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間章:二人の母親

一日一回更新が危うい…

頑張って更新します。

 

間章:二人の母親

 

・・・・・・

 

ひとまず宿を取ることにし、三人は店をあとにする。

 

「はぁ〜」

 

「気を落とすなよ、リル」

 

「ためいきつくとね、しあわせにげちゃうの。」

 

「だって…薬が手に入らないんだよ、その薬が欲しくてこの街まで来たんだよ…」

 

「まぁ、そうなると次の目的地はヴェステン魔法学院かな?」

 

「ヴェステン魔法学院?」

 

「あぁ、魔法学院には新しい薬とかを開発する研究所があるんだ、メディカメントもそこで精製してるよ。」

 

「そっかぁ、魔法学院まで行けば薬が手には入るのか…」

 

「まだ、家族で居られるな…」

 

「またママといっしょにいられるの?」

 

「うん、まだメーヒと一緒に居られるね♪」

 

「やったの♪」

 

三人は次の目的地も決まり、ひとときの休息を楽しむ。

そして、就寝の時刻になり三人は川の字で寝る。(宿屋に頼みダブルサイズのベッドにしてある…)

 

「ねぇ、ママ」

 

「な〜に?メーヒ」

 

「ママのママのこときかせてほしいの…」

 

「ママのママの事か…」

 

アプリルはう〜ん、と少し考え話し始める。

 

「ママのママはね、優しくて暖かくていつも笑顔の人だよ…ママのパパが死んじゃってからは、ママとママの妹のマイの為に一生懸命頑張ってくれた凄い人。」

 

「ふ〜ん、良い母親だな…」

 

「うん、自慢のお母さん!今は病気になっちゃったけど…それでもずっと笑顔でいる強い人なんだ…」

 

「はやくよくなるといいね…」

 

「ありがとう、メーヒ…私は今まで頑張ってくれたお母さんの為にも薬を手に入れて早く良くなって欲しいの…」

 

「俺もリルのお母さんのお見舞いに行って、その自慢のお母さんに会ってみたいな…」

 

「メーヒもあいたい〜」

 

「きっとビックリするよ…いきなり恋人とと娘を連れてったら…」

 

アプリルは苦笑しながら言う。

 

「パパのママは?」

 

「俺の母さんは…」

 

ヴィントもう〜ん、と考え込むと少ししてから話し始める。

 

「元気で明るくいつも笑顔だな…そして、一児の母親とは思えない程、若い。」

 

「美人なんだってね…」

 

「びじんさんなの?」

 

「まぁ、綺麗だな…それに腕っ節も強い…十を過ぎるまでは母さんに剣とか魔法とかを教えてもらったよ…」

 

「凄い人だね…」

 

「けど、昔は王女の習い事をサボってたから教養はイマイチだけどな…」

 

「ハハハ…」

 

アプリルは乾いた笑いをする。

 

「まぁ、あれ?」

 

「ん、どうしたの?」

 

「メーヒがもう寝てる。」

 

「あら、今日も大変だったからね…」

 

「そういえば、今日は能力を使った時に倒れなかったな…」

 

「そうだね。」

 

「だんだん体が慣れてきたかな…少しずつ力の使い方を教えた方が良いな…」

 

「危なくない?」

 

「力を暴走させない為にも使い方は覚えた方が安全なんだよ、よっ」

 

ヴィントは体を起こす。

 

―――よっ、って何?トイレかな?

 

ヴィントはアプリルの横に来ると、彼女に被い被さる。

 

「えぇっと…」

 

「どうした?」

 

「それ、こっちの台詞なんだけど…メーヒが真横で寝てるんだけど…」

 

「大丈夫、ぐっすり寝てるから起きないって。」

 

「そういう問題じゃなくて…」

 

「俺は今日になってやっと意識し始めたんだ、リルと必ず別れがあるって…」

 

それは旅の始まりから決まっていた事だがあまりにもいろいろな事あり、ヴィントはその事を考える暇がなかったのである。

 

「でも、ヴィオはお父さんを見つけたら迎えに来てくれるでしょ?」

 

アプリルはヴィントが自分を必ず迎えに来てくれると信じ、ヴィントに尋ねる。

 

「それでも…一時の別れでも寂しいから、少しでも恋人らしいことしたいんだよ…」

 

「けど…んっ」

 

ヴィントはアプリルに口付けをする。

 

「んっ…ん……プハッ」

 

ヴィントはメートヒェンを抱き上げ、少しハジに寄せると再びアプリルの唇を奪う。

 

「ん……んっ…」

 

二人の熱い夜が始まる。

 

・・・・・・

 

「ムニャ、ふぁ〜〜あれ?」

 

メートヒェンが目を覚ますと、昨日自分が寝ていた位置と違うことに気付く。

昨日は真ん中で寝ていたのに右側に移動し真ん中にはヴィントが寝ていたのだ。

 

「???」

 

メートヒェンは首を傾げながらも二人を起こす。

 

「パパ、おきて〜」

 

「んっ、メーヒか…おはよう」

 

「パパ、おはよう♪」

 

メートヒェンはベッドから降りて反対側に回り込み、アプリルも起こす。

 

「ママ、おきて〜あさだよ〜」

 

「ムニャ、おはよう、メーヒ…」

 

「おはよう、ママ♪あれ?ママ、ここあかいよ?」

 

首を指差しメートヒェンは尋ねる。

 

「〜〜〜、ヴィオっ!?」

 

「あぁ、悪ィ」

 

ヴィントは悪戯めいた笑みで謝る。

 

「もうっ…」

 

「???」

 

メートヒェンはどうしてママはパパをおこるの?と考えていた。


「さて、出発する準備を始めますか...」


「うん」


「ハイ、なの♪」


第三章へ




今回は、特にありませんね…

二人の母親について少し話すってところですか…あとは、ほのぼのとした一時ですかね?

次の目的地も決まりヴェステン国編に次回から入ります。

これからもよろしくお願いします。

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