ユニバース25と26
ユニバース25の話。
ユニバース25とは別名「楽園実験」と呼ばれるもので、様々な環境においてネズミがどう繁殖するかを観察したもの。「25」というのは二十五回目の実験という意味。
ユニバース25の舞台は、天敵と疫病がなく、水と食料が無限の広大な土地という、まさに楽園。そこにオスメス合わせて八匹のネズミを放し飼い。さてどうなるか?
詳しい経過は他のサイトやYouTubeの動画で見てもらうとして、ここでは結果だけ。実験開始から約五年後、ネズミは絶滅。25という数字はそのまま、絶滅した回数でもある。という事。
約二十七年、計二十五回に及ぶ実験の結果、社会性を持つ動物とされるネズミは楽園では繁殖しないと、ほぼほぼ証明されました。この実験で面白いと思ったのは、時が経つにつれて、オスは弱くなり、メスの暴力性が爆上がりしたというもの。自然とは違い、天敵がおらず餌が無限という環境が、社会というバランスを崩してしまったのですね。
唐突に、人間の話。
出生率見ても明らかなように、今の若者はビックリするくらい性欲ないらしいよ。娯楽の多様化、女性の社会進出、資本主義国家における将来への不安、金銭格差容姿格差、性的なものへの検閲……原因を挙げればキリがない。そしてそれらは全て、人間の「社会性」がもたらすもの。
厳しい現実に本能を削られ、オスとメスの役割を果たさなくなった動物に未来はあるのかね……とか思っちゃう。
ナガスはこう思うのです。ユニバース26となるのは、人間を対象とした国単位の実験。その舞台は我が国日本。多様性を浸透させる前からこんな調子じゃ、多様性を全面的に認めたらどうなっちゃうのかね。理知的、思想的、倫理的、理性的なものは本能的なものを潰す。本能が理性に敗北する時、国単位で終わりの始まりかな? 増える老人に減る現役世代。そのペースは加速していく。出生数が80万を切るのが十年後と言われてたのに、去年切ってしまっているのだから、崩壊への兆しが見え隠れしてる。ってね。
実際のところ、どうなるかは分からないよ? ネズミには無い理性によって考え出された対策として、移民政策、子育て支援、こども家庭庁 がある。頑張ればなんとかなるのかも知れない。頑張れ先進国。
どうなるか楽しみ……もとい、心配だね。