表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
引きこもりは時代を知る。  作者: 花咲。
第1章
7/11

第1章 悪夢との再会 04

死ぬと、現実世界に戻ることを知った葵はー

 ぼやけるこの感じ…やっぱり同じことになるんだ、でも景色が違うような…

 視界が良くなる。ここは滝の前、写真をとったところ。

「つまり、こっちの世界で写真を撮ると、その場所でセーブされる、どこでもセーブができる!」

 それもそうだが、これは変な場所で写真を撮ると詰む、つまり現実での玄関を超えることもできない…要は、こっちの世界だけでなく、現実でも詰んでしまう可能性があることを意味していた。





 タウロスはこう書いた。

「クルゾ、キヲツケロ」

「リョウカイ」

 毎回言葉が同じなわけではないようだ。葵は前のことを思い出す。

 前、うまくいかなかったのは他のゾウもきたからだ、と言うことはなんらかの仕掛けがあるはず。

 そう考えた葵は、タウロスに作戦を変えるよう手紙を書いた。

 新しい作戦はこうだ。

 まず葵が、タイミングを取り、今だと思った時に手をあげ、そのタイミングで全員でゾウに近寄り、全体からロープで縛ると言うものだ。

 非常に簡単な作戦になったように思えるが、やることはプロセスを踏まなくなった分難しくなっている。

 まず、他の村人の全滅を避けるためには、これ以外考えつかなかった。





 日没。ゾウが現れた。前と同じように水浴びをしている。

 スッと葵は手を挙げた。それと同時に、村人たちが勢い良く突進する。

 全方位から縛られたゾウは倒れ、その隙にタウロスが心臓を突く。

 一気に押しかけたためゾウも反抗できなかったが、何回も繰り返していたら、きっと死んでいただろう。






「ギィ、ギィ、ギィ」

 木の台車が動く音がする。

 それから、気づかないうちに現実世界へと戻っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ