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魔王の正体  作者: 咲起みずほ
5/5

5.この世界のこと

 この世界は大きな二つの隣接する大陸と、その周りにある無数の小さな島で形成されていた

 南東に位置する大陸は、比較的温暖で土地も豊かで、魔物も少ない

 常に豊穣と平安である為、人々は豊かで平和だった

 しかし身分制度が強固で、人々は生まれた時からその生き方さえも決まっていた


 もう一つの北西に位置する大陸は、

 南側は比較的温暖だが、大陸中央部に険しい山脈が連なり、寒さと乾燥から生き物は育たず不毛の地と言われている

 人々は南東の大陸にほど近い港町を中心に生活をしているが、総じて貧しく、生きていくだけで必死な者が多い

 魔物も多く、大陸中央部以北には数人の魔王とそれをまとめる魔神が存在すると信じられていた

 当然魔物による被害も多く、直接襲われ命を落とす者、作物や家畜を襲われ生活が立ち行かなくなる者も多かった

 その為冒険者業が盛んで、身寄りのない孤児から冒険者として成功し大金持ちになったとい逸話にも事欠かない



 ティオルは北西の大陸の出身だったが、フィナは南東の大陸の出身だった

 基本的に南東の大陸からわざわざ不毛で危険な北西の大陸に来る者は、訳ありくらいだ

 しかし育ちのよさそうなフィナはとてもそうは見えない

 ある日フィナに尋ねてみたところ、

「夢で神様に北西の大陸に行くように言われたの」

 とまるで冗談のようなことを言った

 素直なフィナだから本気なのだろうとティオルは思ったが、よくもまあ、周りの人間が許したものだと呆れた

 若い女性が北西に大陸に一人で行くなど自殺行為もいいところだ

 そう告げると

「でもティオルに会えた。やっぱりあの夢はちゃんと神様のお告げだったのよ」

 とフィナは可愛らしく笑った


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