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第二章:第六話:彼女の決意

初めての評価・感想を貰いました。

とても嬉しく思います。

これからも更新を頑張るので応援してください。

評価・感想お待ちしております。

 

第二章:第六話:彼女の決意

 

・・・・・・

 

二人は宿屋の部屋に入った、今回はベッドも二人分あり、お互いのベッドに腰掛けている。

 

「トイフェルが言ってた事って本当かな…?」

 

「・・・」

 

「ヴィオ…」

 

「あぁ、悪い…少し頭の整理をしてた。」

 

アプリルの膝枕で寝た時に一度は、明るく振る舞ったが、起きた後から街に着くまでほぼ無言、街に着いてからも宿屋で部屋を取る時だけ、言葉を発したのみだったヴィントが、やっと声を出した。

 

「考えてみたんだが、俺が《龍》のアザを持ってるのって親父の血が流れているからかもな…」

 

「親父の血って、天使と悪魔の血ってこと?」

 

「あぁ、龍は神の眷属なんだ…」

 

「神の眷属?」

 

「神様の従者って事だ、オステン王国の初代アインスは、王国を建国する時に神から力を授けて貰い、その時に神の眷属であり、地上最強の生物の《龍》のアザが胸に刻まれた、と伝承にあるんだ。」

 

「あっ、そっか、天使も悪魔も神様から生み出されたから…」

 

「そうだな…俺はずっと先祖返りか何かかと思ってたが、親父の…劣化した神の血が俺に《龍》のアザを刻み込んだ…」

 

「ヴィオは天使、悪魔のクォーターだもんね…半分は神様の力が宿った血を持ってる事になるしね…」

 

「天使は魔法が強く、悪魔は力が強い、人間は頭脳が高い…だからだろうな、俺の魔法や剣の強さ、頭の良さは…」

 

「良いじゃん!全部の良いとこ取りじゃん?」

 

「お前、俺に悪魔の血が流れてるんだぞ?怖くなったり、嫌になったりしないのか?俺は…」

 

「違うっ、ヴィオはヴィオだよ!魔法や剣が強い王子様だけど…けど、意地悪で、でも優しい男の子だよ!」

 

「ハハ、何だよ…それ、悩んでた俺が馬鹿みたいじゃねぇか…」

 

「それに、そんなヴィオだから私はっ、んっ!?」

 

「私は?」

 

「何でも無い…」

 

「何だよ、気になるだろ…言わないなら、心読んでいいか?」

 

「だめっ、絶対ダメ!だったら自分で言うからっ!」

 

「じゃあ、言えよな。」

 

―――しまった…墓穴掘った…

 

「言わなきゃだめ…?」

 

「言わなくても何となくわかるけど、俺はリルの口から、リルの言葉を聞きたい…この予想を確実にしたいから。」

 

「私は、ヴィオが王子様とか天使や悪魔の血が流れてるとか、そんなの関係無い、意地悪で、でも優しい…ヴィオの事が・・・好き、だよ…」

 

「俺も大好きだっ、リル♪」

 

ヴィントはアプリルを抱きしめ、ベッドに倒れ込む。

 

「ちょ、ちょっとヴィオ!待って、まだ心の準備が…」

 

―――今日はたくさん歩いて汗かいてるし、夕飯もお風呂もまだなんだよ…それに逢ってからまだ二日目だよ…


 

「ハァ?何言ってんだ?ただ抱きしめただけだろ?」

 

「えっ?」

 

「なんだ、抱かれるの期待してたのか…リル?」

 

ヴィントは一旦離れると、ニヤニヤと笑いながらアプリルを見る。

アプリルは顔を真っ赤にして俯く。

 

「だって昨日も散々その事で私のこと揶揄ったじゃない…だから、その…」

 

「その事って、昨日はリルの事をたくさん揶揄ったからどの事か覚えてないや、どの事か具体的に教えてもらえるか?」

 

ヴィントはまたも、ニヤニヤしながら尋ねる。

アプリルは顔を真っ赤にしながら小さな声で答える。

 

「夜…の営…みの…こと…だよ」

 

「よく言えました、けど俺は初めては王族御用達の高級宿屋の方が良いって言ってたけどな。」

 

「それ本気だったのっ?」

 

「ある程度はな、さて今日は美味いもん食って明日に備えようか?首都まで歩いて二日は掛かるから、途中で野宿だしな…」

 

「初めての野宿か…」

 

アプリルは口に手を置き、何かを考えている

 

「さぁ、せっかく想いが通じ合ったんだし、良いとこのレストランでも行くか!」

 

「ねぇ、ヴィオ」

 

「なんだ?リル」

 

「私にも戦う方法を教えてくれない?このままじゃ、ただの足手まといだよ…」

 

「そうは言ってもな、リル」

 

「うん」

 

「リルに剣なんか似合わないし、そもそも剣や槍なんかを振りまわす腕力もない、それに魔力も無いみたいだから魔法も使えない…」

 

「それでもっ、何か私に使えそうな武器とかないかな?」

 

「う〜ん…リルに使えそうな武器は…」

 

ヴィントは考え込む。

 

―――ナイフとかなら扱えるだろうけど…近接戦闘は危ないし、リルを血まみれにさせたくない…遠距離からの攻撃なら、んっ?

 

「なぁ、弓、ならどうだ?」

 

「弓?」

 

「そこまで重くないし、遠距離からの攻撃だからリルには危険が及びにくいし…何よりリルは目が良いから結構、相性が良いかもよ。」

 

「弓か…うん、弓にしてみようかな…」

 

「それじゃぁ…夕食のあとに武器屋に行って弓を買おうか…」

 

「うん♪」

 

「話しもまとまったし、夕食に行こうか?」

 

「さんせ〜い、私、もうお腹減ったよ…」

 

・・・・・・

 

夕食を終え、武器屋に行くとそこでリルの手に馴染む弓が見つかり、弓と矢を購入し宿屋に戻る二人。

 

「うん♪良く手に馴染むよ!」

 

「それは、良かった…なぁリル、少し弓の練習するか?」

 

「練習?ここで?」

 

「いや、ちょっと魔法を使ってさ、俺が弓術を教えてやるよ。」

 

「ヴィオって何でも出来るんだね〜」

 

「いや、武器は剣術、槍術、弓術の近距離、中距離、遠距離の三種類だけ学んだんだ。」

 

「じゃあ、ご指導お願いします。」

 

「よし、【イルズィオーン・ラウム】(幻想空間)」

 

グニャリ

 

二人の居た空間が歪み、二人の姿が消えた…

 

 

・・・・・・

 

幻想空間内

 

「ん、ここは…?さっきまで宿屋の部屋だったのに…」

 

「ここが【イルズィオーン・ラウム】(幻想空間)だ。」

 

アプリルが周囲を見回すとそこは、森の中だった。

 

「ここで練習するの?ヴィオ」

 

「あぁ、最初に射の構えを身に付けて、次に的を射る。」

 

「うん」

 

「それが上達したら動く的を狙ったり、動きながら弓を射る練習をしよう。」

 

「わかった!」

 

「俺がこの空間を維持出来るのが12時間が限界だ。」

 

「そんなに?」

 

「現実と此処では時間の流れが違うから、現実世界では10分の1の72分だけどな」

 

「とりあえず凄いね!」

 

「まあいい、まず射の構えからだ」

 

「ハイ」

 

二人は弓術の練習を始めた。

 

・・・・・・

 

現実世界に帰還

 

「お前、弓術の才能あるな!教えがいがあるよ…」

 

「本当に?」

 

「あぁ、あと何日か練習すれば実戦に使えるところまでいけそうだ。」

 

「そっか♪あっ私、汗かいたからシャワー浴びてくるね…」

 

「少し寝る…俺もシャワー浴びるから出たら起こして…」

 

ヴィントは2秒で眠りについた。

 

「早いな…けど、今日はいろいろあったからな…」

 

―――えぇ〜と、アンファングでの【広範囲読心】、三下三人衆を助け、悪魔トイフェルとの戦闘、私の弓術指導、さらに長距離移動…

 

アプリルは指を折りながら数えると、手がグーになった…

 

「わっ、これは辛いね…ゆっくりシャワー浴びよ…」

 

・・・・・・

 

・ィオ・起き・・ヴ・オ・・きて・

 

「んっ、朝か?」

 

「残念、まだ夜ですよ…シャワー浴びるんでしょ?」

 

「あぁ、起こしてくれて、ありがとうな…シャワー浴びたらリルの髪を結わえるから…」

 

「眠そうだね…」

 

「あぁ、疲れて体が睡眠を欲してるよ…さっさとシャワー浴びて寝よ…」

 

10分後、ヴィントはシャワーを浴び終え、アプリルの髪を結わえるとすぐにベッドにもぐり込んで…寝たのだった。

 

「おやすみ、ヴィオ…」

 

アプリルも長距離の移動や弓の練習で疲れていたのですぐに眠りについた...


・・・・・・


そして、昼過ぎ...


二人は見事に寝過ごしたのだった。


「やっべえ、寝過ごしたっ!」


「仕様がないよ、今日はゆっくりして首都に向かうのは明日にしようよ。」


だが、その日は街の郊外での弓術の練習になった...転んでもただでは起きないヴィントだった...



う〜ん、なんか最初に考えていた内容から少しずつズレている気が…

ヴィントもホントはクォーターじゃなかったし…

キャラクター達が作者の手から離れて暴走しているので、作者も先が少しわからなくなりそうです…

次回もよろしくお願いします。

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