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涙の味のお米  作者: ストレッサー将軍
第1章 『出会い』
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第8話 自己紹介


 ここで、約二週間共同生活をすることになったみんなの紹介をしておこうと思います。ミセスブラウンの『人の情報を聞き出す能力』によりみんなの素性が共同生活を送っている内に徐々に浮き彫りになったので、それをまとめて紹介します。


 まず、女子高生の川島友子。通称トモちゃん。彼女はあの有名な川島刑事の娘であり、今年で十六歳の高校一年生。宿を探していた理由は家出。なんでも父親である川島刑事と喧嘩したらしい。


 次にティッシュ配りの兄ちゃん。名前は高畑俊文。フリーターの二十一歳。お金が無くて家賃が払えず、アパートを追い出されたため、宿を探していた。ギターを一本持っていて、バンド活動をしている。夢は武道館でライブをすることだとか。


 次に外人。名前はトーマス・ギルバード・スタンヘッセン。私はトーマスと呼んでいる。母国はオーストラリア。母国に奥さんと子供がいるらしい。年は三十後半。職業不明。大の日本好きで、常にジンベイを着ている。外人というだけで貸家を探すのが大変で、困っていたらしい。


 次にサラリーマン。名前は半田浩二。年は五十歳前後。大手金融会社に勤めるエリートサラリーマン。現在係長。近々部長に昇進予定らしい。あたまはフサフサ(おそらくカツラ)。妻子あり。宿を探していた理由は、最近職場が変わって単身赴任になったため。


 次に老夫婦。夫の名前が川端安二郎。妻の名前が川端つる子。ともに七十歳。年金生活。新潟地震によって家を失い困っていたらしい。


 次に小太りな小学生。名前は池田まさき。年は九歳。小学三年生。詳しいことはわからないがどうやら家出中らしい。


 以上、この面々と私、西条エミ。そして、ミセスブラウンの合計九人による約二週間の共同生活。ちなみにミセスブラウンの情報は一切無し。名前も年も体重も不明。相変わらず怪しいおばさんだ。


 こんな変な人たちとの『出会い』。これは私の人生を大きく変えるとても大切で、とても辛い、そしてとても重要な『出会い』であることに、私はこのときはまだ、気付くことができなかった。



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