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あかり と サーシャ

どう言った心境の変化なのでしょうね?一度断ってる相手の承諾もなく恋人宣言し、しかも答えるべき相手はいつ目覚めるかも解らない相手なのだから、断り用もなくて


「ウイレムは、私の前で跪き手を差し出して 私に愛していると是非付き合って欲しい。君は僕の天使!女神いや、それ以上の存在なのだとそれは熱く語ってくださいましたのよ」


(ウイレム本当にあんな臭い行動やセリフ言ったの?恥ずかしくない?)

[恥ずかしいに決まってるだろ……でもあの時は必死だったんだよ!振られた相手に何が悲しくて親に告げ口みたいに言われてるんだ………何の罰ゲームなんだよ]


「ほぅ、ウイレムの奴がそんな事を貴女に言いましたか。」

「えぇ、それはそれは情熱的でしたわ。私その言葉に感激しましたし嬉しくて もちろんハイと答えましたの」

[嘘付くんじゃねぇぞ!私申し訳ないけど貴方のお顔は好みじゃ有りませんのそれに、私に相応しいだけのお方でなければと思っておりますのよ、ごめんあそばせって言ったじゃねぇかよ!お、俺はどれだけ傷ついたか。周りの奴らの笑い声が今でも耳に残ってるぞ!]


(どうどう、落ち着きなさいよウイレム。周りの奴らって言ったよね?と言う事は見てた人が居るって事よね?)

[!そうだ、居る、見てた奴居るよ!そいつ連れて来よう頼むよ あかり]

(それは良いんだけど、お父さんと、メアリーの顔が怖いんだけど……)

[へ?]


「あかりさん、愚息が申し訳ないどうやらこの馬鹿息子はあかりさんと、このサーシャさんとを二股に掛けていたみたいだ本当に申し訳ない」

「お父様、二股とはその方と私との事でしょうか?」

「ハァ、そうです」

そうお父さんが答えるとサーシャさんはギギギと油の切れた人形の様な動きで顔をこっちに向けると凄い形相で私を見て


「それは有り得ませんわ、彼は私だ・け・を・愛してると言って居たのですもの。きっとこの方は嘘をついてお父様達を騙して居るのですわ。それにこの方は昨日家にいらして汚い長靴と猫を私のだと押し付けようとまでしましたのよ。それだけでは飽き足らず家政婦からお金まで奪って帰ったんですのよ」


昨日猫の事については話してるしお金は渡せと家政婦さんに言ったじゃない……頂いたお金はお父さん達に全部渡したから解ってもらえてると信じる!

(ウイレム貴方本当に見る目ないね、どんだけ酷い女に引っ掛かって居たのよ)

[もう、何も言えない 確かに俺の見る目は腐って居たらしい]


「もう、ここで何を言っても仕方ないしたとえ眠っているとは言えウイレムが可愛そうなので好きなだけここにいらしたら良いですよ。お父さん、メアリー、私少し頭を冷やしてきますね。」


「あかりさん、兄さんがごめんね。でも、わたしも父さんもあかりさんを信じてるから。全部きっと兄さんが悪いのよ!」

そう言ってくれたメアリーに笑顔を向け頷くとその場を後にした


[ち〜が〜う〜!、違うからメアリー!チキショー何で急にあんな事言い出したんだよ サーシャは何が狙いなんだよ!]

(そうだよね?何で急になんだろう?あ〜もうこう言う時に限って吹き出しが出ないなんて…とにかくウイレム見てたって人探しに行きましょう!)


[本当に度々すまない あかり、ごめんよ]

(もう良いよ、私もなんだか腹が立って来たし名誉挽回しましょ!)

[サーシャ、君がそんな女性だったなんて本当に残念だよ]



まず私達はウイレムがサーシャさんに告白した場所に移動して側で聞いて居ただろう人達を探してみた。


何人かに話し掛けて見たけれど、ウイレムの知識の浅さ故かはたまた本の受け売りの所為なのかどこもかしこもカップルばかりで……

(ウイレムってさ、なんか残念男子だよね色んな面で)

[もう、何とでも言ってくれ 告白するならここが良いと友達に聞いた!俺はそれを信じ実行したまでだ!]


(せめて自分で考えようよ……。そんなんじゃいつまで経っても彼女なんて出来ないよ)

[どうせ死んでるし、いつ目覚めるかもわからんし このまま干からびるんだろ?せめて濡れ衣だけは晴らさせてくれ じゃないと親父にそこら辺に埋められて終わりになりそうだ………。]

(あそこの屋台のおじさんなら覚えてくれてるかも!聞いて見ましょう)


「あの、ここで男の人が告白してた場面を見た覚え有りませんか?」

「ここは、恋人達の告白のメッカだぞ沢山居るさ。誰の事を言ってるんだ?」

「う〜ん、サーシャ・バンデロードさんとポラリス洋品店の息子さんなんですけど」

「サーシャ嬢かぁ、彼女はかなりモテるからなぁ色んな男から言い寄られてたし洋品店の息子さんねぇ?」

(ウイレム、いつ頃の話しなの?)

[2ヶ月位前かなぁ?]

(はぁ?それで直ぐに私となんてお父さん達知ったら呆れそうね)

[うん……そうだね……きっと死んでくれて良かったと思うかもね……]


「2ヶ月ほど前ぐらいなんですけど、男性の方は髪の色は藍色で、口元に小さいけどホクロが有るんです、そして今時決して!決して!言いそうもない臭いセリフ吐いてた人居ませんでした?跪いて女神とか天使とか。」

[あかり、俺のメンタルゴリゴリ削れてもう立ち直れそうもないんだけど]

そう言ったウイレムはorz状態で笑える!


「あー!そう言えばそんな今時言わねぇだろう?って笑えるセリフ吐いてたボウズが居たなぁそんなセリフじゃあ振られるぞと思ったから記憶に残ったな!うんうん」

(臭いセリフが功を奏したね、良かった良かった!)

[良くねぇよ、もう此処へはこれねぇよ!]


「その人サーシャさんに振られてました?それともサーシャさん喜んでいました?」

[その聞き方酷い………あかり〜]

「いや、いつも通り好みじゃないとか言って断ってたはずだぜ、サーシャ嬢は確かアーデンハイム男爵んとこの長男と出来てるんだろ?」


「え!出来てるってお付き合いしてるって事ですよね?

「あぁ、良く馬車に乗って2人で出かけてたぜ まぁ男爵の所の坊ちゃんはえれぇ顔が良い男だしなありゃあ相当モテるだろうなぁ どう見てもサーシャ嬢の方が惚れてんだと思うぞ顔つきが違うからなぁ」

(どう言う事?好きな人が居て交際してるのに何故今頃ウイレムに近付いて来たんだろう?)

[何かある事は間違いなさそうだな]

私はおじさんにお礼を言ってその場を後にした


だとしたら今度はその、アーデンハイム男爵家長男さんに逢わないと解らないかもしれないね。

(ウイレム、男爵家って行くと直ぐに逢えるものなの?)

[いや、まず無理だな爵位持ちには俺達みたいな平民がおいそれと逢える相手ではそもそも無いからね]


(サーシャさんは逢える身分の人なの?)

[いや、サーシャも商会の娘では有るけれど付き合ってるって話は聞いた事ないし寝耳に水の話だったんだよなぁ、そもそも知ってたら告白なんてしてないよ]

(それもそうだよね、何となくだけどそこら辺が鍵の様な気がする。アーデンハイム男爵の長男ってどんな人か知ってる?)

[いや、俺も良く知らない 住んでる世界が違い過ぎるから接点も無いしね]

(それじゃあまずはその人にどうしたら逢えるか考えないとだね)


[それなら今の俺は向いてるかもねなんせ幽霊だからね!探ってくるよ]

(わかったそれじゃあ、そっちはウイレムに任せるね)

[オッケー、んじゃ行ってくる] (うん、お願いね)

今はそれも大事だけどメアリーや、お父さんに生活費渡せる様に何か考えないとな。








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