読解力とかいうもの
読解力テストと称してこんな問題があります。
Aの身長は150
Bの身長は155
Cの身長は160
Dの身長は165
Eの身長は170
Cの次に身長が高い人は誰でしょう?
と、いうもの。
ローラはこう言うでしょう。
「Bですねー」
なつめはこう言うでしょう。
「ねぼけんな、Dだ」
そこでローラは馬鹿にした表情を作りながらこう言います。
「これはCの次に身長が高い人を問うているんですよ。Cは160。Bは155。どうみてもCの次に背が高い人はBじゃないですか」
その言葉を受けてなつめは眉間にシワを寄せながらこう言い返します。
「ざけんな。AからEまでを身長順に一列に並べろ。160のCの次、つまり165のDだ」
ローラはニヤついた表情でこう言います。
「なんで並べるんですか? 誰が決めたルールなんですか」
なつめはこう言い返します。
「整理して考えるのは当然の事だろ。お前はそれが出来ないから部屋がゴチャゴチャなんだよ。お前はxyzという並びで、yの次はxと答えるのか? 脳大丈夫か?」
そこに作家志望の秋月が割り込んで、こう言うのです。
「今からこの問題を作った奴を殴りにいこう!」
えー、どういう事かというと、この問題には答えが二つあるように見えます。読解力テストとか言いつつ「どうとるか?」ではなく「曖昧な日本語を使い解をわからなくしている」というのがこの問題のクソな所で、一番日本語が不自由なのは問題を作った人という事になるんですね(意図してだろうけども)
読者の読解力に頼ったり、読解力の低い人を馬鹿にするためにこういう問題を作るのではなく、こういった誤解を産まないように日本語を使っていく必要があるのです。
ちなみにナガスは最初Dと考えてました。整列型。でもすぐに「あ、Bか」と思い「この問題クソだわ」と思いました。主観か俯瞰で変わるんだよ、こんなもん。そもそも意見が二分したり考察したり議論しなきゃいけない文は文として失格だわ。聖書みたいやんけ。
道場破りにきた男が相対した人を目にして「こいつの次に強い奴は誰だ」と問うと、読者的にどうとります?
「コイツじゃ相手にならないから、コイツより強い奴と戦いたい」ととるか「コイツには勝てそうもないから、コイツより弱い奴と戦いたい」ととるか。読者を混乱させるのは書き手なんだよね。こう書くとどれだけあの例題がクソなのかがわかる筈。
どっちが正しいか? より、曖昧にするから訳わからん事になるので「次に」を用いる方が悪いという結論になりました。




