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遠征任務2


「俺が一番乗りだぁぁああッ!」


叫びながらこちらに向かってくるガルゾンさんが遠くに見える。何かを背負っているらしくいつものガルゾンさんより一回り大きく見えるが、遠いせいかはっきりとは見えない。まあ大方〝肉〟だろう。


「させるかあッ!僕が一番だッ!!」


声のした方を振り向くとルノーさんが反対方向に居て、ガルゾンさんと同じくらいの距離にいた。こちらも〝何か〟を背負っているらしく、小柄なルノーさんの姿が見えないほどだ。


なんだかこのまま突っ込んできそうなので、一旦キッチンを魔法鞄(マジックバック)に仕舞う。ついでに結界の端っこに移動しておく。どっちが速かった?!とか聞かれそうだし…。

まさに猪突猛進との言葉が似合う行動だ。二人ともお腹が空きすぎたのか、テンションが振り切ってしまっている。やってることは正直少年みたいだが、実は似たようなことは毎回起こる。少年の心を忘れないっていいことダネ…。

キョロキョロと交互に二人を見ているが、段々と姿がはっきり見えてきた。二人とも背中に背負っているのはたしか大猪(ワイルドボア)という魔物だったはずだ。ランクはCでお肉の食べごたえは〝肉々しい〟という一言に尽きる魔物だ。Cランクなので名のある冒険者や騎士たちは普通に狩ることができて、比較的多く流通している。私も何度か食べたことがあるが美味しかった。これは…皆そのまま焼いた方が好きそうだなあ、そうしようかな。


 

「俺がッ!」


「僕がッ!」


「「一番だぁあッ!」」


私が料理について考えていると、二人は目前まで迫っていた。同時にそのままスライディングするように結界に滑り込んでくる。


ズササッと大きい音がし、暫くすると静止した。


「「ソファア(ちゃん)ッ!どっちが一番だった?!」」  


ぶっちゃけどっちでもいいです…、なんてことは言えずに見たままを伝える。


「僅差でルノーさんでしたよ」


本当に3センチくらいしか差が無かったが、ちゃんと目で二人を確認できるように端まで行って、集中して見てたから間違いないだろう。


「やったああ!」


「ガアアアッ!マジッ?!」


ていうか毎回同じようなことしてどっこいどっこいでしょうが…。あとガルゾンさん吠えるのやめてください。


「お二人方、調理する場所が汚れちゃうんで少し横にずれて下さい」


「「…おう」」


この大猪(ワイルドボア)の毛皮は状態が良ければ加工してそのまま絨毯に使われる。肉と毛皮は必要だとして、あとは要らないので捨てるか。


解体するのは皆でやるのが基本となっているので、私も勿論参加する。最初はグロすぎて気を失いかけながらの解体だったが、大分慣れたと思う。まだちょっとアレだけど…。

ということで残りの団員を待つ。しかし後ろにいる二人は待ちきれなかったのか、一頭の大猪(ワイルドボア)を捌き始めている。


「おら、解体すんぞ!」


「言われなくても!おなかすいたー!!」   


まあ勝手に二人で捌いているだけだから私は参加しないけどね…!


しばらく立つと、デリックさんが戻ってきた。


「おーい戻ったぞ!って、勝手に解体始めてんじゃねえよ!」


「デリックごめんねえ、お腹ペコペコで僕もう我慢できなくて…」


「ルノーに同じく!」


「それは俺も同じだけどさあ!まあしょうがないか。…あ、ソフィア魔物狩ってきたぞ!」


「ありがとうございます!こちらに出してください」


まだ空いているスペースを指す。いつもの事だが、ガルゾンさんとルノーさんは魔物を背負いながら速さで勝負しているのでそのまま持ってくるのだが、他の人は普通に魔法鞄(マジックバック)に入れて持ち帰ってくる。


…なんか気のせいか二人が馬鹿っぽく思えるなあ…。


「おらよっ!」


ドシンと音を立てて魔物が置かれる。こちらの魔物も先ほど二人が狩ってきた大猪(ワイルドボア)だ。ココらへんには沢山住んでいるのかな?



「なんだよ全員同じかよ〜」


「そうやってぼやくならガルゾンが行ってこい」


「…しゃーなしだな!今日は大猪(ワイルドボア)尽くしだな!」


お腹が空きすぎてもう動きたくないらしい。耳も心なしかしょげている。早くキーランさんとハワードさんにも帰ってきてもらおう。


だけど、しばらく待っても二人が戻ってくる気配がない。

三人とも我慢できなくなったのが遂におねだりし始めた。


「ソフィア頼むぜ…!少しだけ食べさせてくれ!」


「ソフィアちゃーん!ペコペコだよ〜!」


「ソフィア我慢できねえよ!食べようぜ!」


全くこの三人は…最初の遠征の時に皆で「ご飯は全員一緒にだよ」と言っていたのに…。しょうがないか、三人にそんな捨てられた子犬のような目で見られて心を鬼にできるわけがない。


「少しだけですよ?ほら、解体したお肉焼くんでください」


「「「やったー!」」」




解体した大猪(ワイルドボア)を軽く調味料で味をつけ、焼いている。焼き終わったそばから肉が一瞬で無くなっていく。


「美味しいよー!!美味しすぎて泣けるよー!」


「うめえっ!いくらでもいけるぜ!」


「うおお!筋肉が喜んでやがる〜ッ!」


空腹がスパイスとなったのか、とても喜んでいるようで良かった。しかし、二人とも遅いな。いつもならもっと早く帰ってくるはずなのにどうしたんだろう。


仕事が忙しくて投稿が毎日できてないです…頑張ります

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