秘密
日曜日の午後。
受験を控えた結衣は朝から塾に通っており、休みの日はほぼ1日が勉強で終わってしまう日もある。
たが本人は嫌ではないようで、なんなら楽しみにしているほどだ。
理由は気の合う友達がいるからそうで、勉強ではなくこの子に会いたいがために通っているのだ。
今日もその子と話をしてきたらしく、何か結人に言いたげだ。
「結人もやっぱり、エロ本とか持ってるの?」
突拍子もない質問に、結人はやっていたゲーム機を落としてしまった。
「な、なんだよいきなり!持ってるわけないだろ!」
「別に私は結人を責めたいわけじゃなくて、純粋に気になるだけだから。親バレもしないから安心して」
「だから持ってないって言ってるだろ!」
「でも結人と同い年の紗奈ちゃんの弟は持ってたらしいよ。紗奈ちゃんが見つけたって」
「だからって俺が持ってることにはならないだろ!」
「やっぱりベッドの下?それとも本棚の奥とか?」
「持ってないって!なんなら俺の部屋探してみろよ!」
「恥ずかしがらないで、お姉ちゃんに教えてよ。あっ!もしかしておねショタ系?!お姉ちゃんで想像してたりするの?!」
そんな会話を静かに本を読みながら聞いていた結花は、結衣の言葉を否定して言った。
「お兄ちゃんはエロ本持ってないよ。DMM派だし。因みに妹キャラの方が親愛度が高かったよ」
だから面白くないから読むなよって忠告したのに...。