息すると、しゃがみこんで幼子をあやすように、優しく少女の頭を撫で、背中も撫でながら軽く抱きしめる。少女は、安心したのか、声を出すと
「うぐっ、えぐっ、た、助けて…いた…だき…ありがと…うござい…ます…」
少女は、かろうじて聞こえる声でお礼を言う。
「いや、国民を助けるのは王子として当たり前のことだ。今は気持ちを落ち着かせな」
少女は顔を上げて、ヴィントの顔を見つめる。ヴィントも少女を安心させるように見つめ返す。
―――綺麗な紅い眼…なんかこの眼を見てると安心するな…って、・・・・・・え゛っ、ちょっと待って!今、王子…って言った?気持ちが落ち着く前にビックリするわっ
ヴィントは、少女の心の葛藤を知らずかに話しかける。
「あの三下三人衆(ヴィント命名)に襲われて大変だったろ?今はゆっくり休め。【シュラーフェン・リート】(眠りの歌)」
―――待って王子って?あれ?なんだか眠く…なって…
少女が寝たのを確かめるとヴィントは木に背中を預け、胡座をかき少女の頭を足にせる。
「これは、おまけだ。良い夢を…【グリュック・トラウム】(幸せな夢を)」
少女の絹のような銀色の髪を撫でながら、ヴィントは、魔法を唱えた。
・・・・・・
「んっ、あれ?」
―――あの頃の夢をみていた気がする…お母さんが元気で、お父さんがいて、マイと毎日楽しく遊んでいたあの頃を…
「起きたか?」
―――そっ、そうだった、私知らない男達に襲われて…そして、王子様に助けてもらった…って、王子様っ!
少女は、バッと起きあがると、深くお辞儀しながら、
「ハッ、ハイ!先程は助けていただき本当にありがとうございましゅっ!」
「・・・」
「・・・」
盛大に噛んだ…
「まぁ、気にするな…」
「でも…」
「っと、そうそう、どうしてこんな朝早くにこんな森の奥に君は居たんだ?」
「それは、シェントゥルムに薬を買いに行く途中で…」
「薬を買いに?誰か病気なのか?」
「はい、私の母親が病気に…」
「ふ〜ん、でも普通は、父親とか男が買いに行かないか?」
「いえ、父は私が幼い頃に亡くなりました…」
「そっか…悪いな、言い辛いこと言わせて…」
「いえ、もう昔のことでしゅから…」
「・・・」
「・・・」
「そっ、そうだ!まだ、名前を聞いてなかったっ」
「あ、はっハイ!私の名前はアプリル。アプリル・フリューリングっていいましゅっ」
「・・・」
「・・・」
「っぷ、くっくっくっ、アッハッハッハ、噛みすぎだろ、お前!」
「っ〜〜〜〜〜〜」
―――人が頑張って慣れない言葉づかいで話してるのにぃ〜、笑わなくてもいいじゃないっ!
「そうだった、まだ俺の自己紹介をしてなかったな。ふぅ、俺の名前はヴィント、ヴィント・シュタート・ナトゥーア。オステン王国の第三王子だ。」
どうも、キュルビス【カボチャ】です。
名前に深い意味は特にありません。
なんでカボチャなんでしょう?不思議です。
ちなみに作者、カボチャ好きじゃないです。
ハイ、蛇足ですね。
では第四回、登場人物の名前の由来は?(決定)を始めます!
ドンドンパフパフ〜!
今回は、やっと?名前の出てきたヒロインのアプリル・フリューリング嬢!と、その妹のマイ嬢。あとヴィントのミドルネームとファミリーネームが出てきたのでそちらも
まずアプリルは【四月】で、ファミリーネームのフリューリングは【春】です。ハイ、春と四月ですね。ヴィントの風からもきてます。春一番の吹く季節からですかね。次にマイは【五月】です。これも四月の次の月なんで、単純ですね。最後にヴィントのミドルとファミリーネーム、シュタート・ナトゥーアです。シュタートは【国】です。国を背負う、みたいな感じで…ナトゥーアは【自然】です。王家のみんなは基本、自然界にあるモノなんで…
また長い後書きですね…今回は、蛇足があったのでさらにですね。
次回もよろしくお願いします。