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22/25

次から次へと

その日の夕食で怒涛の質問責め2回目を無事に終えてウイレムは宿屋に向かう事になった。

結婚前の男女が1つ屋根の下に居るのは良く無いとお父さんの反対で

私が宿に行く事も勿論駄目

じゃあとウイレムが「明日朝来るから、これからの事色々話そうな」と言い残して


なのに今隣に居る。

(こんなに頻繁に身体を抜け出して大丈夫なの?)

[まぁ、寝てはいる状態だし体調は悪くは無いよ。心配?]

(当たり前じゃない、もう離れたく無いからあんな事してまで……)


[最初聞いた時冗談じゃ無いと思ったよ。あかりをあんな奴に触れさせるのも、側で囁かれるのも嫌だって……俺って結構嫉妬深いな。重いか?]

(ううん、今はきっと何をウイレムからされてもただ嬉しいだけだと思う。好きじゃ無ければ重い事なのかもね)


[俺もあかりにならきっと何を言われても、されても、嬉しいんだろうな]

(こう言うカップルをね私の居た世界ではバカップルって言うのよ)

[ハハハ、何それ この世界では普通なのにな ん?普通じゃ無いか?]

(ウイレムったら……)


[なぁ、あかり 明日連れて行きたい所があるんだ。広場の時計塔の前で待ち合わせしないか?普通のデートってまだした事無いし………。]

(うん、したい!10時でいい?)

[そうだな、昼は外で一緒に食べよう。それから今してる指輪は外して置いてくれよ、それは君には似合わないからね]

(わかった、そうだよねこれは私の物じゃ無いもの)

[あぁ、君の物じゃ無い。それは過去の遺物だからね]

そう言ってウイレムは私を抱きしめキスをした。



でも私は、その夜何かに追い掛けられる夢にうなされ続けた

「今日は初めてのデートなのに、目の下に隈作ってるなんて嫌ね。早く支度して行かなくちゃ ふふ」

お父さんと、メアリーにウイレムと待ち合わせしてる事を告げ家をでた。



********** ********** ********** **********


[おかしい、もう30分も経つのにまだ あかりが来ない。時間に無頓着なあかりじゃ無いはず…まさかとは思うけど、何も無いよな?]

俺は妙な胸騒ぎを止められなかった。

ここで考えてても……予定とは違うけど家に迎えに行こう


「父さん、あかりは居る?」

「うぉ、ビックリした何だいきなり」

「あぁ、ごめん 待ち合わせ場所に居てもあかりが来なくて……あかりは、まだ家に居るの?」


「いや、とっくに出たぞ。今日はお前と出かけると言って嬉しそうだったぞ」


「父さん、あかりが消えた………」


「はぁ?きっと何処かで道草食ってるんじゃ無いか?あかりもこの頃有名人に成ったしな」

「いや、あかりは約束を破る様な子じゃ無いんだ。何だか胸騒ぎがしてしょうがないんだよ」


「ふむ、わかった探しに行こう。メアリー!店番を頼んだぞ」

奥からメアリーが出て来て 頷きエプロンを外していた

俺は父さんと二人であかりを探した。でも、夕方になり夜になっても あかりは俺の元に帰って来てくれなかったんだ。

[あかり、まさか元の世界に帰ってしまったって事は無いよな?俺を置いて行ったりしないよな?]


********** ********** ********** **********



(ここは、何処?暗い…目隠しされてる?)

「目が覚めた様ね、私が誰だかわかる?」

「!その声は……アリスさん?」

「そうよ、アリスよ……あれから何度行ってもキレフは逢ってくれないの。きっと貴女が逢うなと言ったのでしょう?彼は優しい人だし騙されやすい人だから」そう言いながらアリスさんは私の目隠しを外した


「待って、わたしそんな事は言ってないわよ!それに私は愛する人がちゃんと居るの、それはキレフさんじゃ無い!ウイレムよ」

「絵を売り込む為にキレフを騙して取り入ったそして、もうキレフは用無しって事なのね。可哀想なキレフ、だから私を愛したままで居てくれれば良かったのに」

(あぁ駄目だ私の言葉は彼女には届かない。もう、何も彼女の心を動かす事が出来ないの?)


「ねぇ、お願い聞いて!私は最初からキレフさんとは何も無かった。本当よ」

「もう良いの、キレフを貴女から解放するのが私の役目きっとキレフはいつか目を覚まして私の言った事をわかってくれるわ」


「アリスさん!お願い話を聞いて」

「貴女が言う事は聞かない、私も騙されたら誰がキレフを助けるの?だから黙っててね」そう言って私の口を布で塞いだ。

「2日後この船は出航するわ、二度と帰って来ないで。殺され無いだけ良かったと思うなら二度とね」

(そんな、この世界の事まだ何もわからないのに他の国に行ったらもう、ウイレムに逢えなくなっちゃう………。嫌よ、ウイレム助けて)

アリスさんの足音がどんどん遠ざかって行く

(どうしよう、誰か!誰か居ませんか?お願い答えて!)


********** ********** ********** **********


駄目だ、あれから随分探し回ったけれど あかりの足取りがつかめ無い……

[あかり、何処に居るんだ?俺を置いて行ったりしないよな?]

不安で心が押し潰されそうだ

[いや、俺が探さないと……そうだ!この身体から抜け出よう!その方が探し易い]

俺は急いで宿屋に戻るとベットに横になり寝ようとするが……


[クソッ!気が急いて寝られない。あかりが心配で落ち着けない]

こうなったら薬を飲んででも寝てやる!

薬屋で睡眠薬を購入し俺は今一度ベットに横になる


[良し、今度は抜け出れたな あかりを探さないと。何でこんなに気持ちが焦るんだ。やな予感がして堪らない、あかり待ってろきっと探しだすから]

俺は仲間と言える奴らに聞いて回った………。

すると、一人の老女が見たと言う。女の子が男に担がれもう一人の女の子と港の方に向かったと

俺は急いで港に向かったが[チキショウ、何でこんなに船が多いんだよ、1つずつ探してたらいつになるか。ウッ、まだ駄目だヤバイ目が醒める]


ベットの上で俺は目が覚めた。

[駄目だもう一度寝よう あかりを見つけないと!もしさっきの話が本当ならあかりは連れ去られたんだ。早く見つけないと危ないかも知れない]

俺は又薬瓶を手にし飲もうとするが、身体が受け付けず吐き出してしまった。


[何でだよ、寝なきゃ。寝ないと駄目なんだよ!]

何度も試したけれど飲み込めなかった。

[こんな事してる間にも……]俺はベットを抜け出して憲兵所に走った

[信じてくれるかどうかわからないけれど、駄目だったら俺一人でも探してみせる]

憲兵所に着くと父さんと、メアリーが来ていた


「父さん!メアリー!」

「ウイレム!探したんだぞ今まで何処に居た?まぁ良い、今所長さんに話していた所だ。ウイレムの方はどうだ?あかりは見つかったか?」

「あぁ、どうやら拉致されたらしい。男に担がれ女と一緒に港の方に向かったと聞いた」


「何だって!所長、聞きましたか?お願いですすぐに探して下さい」

「何ですと!わかりました直ぐに向かいましょうシードリー!すぐに何人か連れて港の捜索をする様に!」

「ハッ!すぐに向かいます」

「我々も準備して向かいましょうぞ!」


********** ********** ********** **********


(静かだわ……誰も側に居ないの?私の心の声も聞こえないの?)

ウイレムとの約束時間に早過ぎると思った私は何かプレゼントしたくて商店街へ向かおうと近道の路地に入った途端誰かに鳩尾を殴られて気絶したまでは覚えてる。気が付いたらここ、船の中

(お願い誰か、誰か聞こえないの?)


『ねぇお姉さん、私と話せるの?』

(誰?えぇ聞こえるわ)後ろから誰かに声を掛けられた


『私、きっと死んだの。でもずっとここから動け無いの お願いもうここに居るのは嫌』

(どうしてここに居るの?貴女は誰?)


『私の名前はバイオレット、この船の船長の娘よ。お父さんはこの船の何処かにいる筈なのに探せないの お願いお父さんを探して』

(わかった、必ず探すからお願いその前に私をここから助けて。じゃ無いと探しにも行け無いわ)


『どうすれば良いの?私はここから動けないの。どうすればお姉さんを助けられるの?』

(どうしよう、この口を塞いでる布を取れない?それと私を縛ってるこのロープもほどけないかな?)


『わかった、やってみる』 ハラリと布は床に落ちて

「ありがとう、ロープも外せそうかな?」

必ずバイオレットちゃんのお父さんも探し出して連れて来て見せるからね!










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