表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

故人様と納棺

死というのは様々です。

病死、老衰、事故死、自死...


でも、共通なのは亡くなったら肉体としてこの世に存在しなくなる。

発見が遅れたり、見つからないのは別にしても大多数は警察署や病院、施設などからから自宅や寺院、葬儀社などにお連れします。

もちろん全てではありませんが。


それでは質問です。

知っている方のご遺体をみて恐怖を感じた方いるでしょうかか。大なり小なりは別として。


意外に思う方もいるでしょうが、自分の肉親を見て「怖い」「気持ち悪い」と思う方も一定数います。

考えてみてください。街を歩いていて急に「ご遺体」に出くわす場面なんて日常的にありますか?

きっと、メガネに蝶ネクタイで「真実はいつも一つ」の高校生から小学生になってしまった少年が出演するアニメの街なら、そんなの日常茶飯事かもしれませんが。

その街出身の方見ていたら気に病まないでください。


話を戻しますが、怖がる方は大人でもいます。

別に悪いことではありません。



ところで、ご遺体も様々です。

考えたくはありませんが、たとえば焼死体、水死体、何らかの事故で分裂したご遺体など、はっきり言って見るに耐える方もいます。

そういったご遺体を第一線で警察、消防、海上保安庁、交通機関関係者、場合によっては自衛隊の方々など、他公務員等の方が最初に目の当たりにします。

もちろん、その場に居合わせた一般の方もあり得ます。


そういったご遺体を綺麗にして差し上げるのが所謂「おくりびと」、つまり納棺師であったりします。



映画「おくりびと」では結構省略(すみません、喧嘩売っている訳ではありません。普通に良い映画です)されていましたが、とにかく「いろんなこと」します。


また施設によっては病院や各介護施設などで行う場合もあります。

もっと言えばご遺族が希望されて、ご遺族自ら行う場合もあります。


そして綺麗にご遺体、もとい故人様をして差し上げて納棺になります。

この納棺が実は「曲者」なんでます。



みなさん身長何センチですか?

よくある話で葬儀担当者(葬祭ディレクター)が質問で


葬「故人様、身長何センチですか?」

遺族「そうさねぇ...170センチぐらいかな?」

葬「そうなんですね、では180センチくらいの棺ご用意しますか」

遺族「????お前話聞いていたのか?!、さては棺大きくして金取ろうってか!?」


と、ここまで急に白熱しないまでも、大きいサイズを薦めると「?」となるご遺族が多いです。

でも、理由はしっかりあるから大きい棺を薦めたいのです。



身長測定の時、足から頭まで測りますよね。

では、皆さんが寝る時、足の指先はどこ向いていますか?


多くの方は指先を天井にせず、壁に向かって倒れますよね。

はい、ここが曲者です。


実身長よりも足先が倒れる分、少し大きくなるのです。

人によって異なりますが、大体10センチ近く変わる方もいます。

だからこそ、少し大きもの棺をお勧めするのです!


また、故人様は死後硬直がすでに始まって、結構硬いです。

これを無理に足を曲げようとすると、「ポキッ」と骨が折れることもあります、というか普通にあります。

手もそうです。手を組ませたいと、固まった手を無理に開こうとすると...


深くは語りません。


でも、それを成し遂げるのが納棺師。

私も何度も同席し、なんでしたらお手伝いで納棺師もどきをやっていたこともありますが、いずれにせよ餅は餅屋です。


希望したいこと、叶えたいことがあればまずは納棺師にご相談ください。

「納棺師は役に立たん!我々でやるぞ!!」となっても構いませんが責任は取れません。


また、近年は火葬場の指導で棺の中に入れ歯、メガネ、指輪を故人様に持たせるのは御法度の場合もあります。

なんでしたら、「何も入れるな」という火葬場もあります。

あれもこれもと持たせようとして、火葬場で全部取り出さなくてはならない場合もあります。

なぜかと言えば、燃え辛いものは火葬炉を傷つけたり、お骨にくっ付いてしまうことがあるからです。


死というのは何事も慣れないことです。

万が一の際は、ぜひ納棺師や葬祭担当者と相談しつつ、無理のない範囲でお願いすることをお勧めします。


また、火葬時にはお待たせできなくても、骨壷の中にお納することだってできます。

お気持ちは重々わかりますが、どうか柔軟に対応していただければと思います。

心情的にそれどころではないのも十二分に承知していますが。



とにかく、まずは葬儀担当者にご相談ください。

まともな、少なくとも私が以前勤めていた葬儀社のスタッフなら誰であれ親身に答えますし、ご提案させていただきますから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ