14.働き始める
翌日、目が覚めると、隣の布団は片付けられており、アキヲはいなかった。
畑の作業を見学に行ったのかもしれない、と私は考え、着替えをして、囲炉裏部屋で、ナミの母親が用意してくれた朝ご飯を食べた。
今日は、ご飯にほうれん草の和え物、味噌汁と卵焼きだった。
食事を終えると、8時を過ぎていた。支度をして、宿から出た。
「今日からお仕事ですね。頑張ってくださいね」
ナミの母親は、玄関まで来て、送り出してくれる。
「はい、頑張ります。アキヲは、どこに行ったのかわかりますか?」
私は、疑問に思っていたことを聞いた。
「アキヲさんは、朝早く、朝ご飯も食べずにふらっと出かけられました。どこに行ったのかわかりません」
ナミの母は、眉を下げ、困った様子で言った。
私は、それ以上は聞かずに、頭を下げて、その場を離れた。
アキヲは、何かを探っているのか、それとも畑に行ったのか、わからなかった。
草原までの道は、歩いて30分ほどだった。風が心地よく吹き、草花を揺らしている。
癒しの村に来て、何日が経ったのだろう。時間の感覚が鈍くなっている。自然の風景が心に滲みる。
昨日は、酒を飲まなくて済んだのも、この草原の風景の影響ではないか。私は、ふとそんなふうに考えてみる。
草原の家に着くと、ミサトがエプロン姿で迎えてくれた。
「初勤務ね!待ってたわよ」
ミサトはにっこり笑い、歓迎してくれる。
「リサさんね、ミサトから話を聞いてるわ。私は、アイリ。今日から、よろしくね」
ミサトの後ろから、ひょこっと顔を出したアイリは、150センチメートル位だろうか。背が低く、ショートカットはパーマがかかったように、ふわふわと巻かれていた。
「よろしくお願いします!何もかもが始めてで、いろいろ教えてください」
私は、緊張してぎこちなく挨拶する。
「敬語はやめやめ!リサで良いわよね?私のことは、アイリって呼んでね」
アイリは手を振って、私の手を握る。
「うん、アイリ、よろしくね」
私は、アイリに手を握られて、ドキっと胸が高鳴る。石鹸の香りが鼻についた。
「さあ、これから、オムツをみて、浣腸をかけましょう。あと、お風呂に入って、それから昼ご飯!忙しいわよ」
アイリは、ガッツポーズをして、患者さんのいる部屋に行ってしまう。
「浣腸かけるの?」
「そう、かけないと便秘が続いてしまうの。挿れ方、教えるわ。一つずつ、覚えていってね」
ミサトは、私の背をおして、部屋へと促していく。
私は、ミサトに押されるまま、ケイジさんのベッドまで行く。
「エプロンしてね、そこにかかっているから」
ミサトの視線を追うと、壁にかけられたエプロンが何枚かあった。
私は、青色のエプロンを選んでつける。
「何したらいい?」
「ケイジさんの浣腸を挿れるから、横向きにするの手伝って」
私は頷き、ケイジさんを横向きにして、体を支えた。
「あうー!あうー」
ケイジさんは、長いベロを出して、嬉しそうに私を見て発する。
ミサトは、ケイジさんのズボンを下ろし、オムツをはずすと、浣腸の蓋を開けて肛門に挿れた。
ミサトは慣れた手付きで、またオムツをしてから、仰臥位にさせて、掛け物をかけた。
私は、ミサトの言われるままに、ケイジさんの体の向きを動かすのを手伝う。
アイリは、リョウさんとあかねちゃんの浣腸を手早く挿れている。
私とミサトは、ケイコさんとミクちゃんの浣腸を次々と挿れた。
「明日は、リサに挿れてもらうわね」
ミサトは、ハンカチで汗を拭きながら言った。全介助なので、けっこうな力仕事だった。
「うん、わかった」
私も汗を拭きながら、返事をする。
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