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  作者: 久我由宇
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ジーンズと貝殻

調べないと気が済まなかった。今日とまではいかないが、明日にでも。

明日は浜へ行こう。炎天下の浜へ、水兵みたいに。


女子大生数人のグループや子供連れの家族から一斉に視線を浴びる。

この出立ちのせいだ。しかし、私は一向に気にならなかった。

気付けば彼女達はもう元の場所に戻っていた。


一目散に波打ち際へ向かう。

腰の高さまで海に身を浸しながら、何度も、何度も何度も距離を測る。


遠かった。想像を絶するほど遠かった。


幽霊のように浜辺に戻ると、目眩を覚えて座り込む。

閃輝暗点の予兆の先に、白い貝殻が目に飛び込んだ。


気付かなかった。こんなに近くにあったとは。

自然と笑みが溢れる。遂には大笑いしてしまう。


ひとしきり笑い終わった後、仰向けになって目を閉じる。


砂浜の青は灼けた赤に照らされて、きらりと光った。

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