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7.イカレ帽子屋と初戦闘 中編

 〜イカレ帽子屋と初戦闘2〜


「記憶がない・・・ということは記憶喪失か?」


青年が腰に手をやりそう言った。


「えぇ、記憶喪失よ。だからあなたのこともわからないわ」


おそらく、外見からして帽子屋だろうということは安易に予測できる。


「あなたが帽子屋・・・さん、よね?」


「そうだ。俺が帽子屋。・・・・・・アリス、

 少しお手合わせ願ってもいいか?記憶と供に腕も落ちたのか、見たい」


「えぇっ!?ち、ちょっと待っ・・・!」


帽子屋はハンチング帽子をどこかへ投げ捨てた。


願ってもいいか?と聞いている癖に

有無を言わさず、大剣で斬りつけてくる。


アリスの心配事は正に的中だ。


「待たない」


第2波。冷たく言い放たれた言葉にアリスは

ゾクッとしながらも大剣を紙一重でかわす。


あんな大剣、こんなダガーでは受け止められない。

それに、アリスはただでさえも女だ。無理に決まっている。


「くっ・・・!」


「かわすだけか、アリス?以前のお前ならすぐにこんな勝負片付けていたぞ」


「うるさいわね!知らないわ、そんなの」


虚勢を張るが、このままではまずい。

アリスの体力にも問題ある。何とかしなければ。とは思う。


しかし、怖い。アリスの心には恐怖しかなかった。

理由は・・・帽子屋の目は本気だったから。

手合わせ、と言っても相手は手加減するつもりなんて、毛頭無いらしい。


ビキィ。


と、アリスに突然の頭痛が襲う。


「こんなときっに・・!」


意識を失いそうな激痛。耐えがたい痛み。

どうすることもできなかった。




『帽子屋・・・本っ当に組み手とかでも手加減ないわね』


『そうか?』


これは以前のアリスの記憶。記憶喪失になる前の一部の記憶。

頭痛ととともにアリスの頭の中でその記憶は鮮やかになっていく。


『そうよ。常に戦場にいるように殺気放ってるのよ?怯むでしょ、普通』


『へぇー・・・そうなのか。全然自覚ないが』


『あのねぇ・・・ま、私はあなたの弱点知ってるし、いいわ』


『何?何だ、教えろ』


『さぁね、今度また戦ったときに教えたげる』



それは最後、帽子屋と手合わせしたときの記憶だった。


(弱点。帽子屋の弱点は“アレ”だ・・・イチかバチか・・・!)


頭痛と戦いながら大剣をかわしていたアリスは、

恐怖を振り払い意を決してトンファーを構えた。


登場人物紹介



帽子屋(20歳)


瞳:黒色  髪:こげ茶色

武器:大剣

特技・・・戦闘

趣味・・・紅茶を飲むこと

備考・・・意外と手先が器用。


黄昏の国の武官。

武官の中でも1番強いが、

フェミニストのためアリスには弱い。

普段は帽子を被るが戦闘では帽子を取る。




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