繰り返す
6時間目の授業がチャイムと共に終わった。
そのまま帰りの会も終わり、「さようなら」という先生と僕らの声と同時にクラスの大半が教室から出ていく、みんな仲がいい友達や部活が同じ人を見つけて楽しそうにコロナウイルスのことなんて忘れて「ああだこうだ」と喋っている。僕はその様子を一人、クラスから人がいなくなるまで座りながら教室の隅で見ている。
それから少しすると先ほどまでの大人数はいなくなり、あの大きな音は止んでいた。そこから僕は帰ろうとカバンを持ち一階へと続く階段を一段一段、ゆっくりと降りていく。
1階に着いた。そして校門の前に立った時、僕は泣いてしまいそうになった。
体育館のほうからダンっダンっと、バスケットボールの音が聞こえた。
何人もの人の、辛そうででも頑張りたいという思いが伝わる声が聞こえた。
僕は自分が一人ということをその瞬間気付かされた。
周りは友達を作り、部活で頑張っているのに自分は友達さえ作らないで部活に入らないことが正しいと思う為に「部活に入らなくて良かった」などと書かれているツイートや動画を見ているだけ。
「もう何もやることがなくなってしまった僕は何をしようか?」
そんなことを思いながらまた同じ日々を繰り返す。
思い付きで書きました。主人公の「僕」と同じように繰り返しています。