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オッカムの剃刀

「オッカムの剃刀」を知ってますか? ザックリ言えば「より少ない言葉による説明のほうが優れている」というもの。

文学作品にはあまり当てはめないほうがいいんだろうけど、昔はナガスも「その通りだ」と思いながら文章を書いていたものだよ。その片鱗は初期作品に現れていると思うが、考えを改めた。一見無駄に思える表現にも、そこには筆者にとって抜く事は出来ないものなのだと思うようにしている。

とはいえ、今でも自分の文章を読んで「説明や言い回しがくどいかな」と思うときがある。特に人名。「そこは誰の発言か。誰の行動かくらい、流れで読み取れるだろう」とは思うのだけど、ぴょこたんという漫画家の言っていた言葉がどうにも頭に張り付き離れない。

それは「読者を馬鹿だと思え」というもの。非常に言葉は悪いが、これは作者側の「心構え」の話であって、本当に馬鹿だと思っている訳ではない。つまりは「説明しなくてもわかるだろうを無くせ」という事。

以前にも「読者の読解力に頼るな」的な事を書いたが、それに通じるものがあるよね。作者のイメージを鮮明に伝えたいのであれば、描写はできる限り解像度高く行う必要がある、


どちらが正しいかなんて、未だ答えは出ていないけれど、今のところナガスはぴょこたんの意見に賛同して執筆してます。ただ、やる気が出なくて雑になりつつあります。助けて。


追記。


発信者の意図を伝える手段。電話vsメール。電話であれば70%、メールであれば50%しか相手に伝わっていないそうです。しかもそれは親しい間柄における割合で、初めて会う人同士が文章のみで相手に意図を伝えた時は、受け取り側に25%しか伝わってないんだとか。そして厄介な事に、伝えた側の60%は「伝わった」と錯覚しているのだそう。

これが見知らぬ相手、しかも創作の話となると、どれほど相手に伝わっているのか、わかったもんじゃない。これは文盲とか表現力の話ではなく、活字という手段の欠陥なのかもしれない。

だからこそ考察の余地があるっていう意見も事実だろうけど、考察されるほどの作品なんてそうそうないよ。

やはり、解像度をあげていく以外に道はないのだろうなと、なんとなく思うのです。

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