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嵐がOK

もうソロソロいい加減 あかりに顔を見せないとやばいよな

俺は自分の身体を蹴飛ばしながらそんな事を考えてる2日も顔見せて無いもんなっ、てか起きろよ俺!顔を叩いてみても蹴飛ばしてみてもスカルだけで一向に手応えがないんだよな………


バタン 「!」

「ウイレム?ウイレム!今までどこに行ってたのあちこち探したんだよもう全然見つからないしもう私………」

[え?あかり?何泣いてんだよ…悪かったよごめんな でも大袈裟だろ?たった2日居なかっただけなのに]


「な、何言ってるのよもう1ヶ月あれから経ってるんだよ!」

[へっ?嘘だろ?あかり 冗談キツイよ悪かったってば]

「冗談なんかじゃ無いよ!あ、え、ちょっと待ってねぇもしかしてウイレムの時間感覚と私の時間感覚違うの?」


[え?いや、待て そう言えば何回か違和感あったな]

「うん、何となく話が合わない時有ったよね」

[でも、それが何か意味があるのか?]


「ウイレム?ねぇ貴方もしかして薄くなって来てる?」

自分を見たウイレムはそのことにやっと気が付いたのか

[う、そだろ?俺消えるのか?]

「いや、嫌だよ、消えちゃいや 私を置いて消えちゃいや」

[俺だって消えたくない、あかりを置いてそんなの]

スーッと薄くなって行くウイレムをどうすることも出来ずただ、ただ見つめていた そしてやっと我に帰り手を伸ばした先で彼は消えてしまった……


余りにも突然だったやっと1ヶ月ぶりに逢えたと思ったのに今度こそちゃんと言おうと思ったのに!

「うそ、ヤメてよそんなの酷い………やっと気持ちに気付いたのに……まだ何も伝えてないのに………」





ガバッ!!!

「嫌だ!消えたく無い」

「え?ウ、ウイレム?………う、そ ……ウイレム〜〜!」

「あかり?え! ガハッ あかり苦しい!」


ウイレムが目を覚ました!余りにも急な出来事に思わず抱きついたけど 恥ずかしくて今度は離れられない………

(どうしよう、思わず抱きついたのは良いけれどウイレムの顔が見れない………)

[ヤベェ、どうしよう嬉し死ぬかも今度こそ]


⁂あかりさん、ご無沙汰〜♡ 色々すっ飛ばしてごめんなさいね、今ので3つ目のお願い終わりましたよ、あんまり展開遅いんで待ちくたびれちゃったわよ!私も暇じゃないしいつまでも貴女を待ってられないからチョット焦って貰いました〜

ほんと人間て面倒ねこうでもしないと本心わからないなんて…此処からは貴女次第この世界で幸せになってね。

あ!そうそう、何でこうなったかという事説明して無かったわよね 失敗、失敗 テヘペロ♪

実はね貴女のお母さん本当は死ぬ運命じゃなかったのよ〜でも、こちらの手違いで エヘ!

それで申し訳ないから何か3つだけお願い聞く約束したのだけどお母さん、お父さんと逢えたから要らないって言うのよね〜欲が無いわよね!

でも、それだと今度はこっちが困るでしょ〜そしたら娘の願いを代わりに聞いてくれって言うのよね

ソ*レ*デ あかりさんのお願い聞いたのでもねお母さんが私だけこっちでお父さんと幸せになるなんてやっぱり嫌とか言い出しちゃって…もう、ほんと我儘よね

でもそんな事を言えないし!違う世界でも良いから、あかりちゃんにも良いご縁を結んでって言うものだから此処にって訳〜 ハァ

説明疲れたわ!と言うわけで今度こそさようならお幸せにね⁂


「え?え〜!」 「うおっ、どうした あかり!」

「あ!ううん、何でもない!」


(そうだったんだ、お母さん……ありがとうお父さんと逢えたんだ私の為に働いてくれて最後は事故でなんて思ったら悲しかったけど今は幸せなんだよね! って事はウイレムが私の良いご縁の相手だったの?間違いじゃ無いのよね?ってかさ何今の言いたい事言ってサヨナラって酷いでも、嬉しい)

「あのね、ウイレム」 「ん?」

「少し恥ずかしいけどこのまま聞いてくれる?」

「う、うん」


「ウイレム、わたしあな」

「ちょっと待った!あかり その先は俺が言うから言うな!」

「へ?」


「俺はこんな情けない奴だけど、まぁ、そこは知ってるか サーシャの事とか色々有ったけど」

「サーシャさんの事は言うな〜〜!聞かない!」


「う!ご、ごめん ハァかっこつかないな俺…ともかくだ、俺はあかりが好きだ!誰にも渡したく無い!ずっと俺だけの彼女で居てくれ!」

「うん、ウイレムの彼女が良い 彼女で居たい」


「う、うん ハハ最後まで言い切ったぞ!臭いセリフでは無かったぞ 今度こそちゃんと俺の考えた俺の気持ちだからな」

「うん、わかってる ちゃんと私も受け止めたから」



バタン

「お、お兄ちゃん?お、お、お父さ〜〜〜〜ん!」

「何だ、騒がしくするな此処は病院!」

「「ド、ド、ドクターーーーーーー!」

「これって、前に見た事ある光景だよね?」 「あぁ、確かに」





もうねあれから大騒ぎでしたせっかくウイレムと両想いになれたけどやれ、何の検査だこの検査だってウイレムは連れ回されて未だに2人にはなれない!

もう!話したい事一杯有るのに でも、お父さんも、メアリーも本当に嬉しそうで後から駆けつけてきたアランさんも交えて号泣大会だった

ウイレムは、本当にみんなに好かれてるのね


一時はどうなるかと思った本当に消えちゃうのかと思ったら怖かった

素直にならないと、言いたい事、伝えたい事、はその時に言わないと後悔しても遅いんだって思い知らされた。

お母さんが亡くなった時に散々思っていた事なのに駄目だなぁ


1ヶ月も逢えなかった時、もうこのままずっと逢えないのかと思ったら無理寂しくて悲しくて……

でも、今度こそ間違えないよ、恥ずかしくても何でもちゃんと言葉にして言うって決めたから。


ウイレムはずっと寝たきりだったから少しリハビリして歩く訓練をしてからの退院になるんだって。

私は毎日通う、メアリーが「凄いよね愛って」って言うけどもう後悔は嫌だからね

それに一つ気掛かりがあって………


そう!どこで聞きつけたのかサーシャさんがまた来出したの。

あれから新聞では毎日のように掲載されて病室で2人きりなんてなれないし良い迷惑それにサーシャさんが新聞記者に私が恋人だとか言い出して新聞に載っちゃったらしいし………恋人は私なのに!


ウイレムはちゃんとサーシャさんが恋人じゃ無いと言ってるのに記憶が可笑しくなってるのよとか言って頑として引かないサーシャさん

新聞では面白可笑しく書き立て始めているらしい。


ウイレムが嫌がってもサーシャさんは側を離れないから私はなかなかウイレムに逢えなくなった。

何故か私が逢っているとナースさんとか、ドクターとかが邪魔しに来るのよね。

まるで嫌がらせのように だから今はメアリーに手紙を渡して貰ってしか………


(前より寂しいよ、話したいよウイレム………。)

[俺もだよ あかり] (!)

[逢いたかった あかり ごめんよ] (ウイレム?どうして?)

[あかりに逢いたいって思ったらなんか、身体から抜け出ちゃったよ(笑)]

(何呑気に笑ってるの!身体から抜け出て大丈夫なの?)

[ん?あぁ大丈夫みたいだよ、出たり入ったり出来るみたいだ。さっき試したら出来たし]

(マジか………)


[こうして抜け出た時は身体は寝てる状態みたい でも、長くはこうしていられないかも、時間が来ると引っ張られるんだよね]

(体に異常は無いのよね?大丈夫なのよね?)

[あぁ、大丈夫だよ こうしてあかりを抱きしめる事も今まで通りこの状態でも出来る]

(逢いたかったウイレム、一杯話したかった)

[うん、俺もだよ 何でこんな事になるのか、サーシャは何を考えてるのか大体わかったんだ男爵邸で色々調べたからね]

(やっぱり何か有ったのね、こうしてウイレムを巻き込む事で)

[あぁ、本当に良い迷惑だよでも、今はこうしてあかりを抱きしめていたい、だからその話はまた後でね]

(うん、わかった わたしもこうしていたい)


はたから見たら一人で何してんだと思われるだろうこんな形でだけど今はとても幸せな時間誰にも邪魔されることのない大切な。









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