もしあの時、僕がキミの言った通りにしていたら僕たちはまだ一緒に居れたのかな?
”もしあの時、僕がキミの言った通りにしていたら僕たちは
まだ一緒に居れたのかな?“
僕がずっと大好きだった女性。
僕はキミの幸せの為に、自分の心に嘘をつきキミから一生、
離れると誓ってしまった。
・・・でも今は物凄く後悔してるよ。
本当の僕はそうじゃなかったからだ!
”僕はずっとずっとキミの傍に居たかった。“
既に5年という歳月が経った今でも僕はまだキミの事を
完全には忘れる事が出来なかった。
だからね、”僕は生涯独身を貫くと自分に誓ったんだ!“
もうキミ以外の女性を愛さないと誓ったんだよ。
*
・・・そんな時、やたら僕に構ってくる女の子がいたんだ。
最初は僕の周りをチョロチョロしていた彼女が僕の何に興味が
あるのかサッパリ分からなかった。
この女の子は、僕と同じバイトの女の子だよ。
僕よりも20歳以上も年下で、僕からすれば”娘のような存在だった。“
恋愛対象にはとても思えないほどに僕から見たこの女の子は幼く見えた。
『ねえねえ龍くん?』
『何ですか、梯境さん。』
『”私と結婚してくれない?“』
『はぁ!?』
『”私はね、年の差なんか全く気にしない女なの。“』
『僕が気にします!』
『なんで?』
『・・・なんでって? そりゃ、20歳以上も年が違うし、
何よりジェネレーションギャップもあるじゃないですか!』
『・・・だから?』
『だ、だからって、僕はオジサンだし、早くボケて介護してくれる
覚悟は梯境さんにはあるんですか?』
『勿論!』
『”軽く言わないでください! 梯境さんはまだ介護なんてする
年齢じゃないです!“』
『”でも好きな貴方がボケて介護する状態になったら
当たり前に介護する選択を選ぶと思うんだけどな~“』
『・・・梯境さんは、本当にそれでいいんですか!』
『うん!』
『・・・う、うんって、そんなニコニコ笑いながら言う事ですか?』
『じゃあ、真面目な顔で言ったらいいの? 勿論、私は龍くんが
ボケたら介護します!』
『”そんな急に真面目な顔で言わないでください、僕が困るじゃないですか。“』
『”私は龍くんに困ってほしいの!“』
『・・・ど、どう言う事ですか?』
『”少しでも龍くんの心の中に私が居るなら、どんな事だってするよ!
でも龍くんさ、他に好きな女性が心の中に何時も居るよね?
その女性が退いてくれないと私が龍くんの心の中には入れないよ。“』
『・・・梯境さん、し、知ってたんですか。』
『当たり前じゃない! 私がどれだけ龍くんの事が好きだと想ってんの!』
『そ、そう言われても、、、。』
『ごめんね、別に龍くんを傷つけたい訳じゃないんだよ。』
『・・・梯境さん、』
『”私はただ少しだけでも龍くんに振り向いてほしいだけ、
ただそれだけなの。“』
『・・・・・・』
『”ごめんね、でも私は絶対に龍くんの事を諦めないって自分に
誓ったから! だからどんな事があっても諦めないから!“』
『・・・梯境さん、』
『じゃあ、もう仕事に戻るね!』
『・・・ああ、はい、』
ああ~いつの間にか僕はこの女の子に好かれていたらしい。
毎日、仕事以外でも会社が休みの日にいきなり電話をかけてきて、
僕の家によく来るようになった。
『”あのさ今日、仕事休みですよね! なんで僕の家に梯境さんが
居るんですか?“』
『もぉ~素直に喜びなさいよ! 本当は嬉しいんでしょ!』
『まだ僕は眠たいんです、、、だからこのまま寝ますよ。』
『ダメ! 今から二人でドライブデートしよう!』
『はぁ!? 行きたい所はあるんですか?』
『”海に行きたい!“』
『海か? まあ、僕も海なら行きたいかな~。』
『そうでしょ! やっぱり私と龍くんって気が合うよね!』
『まあ、そういう事にしておきますよ。』
『じゃあ、早く着替えて! 直ぐに行くよ。』
『分かった分かった、少し待ってくださいよ、直ぐに準備しますから。』
『早く早く! まだ~』
『もう着替えました、じゃあー行きましょう。』
『うん!』
・・・僕はなんやかんやいって、彼女と一緒に居ると楽しいと
想えてたんだと気づいた。
僕は彼女と一緒に居る時は全然気づかないくせに彼女と分かれた後、
一人で部屋に居る時ふとその事に気づくんだ。
それに僕はこの日、彼女にこんな事を言ってしまった。
『”あの僕じゃなくて、他に好きな男性とかいないんですか?“』
『えぇ!?』
『”そう言えば? 毛呂が梯境さんの事が気になるって言ってましたよ。“』
『・・・それって? 龍くんは私が他の男性と付き合っても
いいって言ってるの? 本当にそれでいいの!』
『”でも僕は梯境さんの事をこの先、本気で好きになれるか自信が
ないんですよね。“』
『・・・そ、そうなんだ、分かった! もう龍くんの事諦める!
今まで本当にごめん迷惑だったんだよね。 気づかなくてごめんね。』
『・・・い、いや? そういう意味で言った訳じゃ、』
『もういいの、龍くんの気持ちはよく分かったから。』
『・・・・・・』
*
・・・その後、彼女は同じバイト仲間の毛呂と付き合いだした。
本当に嘘みたいだけど、”急に僕に対して彼女は冷たくなり、“
ただのバイト仲間に戻ってしまった。
”もしあの時、僕がキミの言った通りにしていたら僕たちは
まだ一緒に居れたのかな?“
ふとこんな事を想ってしまう僕は今も後悔しているのだろうか。
僕はいつの間にか、彼女の事を本気で好きになっていたのかもしれない!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




