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続き。
「安奈」に感想を送って頂けた方と連絡がつき、多くの言葉を交わしていくにつれ、その方の望む物語を知ることができました。どうやら小説「安奈」に登場する安奈と彩子というキャラをカップリングさせた作品をご所望のようで、ナガスは頭を悩ませます。
作品のファンになってくれた方の意見には耳を傾けたいのですが、当時はLGBT問題が叫ばれる事はなかったせいか、ナガス自身には同性愛にたいする思想は皆無であり、また、そういった作品に触れる事もなかったので、悩みに悩みました。なので当初は「安奈本編の二次創作的な作品でも書いてお茶でも濁そうかな」等と考えていたのが正直な所です。その事について、二週間ほどは悩んだのを覚えております。
さんざん悩み続けたある日、折角ではあるので、新たに「安奈」の話を作り直す事に決めました。本当は、学生時代にチカさん(仮名)から聴かされた衝撃的な話を題材とした、救いのない話を執筆するつもりで「なろう」へと帰ってきたのですが、期待に応えたいという想いのほうが勝ったのです。
当初、この作品は文学的な作品を目指していた事もあり、性的描写を控えて執筆していたのですが……「刺激が足りない」とのご指摘を頂き、話が進むにつれ過激になってしまい、作者の意図とは反した作品に変わり果ててしまいました。途中から性描写を控える方向へと軌道修正を目論んだのですが、どうやらお気に召す事はなく、苦肉の策として「安奈ifの番外編」を作り、ほぼ純粋なエロ小説をそこで公開しました。(もともと安奈の番外編として公開された作品の番外編って、これもうわかんねーな)
とはいえ、どうしても書きたかったチカさん(仮名)の話を、チカさん(仮名)を救う形として表現出来た事は嬉しい限りです。しかしその後は、ぐっだぐだでした。風呂敷を畳むためにブロットには居なかった人物を登場させたり、完結した筈の作品を要望に応えて延命したりと……酷いものとなってしまい、今でもそれが心残りとなっております。
さて、今回はこのへんで。




