予報は曇りのち雨
サラと出会ってから、僕の日々は今まで以上に充実していた。
基本的には、勉強や自己の鍛練に励み、さらに週に一度のサラとの逢瀬が何よりも楽しみだ。
本当はもっと会いたいと思うけど、今は少しでも力をつけておかないと、このあとの展開次第で不都合が出そうだから我慢している。
基本的には、僕が公爵家に行くことが多いが、最近は、サラが王城に来ることも増えてきた。
こないだは、僕とサラと兄上と兄上の婚約者のマリー様とお茶会をした。
二人とも、サラのことを気に入ってくれたと思うので、よかった。
特に、マリー様は未来の義妹として大変気に入られたらしく、また会いたいと笑顔で僕にいってきた。
あと、こないだは母上にお茶会に招待されて行ってきたらしい。
帰りに会ったときに、少し照れたような表情をしていたサラとそれをニヤニヤと見ていた母上を見て、間違いなく僕との会瀬を聞いたと確信できた。
とまあ、そんなわけで、割りと頻繁に出入りすることが増えてきたサラ。
実はこれ事態は一種のデモンストレーションみたいな意味も含まれている。
僕と婚約者の仲がいい。というのを見せつけるのと、婚約者のサラは僕の家族の王族とも仲がいいと、知らしめるためでもある。
実は、兄上はもう父上と母上には王位を継ぎたくない旨は話している。
僕も、兄上には幸せになって欲しいから応援するといえば、二人は笑顔で納得してくれた。
まあ、それに実はここ最近の僕の勉強の進み具合もみて、判断してくれた節はある。
実は、前世の記憶を戻して、サラと出会ってから記憶力が以上に上がったのだ。
それこそ、隠してはいるが、数ヶ月で隠れてこそこそ勉強して、今までの倍の知識は得ていると思う。
表向きは、兄上が僕と同い年に進んでたあたりまでしか進めてはいないけどね。
それでも、兄上と同レベルに出来れば、問題ないだろうとの判断だ。
何より、父上も母上も兄上の幸せを願っているのだ。
公表はしていないが、内々的には次期皇太子は僕に決まった。
ちなみに、正式な発表は兄上が成人する15歳になってからの予定なので、僕の10歳のころの予定だ。
さて、そんなこんなで、あっという間に時間は過ぎていき、いつの間にかあと数日で僕の6才の誕生日だ。
このまま何事もなければと思っていた僕はすっかり忘れていた。
ーーヒロインとのイベントが間近に迫っていたことにーー
いつもお読みいただきありがとうございます。
気がつけば、ブックマーク数とかが結構な数に・・・日刊のランキングも10位以内と、皆様のおかげです。
基本、この作品に関しては無言の作者ですが、感想などを貰って実はかなり嬉しいです。
これからも、「空に誓う永遠」をよろしくお願いしますm(__)m