プロット出来た
前にちょろっと考えた「ぼくがかんがえたいせかいき」のプロットがようやく出来た。ちょろっと公開しちゃお。
主人公はやや内向的で流されがちな性格ではあるが、普通の大学生で彼女あり。大学で経済を学ぶも「コレじゃない」と感じつつ、なんとなく日々を過ごす。そんなある日、事故にあい、首から下が動かなくなる。今まで流されて生きてきた事を後悔し、心が荒んでいく。健常者から、まるで「自由な体」を見せつけられているように感じてしまい、訪問しにくる人らに対して「うざい」だとか「来るな」等と思いながら接していた。なのであからさまに態度は悪くなり、いつしか彼女はおろか、家族さえも病室に寄り付かなくなった。主人公は「奴らは愛想を尽かしたんだ」「看護師すらも僕のことを鬱陶しく感じているに違いない」等と思いながら孤独に打ちのめされていた。
そんなある日、夢を見た。それは暖かな光に満たされた、無限に広がる白い空間で、ひとりぽつんと佇んでいるという、不自由な体になってから時々見る、虚しい夢だった。その空間では手足が自由に動くものの、いくら歩いた所で何かが見えてくる訳でもなく、声を発した所で誰に届くこともなく、「孤独な自由という不自由」があるだけ。
それでも主人公はこの夢を見るたび、歩き続けていた。夢の中だというのにやたらと生々しく伝わる、地面を踏みつける感触に、喜びを感じながら。
そして主人公はその日、ついに白い空間に自身とは違う存在を発見した。遠くに見えるソレが何なのかを確かめるため、歩をはやめる。そして、暖かな光を放つ彼女と出会った。呆ける主人公に対し彼女は笑いかけ、自身を「女神」だと名乗る。様々な問答の末「これは夢では無い」という事を諭した女神は、二択を迫った。
「不自由な体のまま今の世界で生きるか、自由な体となり、チートスキルを手に入れた上で、ファンタジーのような世界にいくか。ただし、どちらを選んでも不可逆である。不自由な体は死ぬまで回復する事はないし、ファンタジーの世界に行けば二度と現実世界に戻ることは出来ない」
主人公はファンタジー世界やチートスキルについて質問をするが「それには答えられない」との返答しか貰えず、現状で判断しなければならないと悟る。現実世界に居る彼女や両親の事を思うも、自身が現実世界に居なければならない理由は思いつかず、むしろ厄介払い出来て喜ばれるのではないか……等と考え、確かに動く手足を見つめながら、ファンタジー世界に行く事を決めた。すぐさまペンテコステを受け異世界の言語を脳みそに叩き込まれ、その世界における一般的な身なりに着替えさせられ、わずかな荷物を持たされた。その間にも質問を繰り返すが、女神はなにひとつとして答えてはくれなかった。
「知りたければ知るために生きなさい」
嘲笑するかのような声色でそう告げた女神は、主人公の額に触れた。その瞬間に主人公の意識はプツリと途切れる。
と、いうのが導入。
年齢や容姿はそのままなので「転生」ではないんだけど、まぁいいや。
送り込まれた先はクソ田舎の家畜小屋。豚のクソにまみれながらの起床となり気分は最悪ではあったものの、人里離れた場所ではなかった事に安堵したのもつかの間、家主に盗人と思われてしまい、手斧で脅され追い出されてしまう。
世界観や法律はもちろん、与えられたチートスキルの事を何も知らないので、主人公は直ぐに路頭へ迷う事となる。女神に持たされた、革で出来た土嚢袋のような袋の中を覗いてみると短刀とパン、筆記用具、そして横二センチ、縦八センチ、厚み一ミリほどの銀の棒がいくばくか入っていた。すぐにこれがこの世界におけるお金なのだと気付くも、数字が書かれていないため銀の棒ひとつがどれほどの価値なのか分からない。
空腹を覚えた主人公は集落にある雑貨屋のような場所へと向かい、乾燥させたフルーツと肉を買おうとするも、店主に色々と質問したせいで異国の者だと思われてしまい、友好的とは言い難い態度をとられ、自身は余所者なのだという疎外感を受ける。とはいえ鬱陶しい子供の如く質問を繰り返したお陰で、お金の単位や今いる集落や国の名前がわかり、それを書き留めた。
それを見ていた雑貨屋の主人は主人公が店を出ていくなり、憲兵へ「文字の読み書きが出来るのに常識を知らない怪しい奴がいる」と報告する。この国において教育は聖職者や貴族、そして納税額上位一割の、いわゆる支配層にしか許されておらず、一般的な国民は自分の名前や簡単な固有名詞程度の文字しか書けないでいた。計算は足し算と引き算のみ。
知とは力であり、国民からそれを奪う事によって平定とした国が保たれている。そう信じられていた。
……と、いったようにこの世界の事を少しずつ知っていき、非情な世界に何かを見出すお話。ちなみにこの後はこの世界の警察的な人らに捕まり、牢屋で知り合った男と話をし、裏の仕事を斡旋される。何故かその男の分の出所金を払わされ不服に思うも、どうやら身元引受人がいない主人公はそもそも出所が出来ないようで、後になってその男が迎えに来てくれた。
その後は裏の仕事である、奴隷を夜逃げさせるための護衛をしたり、そのパーティが全滅したり、その際に初めてチートスキルの「不動」を発動させたり、宿屋の会計と雑用をやるようになって領主の耳に「なんか頭いい奴がいるらしい」という話が入ったり……と展開していき、最後は死ぬっていう話を十五万字くらいに収めたいんだよね。ちょいキチイかな。
世間知らずだった青年が体験する「知るという事を知る」をお題とした、ほんのり文学的な内容にしたい。
世界観は出来てる。この世界には四大神がいて、それぞれ等しく称えられているけど、それは人間がそう認識しているだけで実情はかなりの不仲であり、人間を用いて幾度となく代理戦争を行ってきたって感じ。
モンスターは相手勢力の人間を殺すために神に作られたけれど、とうの昔に神の手から離れていて、種族によって独自の社会性をもっている。が、基本的に本能に従順。
冒険者ギルドとかいう訳分からないシステムは無し。それが出来上がるまでの歴史的背景が説明出来ない。ただし現代のマタギのように、モンスターを狩って金もらうシステムは、治安維持のために存在している。
魔法は存在しているものの、魔法の研究や使用は聖職者や貴族の特権となっており、一般市民がそれらを行えば魔女と断定されて超簡易的な裁判が行われ、午前に判決がくだされ午後には処刑される。
世襲の王制であり領主性。ただし聖職者の地位が高く、政策にも強い発言権あり。昔は四大神それぞれの派閥に別れていたが、大戦が起こりすぎて疲弊した多くの国々が話し合い、崇拝する対象をまとめて四大神とした。それにより表向きは平和が保たれているものの、隣国どうし、疑心暗鬼になっている。
それにより他国民を奴隷として扱う制度そのものは廃止されたものの、領地や個人単位では労働力の確保のために禁止されておらず、また盗賊や海賊といった者たちによる人買いが横行している。
その他、国という体裁ではなく自治区として集落が点在していて、大戦の戦地や植民地となった過去があり、国に属する事を嫌っているも、それらは大国間にあるためシルクロード的に旅人を相手に商売してる。一部魔女はこのような集落に身を潜め、密かに魔法の研究や子供たちに教育を施しているとか……。
サイエンスコレクトとポリティカルコレクト(ポリコレというより宗教観や王制について)。正しいのはどちらだ? という話にまで首を突っ込みたい。
といった世界かな。
とかいいつつ、書き始めるのはいつになるやら。
「出来たなら書けよ」とか言わないでー。やる気スイッチがみあたらへんねやー。




